『SHOGUN ~将軍~』主要キャラクターと史実の武将・人物の比較対照
『SHOGUN ~将軍~』主要キャラクターと史実の武将・人物の比較対照

『SHOGUN ~将軍~』登場人物のモデルとなった 武将・人名 比較対照&人気投票

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UZUREA編集部

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ディズニープラスのオリジナルドラマとして配信された2024年版『SHOGUN ~将軍~』は、の主要キャラクターとモデルとなった史実の人物の名称が違う点について解説しています。記事の特性上ネタバレとなる記述もありますので、気になる方はひと通り視聴が終わってからお読みください

『SHOGUN ~将軍~』主要キャラクターと史実の武将・人物の比較対照

『SHOGUN ~将軍~』は主演真田広之がプロデューサーにも名を連ね、主要キャストに日系俳優を揃えた、奇跡のような完成度の海外産の時代劇作品。美術やセットなども日本人の私達が見ても違和感はほとんど無く、世界中でこの作品が評価されている事にもうなづけます。

『SHOGUN 将軍』|世界が熱狂篇|Disney+(ディズニープラス)
『SHOGUN 将軍』|世界が熱狂篇|Disney+(ディズニープラス)

反面、この作品を見ていて「この人ってあの武将だよね?」と、登場人物の名前に疑問を感じた人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、これはドラマの改変というわけではなく、原作小説『SHOGUN』において史実と異なる名前で描かれている事に起因します。原作としては、日本の歴史背景(※)を舞台にしつつも、あくまで創作小説として出版されているので、ドラマ版もそれにしっかりと準拠しているという訳です。

※時代背景としては豊臣秀吉が没した後の時代を描いています。

そこで当記事では、それらのSHOGUN上のキャラクターの元となったであろう史実上の人物を中心に、主要キャラクターについて可能な限り紹介してます。

モデルとなった人物が明らかな人達

まずは、公式キャラクター紹介やWebサイトなどで『Inspired by…』と明記されているキャラクターと史実の人物を紹介しましょう。

吉井虎永=徳川家康

真田広之演じる本作の主人公のひとり、吉井虎長(よしい とらなが)は徳川家康がモデル。後に江戸幕府を設立する戦国の勝利者。公式画像にもInspired by 徳川家康と明記されていますね。

彼が家康だと分かっていると、周辺の状況や時代感、状況など、描かれていない設定部分も色々とイメージしやすいという人も多いのではないでしょうか。

その人物象は多くの作品や伝聞があるので、ここで語るまでもないでしょう。我々日本人にとっては、家康と呼んでくれた方が感情移入しやすいのではあるのですが。

演:真田広之

按針=ウィリアム・アダムス(按針)

もう一人の主人公である、按針(アンジン)はウィリアム・アダムスという史実に居た人物がモデル。ウィリアム・アダムス自身も、後に三浦按針(みうら あんじん)という和名を家康から与えられたそうです。

なお、ウィリアム・アダムスは正史では伊豆ではなく、九州の豊後(大分県)あたりに漂流・到着したそうな。ウィリアム・アダムスその人については、Wikipediaでも詳しく書かれています。

演:コズモ・ジャーヴィス

吉井長門=松平忠吉

吉井長門の次男という設定の吉井長門。

ディズニープラス特設サイトでは『家康の次男である結城秀康にインスパイアされたわけではない』との言及があります。

近いのは徳川家康の四男、松平忠吉(まつだいら ただよし)では、という説も。なお、過去の作品では吉井那賀というキャラクター名でした。

演:倉悠貴

戸田鞠子=細川(長岡)ガラシャ

主要人物のひとりである鞠子(まりこ)は、細川ガラシャをモデルとしたキャラクター。

長岡忠興(後述)へ嫁ぐ前の姓名は明智玉子(=明智たま)。織田信長に謀反を起こした明智光秀で、のちにキリシタン(カトリック)に改宗し洗礼名『ガラシャ(Gratia)』となります。

その立場としても、そして忠興の妻としても苦労した人物として知られています。

演:アンナ・サワイ

明智仁斎=明智光秀

明智仁斎 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
明智仁斎
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

回想で登場する鞠子の父、明智仁斎は明智光秀その人でしょう。史実では言うまでもなく、織田信長に謀反を起こして暗殺した人物として有名です。

演:ユタカ・タケウチ

戸田広勝=細川(長岡)忠興

鞠子の夫である戸田広勝のモデルは(公式画像にはInspired by ~と書かれていませんが)、史実でもガラシャの夫でもある長岡忠興/細川忠興(※)だとされています。

※史実では大坂の陣(1614~1615年)を期に長岡性から、細川姓になったので、時代背景としては『長岡忠興』の頃を描いているハズ

なお、ディズニープラスの画像では『戸田文太郎』と記載されているのですが誤植という事ではなく『文太郎』は通称であり『戸田文太郎広勝』となるのかと。

史実では戦上手で冷徹で気性が激しい人物だと伝えられており、ガラシャを含めて身内にも厳しかったようです。反面、千利休に弟子入りし、名を上げるなど文化人としての一面も。

演:阿部進之介

戸田広松=細川(長岡)藤孝

こちらも公式画像には明記されていませんが、『戸田』姓=』長岡/細川』姓であり、忠興の父という事で、細川(長岡)藤孝

史実では、後に仏門に入り幽斎と名乗りますが、1610年に没。時代背景としては長岡家は幽斎死後に細川姓となっているようです。

演:西岡徳馬

樫木藪重=本多正信

樫木藪重もやはり公式に明記はありませんが、比較的近い人物としては本多正信という説があるようです。なお、過去の作品では柏木矢部というキャラクター名でした。

本多正信は徳川家康に使えるも、三河一向一揆で一揆方の武将として家康に敵対し、一時出奔。その後再び徳川家に仕えるようになったようで、そのあたりの『くせ者』感は確かに似ているといえなくもないでしょう。また、槍の名手・徳川四天王の本多忠勝とは同族ながら仲が悪かったそうです。

演:浅野忠信

樫木央海=本多正純

樫木藪重の息子という事で樫木央海は、史実でも本多正信の長男である本多正純が相当するのかと。

こちらは父と同様、過去の作品では柏木近江という名前でした。

演:金井浩人

石堂和成=石田三成

石堂和成は、石田三成からインスパイアされていると明記。読みの音も何となく似ています。「いしどぅどの!」と活舌悪く発音すれば「いしだどの!」と聞こえなくもない……かも。作中では虎長を含む『五大老』のひとり。

有能ではあったのでしょうが、歴史上の立ち位置からか、悪役として描かれる事が多い人物ですね。

演:平岳大

落葉の方=淀君/茶々

落葉の方(おちばのかた)として語られるのは、秀吉の側室であり豊臣秀頼の母でもある淀(淀君/淀の方/浅井茶々)をインスパイアしていると公表されています。

演:二階堂ふみ
幼少期〈瑠璃姫〉演:ミラ・ミヤガワ

大野晴信=大谷吉継

五大老』のひとり大野晴信は、大谷吉継が元となっているようです。

大谷吉継は癩病(らいびょう=ハンセン病)を患っていたという説があるようで、結果として頭巾で頭や顔を覆っている姿で描かれる事も多いようです。

演:黒川武

中村秀俊(太閤)=豊臣秀吉

中村秀俊(太閤) 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
中村秀俊(太閤)
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

本作で『太閤』と呼ばれている人物は、もしかしなくても豊臣秀吉の事でしょう。第2話冒頭ほか、回想シーンで登場します。

家康と秀吉の関係を中心に関連武将をたどっていくと、各キャラクターのモデルとなった人物がイメージしやすいのではないでしょうか。

演:蛍雪次朗

中村八重千代=豊臣秀頼

中村八重千代 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
中村八重千代
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

太閤の子である八重千代は、正史における豊臣秀頼が元となっているのでしょう。

本来の秀頼の幼名は、拾丸(ひろいまる)というそうです。

演:セン・マーズ

大蓉院=高台院

大蓉院
画像 将軍 日本語特設サイトより

作中で大蓉院(だいよういん)と呼ばれる人物は、時史実において、豊臣秀吉の正室高台院(こうだいいん=寧々 ねね)にあたります。

秀吉の正室ながら、子を授からなかった人でもあります。

演:AKO

桐の方=阿茶局

桐の方
画像 将軍 日本語特設サイトより
桐の方
画像 将軍 日本語特設サイトより

桐の方として登場するのは、家康の側室阿茶局(あちゃのつぼね=雲光院)

演:洞口依子

黒田信久=織田信長

黒田信久 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
黒田信久
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

家康、秀吉ときたら、この人。

織田信長も黒田信久というキャラクター名で(回想シーンにて)登場します。

演:尾崎英二郎

マルティン・アルヴィト司祭=ジョアン・ロドリゲス

マルティン・アルヴィト司祭
画像 将軍 日本語特設サイトより
マルティン・アルヴィト司祭
画像 将軍 日本語特設サイトより

ポルトガル人であり、キリシタン(カトリック)勢力と共に色々画策するマルティン(マーティン)・アルヴィト司祭は、ジョアン・ロドリゲスという人物をモデルにしているようです。

ルイス・フロイスの後継として通事(通訳)として来日し、その後日本で秀吉、家康と仕え地位を得た人物。

演:トミー・バストウ

カルロ・デラクア司祭=アレッサンドロ・ヴァリニャーノ

カルロ・デラクア司祭
画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
カルロ・デラクア司祭
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

ポルトガル船の一番偉そうな人……巡察司祭であるカルロ・デラクア(Carlo Dell’Acqua)は、アレッサンドロ・ヴァリニャーノという司祭をモデルにしているようです。

演:ポーリーノ・ヌネス

完全オリジナルと思われる人物

物語を彩る、その他の登場人物達。特定のモデルは居ないと思いますが、重要な人物達として公式のキャラクター画像がある人を中心に少しだけご紹介。

宇佐美藤

切腹により夫と実子を失い、按針の妻をなるですが、オリジナルではないかと思われます。戸田広松(=細川藤孝)の孫娘という設定ですが……。

お預けくださりませ」からの「お引き取りくださりませで、世界中の視聴者の心を掴んだようです。

演:穂志もえか

宇佐美忠義

物語序盤で子供達と共に切腹となる、藤の元夫・宇佐美忠義。史実に居そうな名前ながら具体的なモデル人物は不明です。

演:高尾悠希

木山右近定長

木山右近定長 画像
ディズニープラス
公式Instagram投稿より
木山右近定長
画像 ディズニープラス
公式Instagram投稿
より

虎長と敵対する『五大老』のひとり、木山右近定長もモデルは不明。

石田三成側のキリシタン大名という事で、小西行長など、いくつかモデルを連想できますが、五奉行クラスの人物となると……複数の人物の特徴を組み合わせたオリジナルキャラクターなのではないでしょうか。

演:井田裕基

杉山如水

杉山如水 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
杉山如水
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

同じく『五大老』のひとり杉山如水。

「最も裕福な家系の子孫」として紹介されますが……さて。誰がこのキャラクターに近いでしょうか。

演:トシ・トダ

伊藤輝鈍

伊藤輝鈍 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
伊藤輝鈍 画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

6話に登場。で太閤役を演じ、虎長に代わる新しい『五大老』として推挙される人物、伊藤輝鈍。

オフィシャルでは「モデル無し」とされていますが、宇喜多秀家という説もあるようです。

ちなみに海外でのキャラクター名は”Lord Ito“。

演:篠井英介

根原丞善

第三話、四話で登場する根原丞善。中々目立つ人物ではありますが、本作のオリジナルのようです。

演:ノブヤ・シマモト

佐伯信辰

佐伯信辰
画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
佐伯信辰
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

作中では吉井虎永の異母弟であり、6人目(7人目)の『五大老』、佐伯信辰。

家康に異母兄弟・異父兄弟は多いものの、作中の設定に近い存在は見当たりません。

演:奥野瑛太

村次

村の長、村次さん。実は殿本顕直という姓名があり、伝書鳩で虎長と連絡をとりあってたり……と、実は重要な人物。 とはいえ特定のモデルは居なそうです。

演:竹嶋康成

茶屋……の女将、吟さん。こういった市井の人々の多くはオリジナルキャラクターでしょうね。

演:宮本裕子

同じく見せ場の多い菊ですが、特定のモデルは居ないでしょう。

演:向里祐香

ロドリゲス

ロドリゲス
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

自身を「スペイン人でポルトガルの船乗り」と名乗る、ロドリゲス。クチは最悪に悪いけど、憎めないキャラクターです。

やはり特定のモデルは居ないようです。

演:ネスター・カーボネル

フェレイラ

フェレイラ船長 画像 FX SHOGUN Viewer's Guide より
フェレイラ
画像 FX SHOGUN Viewer’s Guide より

ポルトガル船の船長フェレイラ。特定のモデルは居ないようですが、『ルイス・フェレイラ』という役者さんが演じています。

そういう意味では本人(?)登場、ではありますが。

演:ルイス・フェレイラ

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『SHOGUN ~将軍~』登場人物 人気投票
SHOGUN 将軍

SHOGUN 将軍 作品情報

  • 公開日: 2024年2月27日(火)
  • 話数: 全10話
  • 原作者: ジェームズ・クラヴェル
  • 監督:
  • 脚本: ジャスティン・マークス, レイチェル近藤
  • 制作会社: FXプロダクション
  • 作品概要: 
    『トップガン マーヴェリック』の原案者が製作総指揮、真田広之 プロデュース/主演。ハリウッドが描く、SHOGUNの座を懸けた陰謀と策略渦巻く戦国スペクタクル・ドラマシリーズ。ジェームズ・クラベルの小説を基に脚色した本作は、1600年の天下分け目の戦い前夜の日本が舞台である。

配信サービス:

補足

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