アニメ『機動戦士ガンダム』の作画監督、キャラクターデザインなどで知られる、漫画家・アニメーターの安彦良和(やすひこ よしかず)氏。太田出版より刊行される書籍『安彦良和 マイ・バック・ページズ』は、同氏への30時間を超える超ロングインタビューで語り下ろした一冊。
2020年11月25日発売予定で、価格は2,420円(税込)。
安彦良和 マイ・バック・ページズ
アニメ『機動戦士ガンダム』『クラッシャージョウ』『巨神ゴーグ』『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』、漫画『アリオン』『虹色のトロツキー』『天の血脈』『乾と巽-ザバイカル戦記-』などで知られる、漫画家・アニメーター安彦良和。本書は、そんな同氏が過去に手掛けてきた”全仕事”を30時間を超える超ロングインタビューを掲載。
雑誌『CONTINUE』(太田出版)Vol.54(2018年7月)~Vol.62(2019年11月)に掲載された同名連載を元に、聞き手を務めた石井誠が執筆を担当した完全描き下ろし新刊。”マイ・バック・ページズ=歩んできた長き道のり”をたどるべく、安彦良和氏自身が「こんなことまで聞かれるの?」とまで語った、超ロングインタビューを掲載。全544ページのボリュームで安彦良和氏の世界を振り返る事ができる一冊です。
長い取材という意味では、今まで受けた取材の中で、これが一番長かった。こんなことまで聞かれるの? という部分も含めて丹念に聞いていただけたので、こちらも随分思い出せるところがありました。
(安彦良和/本文より)
収録コミック 南蛮西遊記 序章 について
また『南蛮西遊記 序章(※)』 がフルカラー24ページ(初単行本化)で収録される事がアナウンスされています。
※編集部補足:2002年に発売されたワールドカップ特別書籍『adidasMANGA FEVER(アディダス・マンガ・フィーバー)』に掲載された、『BATEREN 南蛮西遊記序章』 だと思われます。
addidas MANGA FEAVER掲載『南蛮西遊記 序章』 スタッフ蔵書より
安彦良和 マイ・バック・ページズ 収録内容
- 表紙:安彦良和(描き下ろしイラスト)
- まえがき:石井誠
- 漫画家への憧れとアニメーターへの道
- 影響を受けたふたりの漫画家
- 上京、そしてアニメーターへ
- 虫プロの倒産と創映社との出会い
- 『機動戦士ガンダム』とアニメーターとしての隆盛
- 『宇宙戦艦ヤマト』への参加と西崎義展との出会い
- 人気アニメーターとして認められた『勇者ライディーン』と『超電磁ロボ コン・バトラーV』
- 念願の原作者デビューとなった『わんぱく大昔クムクム』
- 『ろぼっ子ビートン』、『火事と子馬』迷走していた時期の作品たち
- 『機動戦士ガンダム』の始動とアニメ業界の変化
- 急病による『ガンダム』の制作からの離脱
- 念願の漫画家デビューとなった『アリオン』
- やり残しの思いをぶつけた、劇場版『機動戦士ガンダム』
- 初監督作品『クラッシャージョウ』始動
- アニメ界の潮流の変化とアニメからの引き際
- 自由な作品となるはずだった『巨神ゴーグ』
- 後ろ向きな気持ちしか無かった劇場版『アリオン』
- 漫画家としての新たな試みを行った『クルドの星』
- 本格的な引退を意識した『ヴイナス戦記』の始動
- 初の原作付き作品のアニメ化となった『風と木の詩』
- 自社制作で挑んだ劇場版『ヴイナス戦記』での苦悩
- 『ヴイナス戦記』の“封印”の真実
- 漫画家、小説家としての新たなるスタート
- スポーツ漫画に挑戦した未完作『Cコート』
- ライトノベル小説への挑戦と離脱
- 幻となったOVA『蒼い人の伝説 ルウは風の中で』
- 小説家として描いた作品への思い
- 専業漫画家への第一歩となった『ナムジ 大國主』
- 『虹色のトロツキー』から始まった、もうひとつのライフワーク
- 大作の狭間に描かれた『安東 ANTON』と『三河物語』
- アニメ業界から退いたからこそできたこと
- キリスト教を題材とした西洋史とオールカラー作品への挑戦
- 英雄的活躍の裏の妖しさに惹かれたジャンヌ・ダルクという題材
- しっかりとしたテーマ性を持ってイエス・キリストを描く
- エンターテインメント性を重視したオールカラーコミックス『マラヤ』
- ローマ帝国の暴君から現代的なテーマを読み取る『我が名はネロ』
- 俯瞰すると見える西洋史シリーズの繋がり
- 漫画家としての新たなステップへ
- 自由民権運動への流れを描く近代史シリーズ『王道の狗』
- ご当地ものと時事性を重ねた『韃靼タイフーン』
- 古事記をテーマにした3つ目の作品『蚤の王』
- 最後の西洋史シリーズ『アレクサンドロス』
- 再び“ガンダム”と向き合った『THE ORIGIN』への道のり
- 苦々しい思いで関わった、ふたつのガンダム作品
- 最初は断っていた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の執筆
- 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で変えたかった要素とは?
- 厚みを増し、さらなる解釈が加わって描かれるキャラクターたち
- 作品のテーマは「人はわかりあえない」
- 古代史、近代史、時代劇での新たなる挑戦
- 天草四郎と隠れキリシタンを題材とした『麗島夢譚』
- 古代史シリーズと近代史シリーズが交錯する『天の血脈』
- 古代史のメジャーな英雄「ヤマトタケル」を描く挑戦
- 狭間に描かれた、『勝海舟』、『チェ・ゲバラ』、『箱馬橇』という3つの短編
- アニメーションの現場への帰還、最後の長期連載
- 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のアニメ化にかけた思い
- 抜けていた“大正時代”を埋める作品、『乾と巽-ザバイカル戦記-』
- 今まで、そしてこれからの仕事との距離感
- 漫画:南蛮西遊記 序章(オールカラー24ページ/初単行本化)
- あとがき:安彦良和
書籍情報
著者 | 安彦良和 石井誠 |
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出版社 | 太田出版 |
判型 | 四六判 |
頁数 | 544 頁 |
ジャンル | エンタメ |
ISBNコード | 9784778317294 |
発売予定日 | 2020年11月25日 |
予価 | 2,420円(税込) (本体価格 2,200 円 + 消費税10%) |