スマートフォンやタブレットの普及により、USB充電器の需要は高まってきました。そんな中、アメリカの本家amazonでUSB Chargerカテゴリ内で1位を取得するiCleverのUSB充電器『IC-WB22W』が2019年4月に日本国内で発売となりました。
同製品をuzurea.netに提供いただきましたので、同じくiCleverの従来モデル『IC-TC02』と比較しつつ実機レビューを行いましょう。
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IC-WB22W / IC-TC02 比較レビュー
iCleverのUSB充電器としては、これまでに『IC-TC02』が販売されており、こちらも多くの評価を得ています。
従来品 『IC-TC02』はamazon.co.jpで2016年8月ごろより販売が開始されています。また、2019年5月現在500件以上のレビューが投稿、多くの評価を得ているようです。
この人気製品に対して、今回発売された『IC-WB22W』がどのような進化をしているのかチェックしていきましょう。
外観の違い サイズと重量
一見すると似ている両製品ですが、よくみると様々なデザインの変更が加えられています。
全体的な形状は、従来品の『IC-TC02』も丸みを帯びていますが、『IC-WB22W』は前面(コネクタの有る面)がフラットになり、側面の角はさらに丸く、よりやわらかい印象の形状。
また、手元の製品は双方とも白ですが、 『IC-TC02』 は青みを感じるクリアな色味。 『IC-WB22W』 はアップル製品などに近い、優しい色合いのホワイトです。
また、サイズ(外寸)は新製品『IC-WB22W』の方が、やや大きくなっているようです。
- (従来品) IC-TC02: 横 53mm × 縦 53mm × 厚 28mm
- (新製品) IC-WB22W: 横 53.3mm × 縦 53.3mm × 厚 30mm
縦横は0.3mm、そして厚みは2mm程のサイズアップ。 並べて見ている分にはあまりサイズの違いは感じませんが、水平にならべると、若干厚みがある事に気が付きます。
重量については2019年5月上旬にamazonの製品スペックに掲載されていた情報では……
- (従来品) IC-TC02: 110g
- (新製品) IC-WB22W: 80g
となっていましがた、実際に測ってみると、
- (従来品) IC-TC02: 110g ⇒ 84.0g
- (新製品) IC-WB22W: 80g ⇒ 95.9g
となっていました。
この点は製品提供元に確認したところ、本国に確認をとっていたいたようで、現在は訂正をしたとのご返事をいただきました。
2製品の重量は確かに誤りがあります、本体の正しい数値は下記の通りです。
IC-TC02→82g
IC-WB22W→95g重量の差異については内部のインダクタという部品がバージョンアップしたため、 従来の製品より少し重くなっています。その分、耐久性がより向上しています。
と言う事でした。機能面での向上も関連しているという事であれば、それほど気にならない程度かもしれません。
※本記事での計測値との1g程の差異は、手元の計測器がリーズナブルなものな事による誤差でしょうか。
そして背面、コンセント側も確認しておきましょう。プラグは、両英品とも収納できるようになっていますが、新製品の方は収納時のプラグ周りが凹んで設計されています。
従来品『IC-TC02』の方が、見た目にはスッキリしてまますが、機構としてやや固めになっているので
指でプラグを展開し難く感じました。ツメで操作するのはちょっと危険ですので、この点は『IC-WB22W』 は操作しやすく改良されているのかもしれません。
コンセントへの接続時の比較
続いて、実際にコンセントに接続してみます。
新モデル『IC-WB22W』のほうがやや大きいとはいえ、いずれも一般的なコンセントであれば取り付けた際に、他のコネクタに干渉はしませんでした。
新モデル『IC-WB22W』は電源への接続時のLEDがリング型に変更となっています。反面、従来品『IC-TC02』ではUSBコネクタの中でLEDが点灯していましたのでUSBケーブルを接続した状態では、ライトが見えにくいかもしれません。
とはいえ、暗闇でコネクタ内部が光る事で、差込口の場所が分かりやすいという利点もありますので、この辺りは好みの問題でしょうか。
USB端子へのケーブル取付具合は、いずれも挿しにくさは感じません。抜けやすい事もなく、ストレスなく利用できます。
充電能力の違いは?
さて、最も気になるのが充電性能。 2つの充電器はいずれもiClever独自のSmartID テクノロジーと高性能チップを搭載している、という点が公表の特徴です。この機能によって、接続されたデバイスに応じて最大2.4Aまでの範囲で、最適な電流を検知して給電することができるそうです。
それでは、実際に給電性能をチェックしてみます。今回は従来品『IC-TC02』と新モデル『IC-WB22W』をそれぞれ壁のコンセントに取り付け、 バッテリー残量が50%の状態の 『iPad Pro 10.5インチ』へ充電をおこない、テスターでチェックしました。
結果としては下記の数値。
- (従来品) IC-TC02: 平均 2.01~2.08A
- (新製品) IC-WB22W: 平均 1.92~1.95A
厳密な判断をするに複数の製品でテストする必要がありますが、 従来品『IC-TC02』の方が平均的に0.1A程度多く電流が流れている、という結果になりました。これが新しいチップによる差異なのか、個体差なのか、それとも充電環境による影響なのかは判断できませんが、手元の個体では従来品の方が僅かに良い数値となりました。
公式スペック比較
最後に公式スペックも比較、掲載しておきます。
※iCleverへ確認したところ、従来品『IC-TC02』は3.2A対応のgoogle、Matoスマートフォンに限り、最大3.2Aでの充電が可能なように設定されているそうです。また、 『IC-WB22W』は安定性を重視した設計によりこの機能は搭載されていないとの事です。
旧型充電器「IC-TC02」は開発当時GoogleとMoto両社の製品限定で、 最大3.2Aまでの充電スピードに対応できるよう設定しています。ただし、純正ケープルでの充電などの条件を満たす必要があります。
iClever への問い合わせ回答より
なお、新型の「IC-WB22W」は、安定性と耐久性を重視するため、この機能が付いておりません。
実際の使用感と、まとめ
『IC-TC02』と『IC-WB22W』について実際に使用してみると、新製品『IC-WB22W』の方が外形と重量が大きくなっている点が気になります。重量差はわずか13gですが、機能面が同じであれば、外出時には小さく、軽いものを選びたくなります。
見た目(デザイン)という観点では、新製品『IC-WB22W』の方が洗練されています。リング型のLEDライトが光っている状態は、なかなかお洒落です。本体の色合いもApple製品の充電器などに近いカラーリングで、ケーブルなどと一緒に持ち歩く時に色味も統一したいという人にとっては重要な点かもしれません。
『IC-TC02』はサイズの面で携帯性に優位がありますし、カラーバリエーションで『黒』という選択肢もあります。また、Google、およびMotoの対応機器においては最大3.2Aでの充電も可能という事も有り、実用性という面を優先させたい方は今のうちに 『IC-TC02』 を購入しておくと良いかもしれません。
以上となりますが、当記事が皆さんの購入判断の参考になれば幸いです。