ワイヤレスイヤホン『QCY HT05』レビュー 低価格ノイズキャンセル機能付きの高コスパモデル 普段使いに
ワイヤレスイヤホン『QCY HT05』レビュー 低価格ノイズキャンセル機能付きの高コスパモデル 普段使いに

ワイヤレスイヤホン『QCY HT05 Melobuds ANC』レビュー 低価格ノイズキャンセル機能付きの高コスパモデル 普段使いに【製品提供記事】

評価:4 

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毎月のように新商品が発売され、ますます発達を遂げるワイヤレスイヤホンシーン。その新商品として『QCY HT05』をご提供いただいた。現在でも多くの販売サイトで評価されているこの製品について、数週間じっくり使った上でレビューして見ようと思う。

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ワイヤレスイヤホン『QCY HT05 Melobuds ANC』レビュー

今回レビューする製品はこちら、『QCY HT05』。 型番の他、Melobuds ANCという名前もついている。

QCY HT05 Melobuds ANC
QCY HT05 Melobuds ANC

2023年1月13日ごろからAmazonで販売開始し、実売価格で4,580円前後となっている。

パッケージと製品の外観について

まずは商品の顔とも言える外観について。パッケージは銀色のベースカラーにイエローのアクセントカラーというデザイン。

提供元のQCYは中国企業であり、パッケージは中国語と英語の表記のみとなっている。パッケージに同梱される内容は、下記の通り。

QCY HT05 Melobuds ANC パッケージ内容 QCY HT05 Melobuds ANC
QCY HT05 Melobuds ANC パッケージ内容
  • イヤホン本体(L/R)
  • 充電用ケース
  • USB Type-Cケーブル
  • 交換用イヤーパッド
  • マニュアル(英語/中国語)

パッケージと同様、現時点でのマニュアルは英語と中国語のみ。この点で一般的なユーザーにとっては少し利用ハードルが高くなっている点は否めない。

充電用ケースは同系統のワイヤレスイヤホンと比べても小さめで、ズボンのポケットにもスッと収まるコンパクトさだ。またツヤ消し加工をされた表面は多少の水滴や皮脂レベルであれば消えてくれるだろう。

QCY HT05 Melobuds ANC を充電ケースに収めたイヤホンを収めた状態
充電ケースに収めたイヤホンを収めた状態

なお、本製品の充電ケースにはボタンがついており、これを押すと充電残量が確認できる。

ボタンを押し込み手前のランプが白く光れば20%以上バッテリー残量がある事に。ランプが赤く光ると20%未満であることが分かる。

イヤホンは充電された状態で、ケースから出す事で、モバイル端末などのBluetooth検索に『QCY Melobuds ANC』として表示されるようになる。

『QCY Melobuds ANC』という製品名で表示される
『QCY Melobuds ANC』という製品名で表示される

今回提供いただいた製品のカラーはブラック。全体を通して落ち着いた黒色で統一されているためどんなシーンでも活躍しそうだ。特に日常的に使う上では『目立ちすぎずにアピールする』という点が大切になってくるだけに、このシックなデザインは嬉しいところ。 バリエーションとしてホワイトも販売されているので、好みで選ぶと良いだろう。

反面、イヤホンも充電ケースも非常に軽量に作られているため、ややチープな印象を抱くかもしれない。耳に取り付けるものなので軽量であることは良い事なのだが、『重厚感』や『高級感』といったものを重要視したいユーザーにとってはこの点はウィークポイントとなるかもしれない。

音質について

イヤホン市場は高音質や最新機能搭載など、今や様々な企業が各自の優位性を確保する時代に突入した。ただ結局のところワイヤレスイヤホンの重要部はたったひとつで、それは『音がしっかりと聴こえるのか?』ということに帰結すると思う。

そこで筆者は本品を、ここではあえて『全ての音を90%の良音で常に聴かせるイヤホン』であると称したい。いつも聴いているあの音楽も、YouTubeの実況動画も、更には通話に至るまで……。音を無理に乱高下させることなく、その全てを高音質にキープする力がこのイヤホンにはあるのだ。

QCY HT05 Melobuds ANC は10mmのサウンドドライバーを搭載
10mmのサウンドドライバーを搭載

これに関しては用途にもよるが、昨今のワイヤレスイヤホンは『低音がとても聴こえるかわりに高音が出ない』『たくさんの音を拾いすぎて、YouTubeを観るときにうるさく感じる』といった、差別化を図った結果生まれた一長一短の部分も存在しがちだった。

対して本品はと言うと、感動するような音の粒立ちは無いまでも、常にストレスフリーな音を提供してくれる。……それは今までありそうでなかった利便性の高いメリットであり、普段遣いをする点ではあまりに素晴らしいのではないか。

実際、本品の魅力は使い続けるうちに理解していく。これまでに聴いてきた音がグッと良音質になり、しかもそれが全く違和感なく続くのだから。確かにサウンド面での突出した箇所は少ないかもしれないが、それを補って余りあるほどの『全ての音が純粋に良く聞こえる』という感覚は、ぜひ体感してみてほしい。

主観的ベンチマーク

ここでその音質の良さを試すため、日本が誇るロックバンド・くるりの“ソングライン”にてベンチマークも行ってみた。過去の筆者のレビュー(SOUNDPEATS Opera05 /SOUNDPEATS Capsule3 Pro)でも掲載したが、この楽曲は多数の音が複雑に絡み合ってひとつの形になっているため、個人的なベンチマークとして度々試している。

くるり – ソングライン
くるり – ソングライン

イヤホンによっては一方の音が大きく聴こえすぎてしまったり……ということもあるのだけれど、この曲を一聴してみて驚いたのは、音が非常にクリアに聴こえることだった。パーカッションもギターも、果ては遠くで何かが鳴る音も。全ての音が心地よく鳴り響いていることが、この『QCY HT05』では把握できた。

そしてこれは『ソングライン』以外の様々な楽曲についても言えることで、どれだけ音数の多い曲でも、耳障りよくギュッと詰め込む力がこのイヤホンにはあるのだろう。

装着感、操作感について

つづいては、その装着感についても触れておこう。ともすれば耳が痛くなったりズレたりしがちなイヤホンも多い中で、本製品は長時間の着用でも違和感を抱かない作りになっているのは好印象だ。イヤーピースについても大中小のサイズが付属しているので、耳にあったサイズを取り付けておけば、ある程度激しい運動をしても落ちる心配がなさそうだ。どんな耳にも吸い付くようにジャストフィットする設計と言えるだろう。

一方で操作感に関しては、広く流通するワイヤレスイヤホンとは若干異なる部分も。中でも『音量調節ができない』、『次曲の再生は3回タップする』の2点は、既存のワイヤレスイヤホンに慣れていると戸惑う要素かもしれない。ただこちらはそこまでのマイナスでもないので、使っていくうちに慣れていくだろう。

QCY HT05 Melobuds ANC タッチパネルでの操作方法

本製品のタッチパネルはイヤホンを装着した状態で外側に来る、棒状のエリアが該当する。該当箇所に対して以下の操作をする事で、イヤホンで各種再生を制御できる。

  • 電源を入れる:イヤホンのタッチパネル部を1.5秒押し続ける
  • 電源オフ: イヤホンをケースに設置する
  • 通話を応答/終了左または右のタッチパネル部を2回タップ
  • 通話を無視する左または右のタッチパネル部を1.5秒押し続ける
  • トラックをスキップして進む:右イヤホンのタッチパネル部を3回タップ
  • 音声アシスタント:左イヤホンのタッチパネル部をを3回タップ
  • 再生/一時停止左または右のタッチパネル部を2回タップ
  • ゲーミングモードのタッチパネルを1.5秒押し続ける
  • ANCモード変更のタッチパネルを1.5秒間押し続ける(ANC/Normal/Transparencyの各モードに切り替え)

ノイズキャンセリング機能について

ここからは『QCY HT05』の特徴をチェックしていこう。まず最大の注目点としては、ANC=アクティブ・ノイズ・キャンセリング機能を搭載しているという点だろう。うっかりその点を意識しないで耳に装着したとすると、装着した時点でハッとするレベルで外部の音を予想以上に消してくれる。

もちろん昨今のイヤホンでノイズキャンセルを搭載しているものも多くなってきているのも事実だが、本品は5千円未満という手頃な価格で購入できる低価格帯のワイヤレスイヤホンとしてはかなりのパフォーマンスであると言えるだろう。移動時の風切音や、イヤホンを触った時の操作音、そして室内外での騒音も適切に処理し、音楽に没入できる。

最大40dBのノイズ低減に対応しているQCY HT05 Melobuds ANC
最大40dBのノイズ低減に対応している

英語マニュアルによるノイズキャンセルのモードは3段階……

  • ANC
  • Normal
  • Transparency

となっており、ANCが一番強力。Transparencyが一番弱めとなるようだ。

操作系とアプリについて

また、使う人の好みによるところだが、昨今のワイヤレスイヤホンには珍しく、耳から片方・更には両方のイヤホンを外しても音楽が停止しない。これは個人的には嬉しいポイントだった。更には、タッチパネル部分を1回タップしただけでは何かが反応することがないので、ケースから取り出したり位置を調節するとき、意図せず音量が上がったり……という誤作動がほぼない操作系も好印象だ。

また、スマートフォンアプリを使用すればイヤホンの設定をカスタマイズできる。専用アプリ『QCY』のダウンロードと会員登録が必須にはなるけれど、これにより各ボタンの割り当てや、サウンドのバランスといった機能的な部分を変更することが可能になる。

QCYアプリでより詳細なカスタマイズが可能
QCYアプリでより詳細なカスタマイズが可能

アプリをインストールしなくても使用できる製品だが、更なる理想を追い求める人には嬉しい点だろう。

QCYアプリダウンロード

QCY iOS版アプリ
QCY iOS版アプリ
QCY Android版アプリ
QCY Android版アプリ

製品スペック

製品型番 QCY HT05 Melobuds ANC
タイプ 無線
形式 カナル
本体操作 タッチ
ドライバー方式 10mmダイナミックドライバー×1
カラー ブラック/ホワイト
対応コーデック SBC、AAC
Bluetoothバージョン Bluetooth5.2
最大持続時間
(充電ケース込)
30時間
充電コネクタ USB Type-C
ANC
ノイズキャンセリング機能
あり
専用アプリ あり
防水性能 IPX5
パッケージ内容
付属品
  • イヤホン本体
  • イヤーチップ×3ペア(S・M・Lサイズ各1)
  • 充電ケース
  • USB-A to C 充電ケーブル
  • 取扱説明書
発売日
  • 2023年1月
販売価格
(平均実売価格)
7,980円 (4,580円)
販売ページ

総評

QCY HT05にはいくつかの難点も無いではない。形状や細部デザインとしてはシンプルで特徴がなく、高級感には乏しい。マニュアルや箱は英語と中国語のみの表記のため、ライトユーザーにはおススメできないという点もある。

それらに目をつむり、どういった層にこの製品をお勧めするか、と聞かれれば『初めてノイズキャンセル機能付きワイヤレスイヤホンを使う』という人向けと言えるだろうか。どんな環境下でも違和感なく鳴り響く『安定した良音』と、更には耳に吸い付くようにノイズを遮断する『絶妙なフィット感』が、前述の難点を上回るメリットとして君臨している。

重視したい箇所を秀でさせるのではなく、あくまで利用者の圧倒的多数の使用感を見据えた、最強のシンプル・ワイヤレスイヤホンが『QCY HT05』の本質と言えるだろう。あらゆる場面に対応するものを探している人にとっては、候補として検討していただきたい製品である。

外観 ★★★☆(3.5)
デザイン的には非常にシンプル。一般的なワイヤレスイヤホンともほぼ遜色なく、どんなシーンにも合わせやすとも言える。
使用感 ★★★★(4)
音量調節不可、独自の操作法などに最初こそ戸惑うが、それはわりとすぐに慣れる。翻ってどんな高級イヤホンにも負けない装着感の良さは感動モノでもある。ノイキャン性能の高さも嬉しい。
音質 ★★★★☆(4.5)
一点特化ではなくサウンド全体の音を底上げする、単純な魅力の高さが光る。全ての音が均等に鳴る心地よさは、一聴の価値あり。バランスが良いので、音楽を聴きつつ、たまにYouTubeやTwitterの動画などを再生したり……といったマルチな使い方にも。
コストパフォーマンス ★★★★☆(4.5)
低価格帯のワイヤレスイヤホンとしては、かなり良い製品。音質も申し分なく、アプリを使用すれば音質の調整も可能だ。
総合評価 ★★★★(4)
この安さでこの性能! 最初のインパクトは小さいものの、日常的に使い続けると分かる『音の安定さ』が最大のウリ。音への強いこだわりがある人以外は、きっと満足できるワイヤレスイヤホンだ。
なお、マルチペアリング、マルチポイントには非対応。
QCY HT05 Melobuds ANC のレビュー
(最大星5つ/0.5刻み/9段階評価)
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島根県在住、会社員兼音楽ライター。rockinon.com、KAI-YOU.netなどに音楽関係の記事を中心に執筆。毎日浴びるほど酒を飲みます。

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