疲れた1日の終わり。冷蔵庫でキンキンに冷えた缶のプルタブを開け、グイッと飲み干す。中に含まれた炭酸が喉の奥まで到達した頃には「また明日も頑張ろう」という気持ちになる……。
そんな不思議な大人の飲み物こそ、我らがアルコール飲料である。
そんな、(人によっては)毎日飲むものでありながら、昨今お店で売られているお酒の種類は膨大。気持ちとしては、その全てを飲み比べてみたいとも思うのだが、そこは当然お財布事情も考えながら楽しまなくてはならないというジレンマ。
そこで今回は、我々にとって最も身近なローソン、ファミリーマート、セブンイレブンといったコンビニエンスストア大手3社がしのぎを削って開発するPB(プライベートブランド)のお酒をピックアップ。種類も豊富で、かつ350ml缶が100円ちょっとで購入可能というコスパ的にも、申し分ないこれらの商品を飲み比べてみた。
なお、評価は個人的なものではある。ひとりの酒飲みの意見として、皆様が新たな楽しみへの扉を開く参考になれば幸いである。
Index
- 1 コンビニで買える、リーズナブルなプライベートブランド アルコール・ドリンク レビュー
- 1.1 THE BREW ザ・ブリュー(セブンイレブン)
- 1.2 THE BREW ザ・ブリュー 糖質75%オフ(セブンイレブン)
- 1.3 クリアクーラー レモン/グレープフルーツ/シークワーサー(セブンイレブン)
- 1.4 -196℃ ピンクショット・イエローショット(セブンイレブン)
- 1.5 クリアクーラーストロング レモン&ライムサワー(セブンイレブン)
- 1.6 クリアクーラー 無糖レモン(セブンイレブン)
- 1.7 GRAND TIME グランドタイム (ファミリーマート)
- 1.8 GRAND TIME グランドタイム 糖類70%オフ (ファミリーマート)
- 1.9 スーパーチューハイ レモン/グレープフルーツ(ファミリーマート)
- 1.10 ゴールドマスター(ローソン)
- 1.11 ゴールドマスター オフ(ローソン)
- 2 まとめ
コンビニで買える、リーズナブルなプライベートブランド
アルコール・ドリンク レビュー
THE BREW ザ・ブリュー(セブンイレブン)
- ビール系
- アルコール度数5%
- ¥124(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★★☆(4.5) |
---|---|
価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★★(4) |
まずはセブンイレブンから。セブンオリジナルのビール系飲料部門としてまずはTHE BREW ザ・ブリューを紹介したい。口当たり良し、爽やかな風味が特徴的。
昨今の値上げの流れからコンビニで販売されるビールも全般的に価格は上がっている中で、この商品の値段はなんと税抜で124円。スーパーで買うお酒と比べても遜色のないリーズナブルな価格設定が嬉しい。 味的にはの『どごし生』や『クリアアサヒ』に近い。ややすっきりとした味わいなのだが、パッケージに『厳選麦芽』とあるように麦芽の風味も強く、パワー感のある後味はポイント高め。
THE BREW ザ・ブリュー 糖質75%オフ(セブンイレブン)
- ビール系
- アルコール度数4%
- ¥125(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★(3) |
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価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★★(3.5) |
こちらはザ・ブリューの糖質カット版。オリジナルと比べて対極的な白いラベルデザインが映える1本。特徴としては糖質が抑えられていることはもちろん、アルコール度数も4%と低く設定されていること。さっぱりとした風味で、どんなシチュエーションにも合うのは強みか。
帰宅後の最初の1本として……というより、個人的にはある程度酔った状態での追加の1本に用いる……飲みすぎないように(飲まないのが一番であるが)。味的には第3のビールの『のどごし生』や『クリアアサヒ』をよりさっぱりさせた印象で、爽快感を求める人や、~リーや身体を少し気遣いながら飲みたい人に合いそうだ(飲まないのが一番であるが)。
クリアクーラー レモン/グレープフルーツ/シークワーサー(セブンイレブン)
- サワー系
- アルコール度数6%
- ¥100(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★★(4) |
---|---|
価格 | ★★★★☆(4.5) |
総合評価 | ★★★★☆(4.5) |
今記事の中で、個人的に猛プッシュしたいお酒がこれ。低価格対のサワー系の飲料は爽快感を優先させすぎるあまり、味わいが伴わない事も少なくないように感じている。そんな中、セブンイレブンの『クリアクーラー』シリーズはいずれのフレーバーも果汁感が強い、かといってジュースのような口当たりではなく、はっきりと『お酒を飲んだ』感に浸れるのが嬉しい。
アルコール度数は6%とキリンの氷結シリーズより高いにも関わらず、価格は100円+税とコスパも良し。ささやかな差だが7%のお酒となると酔いすぎる事が多く、個人的にはこの6%というのが絶妙なラインだと感じている。楽しい夜飲みにエンジンをかける意味合いでも、重宝する。
-196℃ ピンクショット・イエローショット(セブンイレブン)
- サワー系
- アルコール度数9%
- ¥138(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★☆(3.5) |
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価格 | ★★★☆(3.5) |
総合評価 | ★★★☆(3.5) |
セブンイレブンにも昨今流行りの、いわゆるストロング系の商品がいくつか存在する。そのうちのひとつがこの『-196℃』シリーズ。 サントリーの『-196℃』シリーズの中でセブンイレブン限定の製品である。
アルコール度数が9%とコンビニで購入可能なサワー系の中では最も高いアルコール度数。ただその味については商品によりけり……というのは仕方ないところなのだが、このシリーズはとにかく果汁感が強い。結果として『強いお酒を飲んでる感』が軽減され、思わずひとくち、ふたくちと飲み進めてしまう。
このピンクショットはレモネード味、イエローショットはレモンスカッシュ味と風味も複数あり、その場の気分で選択可能なのも嬉しい。
クリアクーラーストロング レモン&ライムサワー(セブンイレブン)
- ストロングサワー系
- アルコール度数9%
- ¥100(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★☆(3.5) |
---|---|
価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★☆(3.5) |
セブンイレブンブランドのストロング系をもうひとつ。それがこの『クリアクーラー・ストロング』だ。価格帯が安いこともあり、上記の『-196℃』シリーズよりもせんべろ飲みに秀でている。味的には果汁の味よりも、強いアルコール感がガツンと来る点んは好みは分かれそう。
一口飲めばあら不思議、まさにストロングな一撃が脳天を突き抜ける。いろいろと食べ物をつまみつつ一気にテンションを上げたいときに飲みたいところ。
クリアクーラー 無糖レモン(セブンイレブン)
- サワー系
- アルコール度数7%
- ¥100(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★★(4) |
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価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★★(4) |
悪酔いをしない範囲で、かつ効率的に酔えるのは6%〜7%あたりがベストだと個人的には思っている。ただ7%のお酒と言うとハイボールや有名会社のサワーなど、何かと価格が高いのもネック……。結果として特に酔いたい気分のときにオススメしたいのが、こちら。
市販のサワー系のお酒を「ちょっと甘い」と感じている人も多いらしく、そんな人達向けに無糖版の商品も増えてきた。そんな中でもアルコール度数と、味わいのバランスがよく、価格も安いのでバランスのよい製品だと思う。
GRAND TIME グランドタイム (ファミリーマート)
- ビール系
- アルコール度数6%
- ¥117(税抜)
- 公式サイト
味 | ★★★★☆(4.5) |
---|---|
価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★★(4) |
ファミリーマートのPBビール系が、こおグランドタイム。時々数本入りのパッケージで販売されたりもしているので、売り場で目にして印象に残っている人も少なくないことだろう。
「麦のうまさと飲みごたえ」と謳われているように、その特徴はズバリ麦の風味だ。ザ・ブリューと比較すると風味はほぼ同様にしろ、ガツンと来る肉や揚げ物……それこそファミチキと一緒に食べると相性抜群か。
帰宅後にプルタブを空ける最初の1本としても最適で、ホットスナックと共に一瞬にして幸福の渦へと巻き込まれること請け合い。
GRAND TIME グランドタイム 糖類70%オフ (ファミリーマート)
- ビール系
- アルコール度数4%
- ¥117(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★☆(3.5) |
---|---|
価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★☆(3.5) |
その名の通り、グランドタイムの糖質カット版。クリア(爽快)な風味は糖質と共にかっとされたアルコール度数4%の為せる技で、そこにこそ価値がある代物。何かと気になる糖質を軽減しつつお酒を楽しめるのは、大きなポイントだろう。
味としては他の糖質70〜75%カット系のアルコールと同様、クセが少なくどんな食べ物にも合う万能さを備えている。
ビールに糖質カット商品が多いのは、実は他のお酒と比べてもビールは糖質が高いから。それをノンストレスで楽しむことが出来るとなれば、買わない選択肢はないと言うもの。
スーパーチューハイ レモン/グレープフルーツ(ファミリーマート)
- アルコール度数5%
- ¥100(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★☆(3.5) |
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価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★☆(3.5) |
サントリーからファミマ限定で発売されているのが、こちらのチューハイ。味はレモン、グレープフルーツの2種類でどちらも糖類ゼロ、プリン体ゼロと、酒飲みの体に優しい作りとなっている。 気になる味はゼロ系特有のキンっとした感覚はあれど、さほど気にならず。むしろゼロ系としてはかなりしっかりした味わいで、特に無糖サワー系が好きな人には刺さりそうだ。
ちなみにカロリー的には今回紹介する全商品の中でも最も低い、驚きの31Kcal(100mlあたり)! これは市販の発泡酒と比べても低いので、飲みすぎによる体形に悩みのある紳士淑女の皆様にもありがたいところ。
ゴールドマスター(ローソン)
- ビール系
- アルコール度数6%
- ¥116(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★★(4) |
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価格 | ★★★★☆(4.5) |
総合評価 | ★★★★(4) |
ビール系飲料の中では比較的アルコール度数が高く、しかも安い! 効率よく酔えるローソンビールの代名詞的存在がこちら。シンプルイズベストなパッケージからも分かる通り、コストを徹底的に抑える努力が感じられる。とはいえ、第1種ビールを飲んでいるような満足感さえ抱くのは、セブンの『ザ・ブリュー』と同様で麦芽の恩恵によるところが大きいのだろう。
特に『本麒麟』のような濃い味が好きな人にはおススメの1本。数本購入すれば値引きされるキャンペーンも定期的に行われていたりするので、金銭的にも酒飲みの強い味方になりそうだ。
ゴールドマスター オフ(ローソン)
- ビール系
- アルコール度数4%
- ¥116(税別)
- 公式サイト
味 | ★★★☆(3.5) |
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価格 | ★★★★(4) |
総合評価 | ★★★☆(3.5) |
ゴールドマスターの糖質カット版。アルコール度数も4%とビール系全体を見ても最も低く、「もう一本飲みたいけど明日が心配……」という時にもうってつけだ。
味的には若干の薄さも感じられるものの、最大の魅力はやはり『糖質70%オフ』の一文。それこそ市販のビールでも糖質カット商品は味に差がある印象だが、こちらはサッと飲んで流し込むことの出来る、のどごしの良さは強み。ゴールドマスターふたつの飲み比べをしてみるのも、新たな楽しみ方として面白いかも。
まとめ
コンビニでお酒を購入することの大きなメリットは、やはり利便性。
いつでも開いていたり徒歩圏内にあったりと、今や生活に欠かせない存在となっている。そして一定数の人々にとってはなくてはならないお酒も同じように、少し値段が高くなってもその利便性からコンビニで選んでしまいがちではないだろうか。
……でも、そこに金銭的なメリットも加わったらどうだろう。
その答えはもちろんひとつ。今回紹介した商品はどれもコンビニ各社がしっかりと作り込んだ珠玉のお酒たちで、完成度も申し分なし。 人それぞれに『いつも飲んでいるお酒』というのは存在して然るべきだけど、この機会に視界の端ではいつも印象深く鎮座している、コンビニオリジナルのお酒にも手を伸ばしてみてはいかがだろうか。