松竹 映画『ザ・ドリフターズ 全員集合!!』シリーズ 配信記念 全話レビュー!
松竹 映画『ザ・ドリフターズ 全員集合!!』シリーズ 配信記念 全話レビュー!

ザ・ドリフターズ松竹映画『全員集合!!』シリーズ全16作 解説&レビュー

評価:3.5 

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UZUREA編集部

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2020年末にAmazonプライムビデオの、プライム会員向け無料視聴作品として、ザ・ドリフターズの松竹系映画『全員集合!!』シリーズ16作品が公開されました。 このシリーズは、知る人の多いテレビの人気シリーズ『8時だョ! 全員集合』よりも前に、劇場映画として制作・公開された作品だそうで、2020年11月現在DVD化はされていないようです。

そこで当記事ではこの松竹映画『ザ・ドリフターズ 全員集合!!』シリーズについて、各作品を一挙にレビューしてみたいと思います。

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松竹映画『ザ・ドリフターズ 全員集合!!』各作品レビュー

作品名(公開年) レビュー スタッフ
ドリフターズ以外のキャスト

なにはなくとも全員集合!!
(第1作 1967年)

本作は、駅長(三木のり平)を主役に据え、その家族(娘 中尾ミエ/妻 丹阿弥谷津子)を中心に展開していきます。 

ドリフの面々は草津のローカル駅の駅員(加藤茶、仲本工事、他)と、新興バス会社の社長と社員(いかりや長介、荒井注、他)と別れて、いがみ合う関係の脇役。仲でも高木ブーは町にある旅館の番頭役、一番のチョイ役。

全体としては、これぞ昭和の喜劇……という、よくまとまった映画。とはいえ、ドリフらしいコントやお約束を期待するとちょっと肩透かしかも。

なにはなくとも 全員若い!! (編集M)

おすすめ度(最大5):★★☆ (2.5)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:渡邊祐介、田坂啓
  • 三木のり平
  • 中尾ミエ
  • 丹阿弥谷津子

やればやれるぜ全員集合!!
(第2作 1968年)

地方出身、同郷という設定のドリフメンバーは、東京で共に立身出世を目指します。 

当初は真っ当に働いていたのですが、やめときゃ良いのに一発逆転狙いの末に失敗。結果、投獄(笑)。

最後はハッピーエンドへとつながる爽快な映画。

やっぱりドリフメンバーの若さに目が行きますが、中本工事は特にずっと風貌が変わらない気が……。眼鏡マジックか。

エンディングでは、ドリフの面々が楽器を持って『ビバ・ノンノン』を演奏。

気軽に楽しめるライトな映画、観ながらみんなでワイワイ話すのも良さそう。(編集M)

おすすめ度(最大5):★★★☆(3.5)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:森崎東、渡邊祐介
  • 松尾嘉代
  • 木の実ナナ

ミヨちゃんのためなら全員集合!!
(第3作 1969年)

つぶれかけの漢方薬工場で、茶をこき使う、いかりや。ほかの3人は過去に工場を逃げ出した従業員という役柄。 

悪臭問題をダシに立ち退きを迫られる工場。そんな中で、ハナ肇倍賞美津子(ミヨちゃん役)の兄弟と共に、街の顔役達の悪事を暴いていく……。

若かりしハナ肇の格好良さが印象的。また本作以降、しばらく左とん平がレギュラー出演しています。

まったりとした良い話だが、ちょっと退屈か。

度々出てくるセリフ「これでいいのか? これでいいのだ……」は当時流行ってたのかな?(編集M)

おすすめ度(最大5):★★☆ (2.5)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:渡邊祐介、田坂啓
  • ハナ肇
  • 倍賞美津子
  • 左とん平

いい湯だな全員集合!!
(第4作 1969年)

冒頭、ドリフの5人が銀行強盗の冤罪で逮捕

真犯人は直ぐに判明するも、警察は誤認逮捕責任を取るのが嫌で、わざと牢屋の鍵を開けて5人を逃走させる(笑)。 

一行は、世間の目を避けて暮らしつつ、ゆすり、たかりのチンケなチンピラ暮らしをしつつ、自分たちをハードボイルドと自称。果てには、殺し屋(もちろん自称)となって地方のヤクザ者と抗争誘拐と展開は目まぐるしい。そういう映画が流行った頃なのだろうか。

とはいえ、ダーティな雰囲気は少なく、よく知るドリフのコントを見ているような賑やかな展開。

この作品からドリフのヒット曲がタイトルや主題歌に使われるようになったようで、作中でもドラム缶風呂に入ったり、温泉宿で働いたり。みんな知ってる『い~い湯だな♪』ではじまるOPもテンションも上がる。

この作品は1969年7月23日に公開されたようで、同年10月にはTV番組『8時だョ!全員集合』が放送開始し、ドリフターズは一層人気を高めていきます。

いろいろな面で絶好調な彼らの姿を楽しめるという意味でも、まずはひとつだけ観てみたい!というなら、この作品が良いのではないでしょうか。(編集M)

おすすめ度(最大5):★★★★☆(4.5)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:森崎東、渡邊祐介
  • 生田悦子
  • 早瀬久美
  • 木暮実千代
  • 左とん平

ズンドコズンドコ全員集合!!
(第5作 1970年)

オープニングでいきなり赤ふんどし・半裸のメンバーが船にのって登場(笑)。

本作は珍しくいかりや長介が人として一番ダメな役柄。”かわいげ”も無いダメ男。前作同様、全員アウトローな人間を演じるが笑えるような雰囲気は少ない。

エンディングでは再び赤ふんどしのメンバーが船の上で歌って終わる。最終的にはクスリとく笑えるのだけど……。

インパクトはあるが、これを最初に観てしまうと他の作品を観る気力が減ってしまうかもも。(編集M)

おすすめ度(最大5):★★ (2)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:渡邊祐介、田坂啓
  • 中尾ミエ
  • 野川由美子
  • 左とん平
  • 佐山俊二
  • 宍戸錠
  • 藤田まこと
  • 堺正章

誰かさんと誰かさんが全員集合!!
(第6作 1970年)

『誰かさんと誰かさんが全員集合』ってなんだ、そのタイトルは(笑)。

長介の舞台解説モノローグで始まる本作は『ドリフ大爆笑』のコントの前説を連想させます。  

唐突に始まる『いかりや長介 ゴリラ怪人改造手術』シーンはインパクト大。脳の代わりにカリフラワー、腸がウインナーになってたりするものの、ややグロいか。笑えるかは微妙なところ。演出や小道具のスタッフ本気出しすぎでは。

終盤、カーチェイス後にトンネル内で爆発→タイヤが転がってくる→みんな真っ黒になって出てくる……というドリフ定番オチが映画で見られる。

みんな大怪我してる中、同行していた岩下志麻だけはほとんど怪我してないところはツッこんでいいのか、どうなのか。(編集M)

おすすめ度(最大5):★★★(3)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:渡邊祐介、田坂啓
  • 倍賞美津子
  • 森次晃嗣
  • 岩下志麻
  • 柳澤愼一
  • 左とん平

ツンツン節だよ全員集合!!
(第7作 1971年)

手配師の長介が地方出身のメンバー4人を東京でこき使い、裏切られ、失敗し……と、ドタバタと目まぐるしい作品。

三輪自動車で登場する長介の第1声は「おぃっす!」。そうそう! それをまってました。

口ひげのある若かりし谷敬もいい感じ。金融会社のチンピラ達の中にまだ正式メンバー前の志村けんも登場(26:43~)。

8時だよ!全員集合よろしく、長さんが黄色いメガホンを持って、ポコポコと加藤茶を叩くシーンも。

……次の第8作から第16作までは『男はつらいよ』との同時上映だったそうな。関係があるのかはわかりませんが、本作では『男はつらいよ』の佐藤蛾次郎(原公役)も出演。

ドリフターズ関連の小ネタにニヤニヤしながら、安心して楽しめる作品。(編集M)

おすすめ度(最大5):★★★☆(3.5)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:田坂啓、渡邊祐介
  • 谷啓
  • 倍賞美津子
  • 小松方正
  • 左とん平
  • 若水ヤエ子

春だドリフだ全員集合!!
(第8作 1971年)

落語をテーマに、ヒロインが政治家の『2号』にされるのを、舞妓に扮したドリフメンバーが阻止するという、カオスな設定の第8作。

落語の覚えが悪い加藤茶に、容赦のない暴力、体罰が襲いかかる。これを笑いとして提供するできるのは当時ならではか。

とはいえ、この世のものとは思えないゲロみたいなお茶で逆襲をする加藤茶。(でも吐き出さずに飲み込む長介)

長介が、息をするように嘘を付きその負債が溜まっていく『嘘のリボ払い』が炸裂。彼はなぜこうもウソを付くのか…そしてなぜ周りも騙されるのか。

最終的に長介がどんな酷い目に遭うのかが気になり、冒頭で登場した小柳ルミ子の存在もだんだん忘れていく……(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★(3)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:田坂啓、渡邊祐介
  • 長山藍子
  • 新藤恵美
  • 石山健二郎
  • 左とん平
  • 小柳ルミ子
  • 5代目柳家小さん
  • ゴールデン・ハーフ

祭りだお化けだ全員集合!!
(第9作 1972年)

オープニングは『お祭りマンボ(美空ひばり)』の替え歌で 「そ~れそれそれ、死んじまえ~♪」と煽られた長介が「面白え…殺せるもんなら殺してみな!」というセリフ直後にフグを食べて死ぬという、怒涛の展開。

死んだ長介は、おばけになり、ドリフの面々をこき使う……かと思いきや?

浅草の料亭を舞台に、これまでの作品にはない伏線回収や、奥深い人間ドラマを楽しむことができる。

柳家小さん入船亭扇橋柳家小ゑんと、前作以上に落語家が出演しているのも浅草舞台ゆえか。

貸した恩を日月単位で時給計算する長介。恩をコインロッカーの使用料金=100円で算出するあたりは下手なホラーより恐ろしい。

『飯抜きの罰』がお約束だったこれまでに対し、本作ではまずい(という設定の)料亭飯をドリフのメンバーがたらふく喰わされるというシーンも。

冒頭のフグ料理も含めて、「実際には美味しいんだろうなぁ、役得だなぁ」などと邪推したり(笑)。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★★(4)

  • 監督:渡辺祐介
  • 脚本:田坂啓、渡辺祐介
  • 仁科明子
  • 林美智子
  • ハナ肇
  • 犬塚弘
  • 藤岡琢也
  • 5代目柳家小さん
  • 9代目入船亭扇橋
  • 柳家小ゑん
  • 谷村昌彦

舞妓はんだよ全員集合!!
(第10作 1972年)

新撰組の池田屋事件をベースにした本作。

長介は近藤勇の孫を名乗る近藤長介を演じ、他のドリフメンバーも池田屋事件に関係する子孫という役どころ。

冒頭からナメられる長介と、腹一杯飯を食う加藤茶が見られる。

定番の、『加藤茶がひたすらメンバー全員に虐げられる』という構図で、(独自に解釈された)『新選組ご法度』をすべて破った加藤茶への拷問はまあグロい。足が洗濯板になったり。

舞妓さんがテーマになためか、ちょっとアダルトな展開・演出も。お子様とみる時はご注意を。いや、そもそも見ないか。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★(3)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:田坂啓、渡邊祐介
  • 吉沢京子
  • 光本幸子
  • 大信田礼子
  • 西川きよし
  • 天地真理
  • 菊池剣友会

チョットだけョ全員集合!!
(第11作 1973年)

長介が扮する、貧乏人からお金は取らない(けど、飯時に往診にきてごはんを食べていく)医者が主人公。

……とはいえ患者が「殺す気か!」と逃げだすレベルのヤブ医者。その名も薮井長介(やぶい ちょうすけ)。助手は中本工事。看護婦に高木ブー。そこに荒井注と、加藤茶が転がり込む。

愉快な仲間たちが繰り広げるドタバタ医療コメディ。まあコントです。

ヒロインの相手役には、寺尾 聰が出演。こちらはしっかりとした医者な上に、好青年。彼がステータスを振りかざし、いいところを持っていくのはお約束。

第6弾『誰かさんと誰かさんが全員集合!!』でも登場した腸ウインナーの手術シーンも再来。好評だったのか?お気に入りなのか?

そして薮井病院にある、妙に偉そうな椅子は何なのか……笑。下品なシーンも有るが、気にならない人なら楽しめるかと。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★★(4)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:田坂啓、渡邊祐介
  • 益田喜頓
  • 左とん平
  • 小鹿ミキ
  • 寺尾聡
  • 天地真理
  • キャッシー

大事件だよ全員集合!!
(第12作 1973年)

荒井注が出演している最後の映画作品。

『CIA』やら『探偵』というキーワードが登場しますが、何れもサイコ寄りの殺し屋として表現されています。空想とはいえ殺したドリフの面々を、いかりやが文字通り『ミンチ』にしてしまう……笑っていいのか悪いのか。

コントなパートを除けば、企業の暗い陰謀、それに加担させられる男のジレンマなど、『ミッション』をテーマにした演出も多数。

ラストは結構ハラハラドキドキ

ゲストには若かりし頃のアグネスチャンが歌を披露。うたった後、いかりや長介の容姿を死ぬほどディスるアグネス。

志村けんが、不用品回収車を運転するだけの役を演じている。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★(3)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:渡邊祐介、田坂啓、森崎東
  • 松坂慶子
  • 伴淳三郎
  • 長谷川明男
  • 藤村有弘
  • 石山健二郎
  • アグネス・チャン

超能力だよ全員集合!!
(第13作 1974年)

荒井注と入れ替わり、正式メンバーとして志村けんが参加した映画。 

超能力とは名ばかり、インチキ占い師の陰謀を描く。

作詞家を夢見て上京した加藤茶が、事故に巻き込まれ記憶をなくす。茶が書いていた詩を長介が勝手に未来予知した預言書だと勘違いはじまるドタバタ……。

敵役の占い師が加藤茶の実家の土地を狙い、加藤茶を人質にとって土地と引き換えを要求する(???)など、展開はカオス。

占い師は、占いはインチキだが催眠術はできたり。もう催眠術師として生きて行こうよ。

加藤茶が、自分の似顔絵を見て吐き捨てるセリフ「ゴキブリが溺れたような目をしやがって」は屈指の迷言。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★(3)

  • 監督:渡邊祐介
  • 脚本:田坂啓、渡邊祐介
  • 長山藍子
  • 夏八木勲
  • 榊原るみ
  • 秋谷陽子
  • 楠トシエ
  • フィンガー5

ザ・ドリフターズの極楽はどこだ!!
(第14作 1974年)

これまでのシリーズとは一線を画し、ドラマ要素に力が入った作品。 脚本下飯坂菊馬氏に依るところでしょうか。『全員集合』がタイトルに付かなくなり、シリーズ的にも時代的にも転換期だったのかもしれない。 

妻に先立たれ、男手ひとつで2人の子ども(うち一人は加藤茶)を育てるいかりや長介。時代からの孤立した家庭と、戦争を知らない若者とのディスコミュニケーションなどなど……心にしみる内容も。

長介の孤独を描き出すシーンの演出もなかなか秀逸で、まさかこのシリーズで胸を締め付けられるような気持ちになるとは。

コメディとドラマのバランスも秀逸。

奇天烈なギャグは影をひそめる一方、天地真理による歌唱シーンや、加藤茶のドラムソロなど華やかな見せ場もあり、昭和の娯楽映画らしさを楽しめる。

加藤茶の台詞には、
「これからの日本ではね、バカとか畜生とかっていう言葉を使っちゃいけなくなったんだぞ! 知ってんのか!」
なんてものも。

個人的に一番おすすめの作品。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★★★(5)

  • 監督:渡辺祐介
  • 脚本:下飯坂菊馬、渡辺祐介
  • ホーン・ユキ
  • ひろみどり
  • 篠ヒロコ
  • アン・ルイス
  • 玉川良一
  • 天地真理
  • キャンディーズ

ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!
(第15作 1975年)

良作のドラマ仕立てだった前作と変わって、再びドタバタコメディに戻っ(てしまっ)た第15作目。

長介が刑事役を務め、闇取引や極道を描くなど大人向けのストーリー、演出が目立つ(過去イチでポロリもあるよ)。

悪役は昼は式場経営夜は極道というWワークをこなしています。裏取引の場が遊園地だったり、人相の悪い男が観覧車から降りてくるなど奇妙なシーンも。

本作の20年後に『踊る大捜査線』で名優と呼ばれるようになる長介を思うと、感慨深い。

ラストはドリフメンバーのコスプレ大会で締め。(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★(3)

  • 監督:瀬川昌治
  • 脚本:加瀬高之、下飯坂菊馬、瀬川昌治
  • 伊東四朗
  • 悠木千帆
  • 犬塚弘
  • 園佳也子
  • ビーバー
  • 倍賞美津子

正義だ!味方だ! 全員集合!!
(第16作 1975年)

劇場版 全員集合!!の最終回。『全員集合!!』もタイトルに復活。

伊勢の町を牛耳ろうとする暴力団を、ジャーナリズムの力で追い払う……、一見すると社会派作品ですが。さて。

編集者を騙る長介(本職チンドン屋)が、下町の女将から「暴力団を追い払ってほしい」と頼まれ、ミニコミ誌で悪事を暴いてやろう、と思案。

ところが「せっかくだから劇画も入れてよ」など、クライアントから面倒くさい追加要望まで押し付けられる。クライアントからの無理難題、というテーマはこの頃から在ったようで。ほのかに心苦しい。

第13作では記憶喪失前に書いた詩で騒ぎを起こした加藤茶だったが、今度は酩酊状態で描いた『イラスト』が騒動のタネに。 

二転三転するストーリーは相変わらずだが、ラストは「え、これで終わり? 最後なのに?」というくらいサラッと終了。

作中に登場する『ゴリレンジャー』は石ノ森章太郎によるデザインだとか(ヤマダマイ)

おすすめ度(最大5):★★★(3.5)

  • 監督:瀬川昌治
  • 脚本:加瀬高之、瀬川昌治
  • 榊原るみ
  • 金子信雄
  • 浦辺粂子
  • ミヤコ蝶々
  • 園佳也子
  • キャンディーズ

まとめ

ザ・ドリフターズは、TV番組『8時だョ!全員集合』や、『ドリフ大爆笑』が有名ですが、1967年~1975年までの間に合計21作品もの主演映画が製作・公開されています。そのうち、松竹映画の16作品をレビューしてみましたが、豪華なキャストの出演に驚いたり、予想外に出来の良い作品もあったりと新たな発見がありました。

また、元々は音楽バンドでりヒット曲も多いドリフらしく、ミュージカル調のシーンも多く、オープニング&エンディングテーマも本人たによる楽曲が収められています。主演、主題歌、挿入歌までこなして、8年間で21作品というのは、今考えるとかなりすさまじい仕事ぶりです。

昔の作品なので、昨今の感覚だと結構きわどいセリフや描写もありますが、当時の世相や”笑い”の変化を感じる事ができます。細かい事を考えないで往年のドリフターズメンバーの活躍と、昭和映画の大らかさを楽しむ……くらいの心持ちで観ていただくと良いのではないかと。

残りの映画5作品(東宝)の公開もされる日が来るのを願いながら、ご紹介を終えたいと思います。

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