イラスト投稿SNS「pixiv」よりクチコミで話題となり、その後一迅社で書籍化。2015年には「このマンガが凄い!」オンナ部門で堂々の1位に選ばれた話題作「ヲタクに恋は難しい」。
2018年4月からはノイタミナ枠でアニメ化も決定し、今後一掃注目を集めるであろう同作品。今回はそんな「ヲタ恋」のあらすじや、私達オタクにとって親近感が湧くキャラクター達、作品の見どころなどを腐女子歴十年以上の筆者の視点でご紹介していきたいと思います。
Index
「ヲタ恋」ってどんなお話?
腐女子が原因で同じ職場の彼氏に「生理的に無理」と振られ、転職をしたヒロイン桃瀬成海(ももせなるみ)。
新しい職場では「オタバレしない!」と心に誓った矢先、小中学生時代の幼馴染であるゲーム廃人の二藤宏嵩(にふじひろたか)と偶然再会。
小中学生時代のはっちゃけオタクっぷりを、しっかりバッチリ知っている宏嵩は同僚たちの目の前で
「今度のコミケは参加すんの?」
などと話かけて……
テンポの良さとオタスラングがちりばめられたストーリー
前述のとおりpixivにて公開され人気を集めた本作は、作者のふじた先生の勢いのある構成で非常にテンポよく物語がすすみます。
例えば、コミック版で、成海の事が好きだった宏嵩は「素材集め」「レベル上げ」といったオタ活動への対応能力の高さに加え「今週末の、同人イベントで売り子として同伴可能」という殺し文句最大限のバリューをアピールした告白!→からの即決「採用!」
……ここだけ見ると駆け引き皆無かよ!!って感じのスピード展開です。
そんな勢いでオタクカップルになった二人の、オタクライフを送りながらの恋愛模様。元々幼馴染で相手の事はよく知っていても「恋人」としての関係は始まったばかり、といったラブコメ要素とのバランスが絶妙で、読者をすんなりとストーリ―に引き込んでいきます。
女性オタク、腐女子なら分かる「あるある」ネタも
同人誌の書き手である成海と、同僚のコスプレイヤーである小柳花子(こやなぎはなこ)・通称花ちゃんとの会話は、「痛い程よく分かってしまう」ノリとネタが満載です。
女性オタクのノリがよく分からないとお悩みの男性オタクの方は必見です。
また、ネットスラングも多々あるので「この漫画、非オタクの人は全く意味が分からないのでは!?」と不安になる事もしばしば…でもそこが面白いのですが!
「この言葉の意味は?」と思ったらネットで調べてみるのも、自分のオタク理解度が高まって良いかもしれません。……良くないかも、しれません、が。
本当にヲタクに恋は難しい?!
そんなオタクネタが至る所にちりばめられている「ヲタ恋」ですが、メインテーマである『恋愛』も、もちろんしっかりと展開されていきます。
双方とも熟練の「オタク」であるが故に、無理をせず気楽で居られるものの、反面なかなか恋人ムードになれずに悩んだり。
恋人としての課題も盛り沢山。
ストーリーはそんな二人が少しずつお互いの心の距離を近づけていく過程が丁寧に描かれいきます。
微笑ましく(そして時に大笑いしながら)応援したくなる二人。
ちなみに、同僚の花ちゃんとその恋人である樺倉太郎(かばくらたろう)のケンカップルも、見どころの1つ。
この二人もガチのオタク。喧嘩ばかりしていますが、ラブラブカップルです。うらやましい。
「まずはWebから」で楽しめる「ヲタ恋」の世界
一迅社より4巻まで発刊されている「ヲタクに恋は難しい」ですが、現在もふじた先生のpixivでのアカウントやWeb漫画誌のcomic POOLで試し読みや最新話をチェックする事ができます。
試し読みでビビッと来るものが有る方には全力でお勧めしたい本作。
アニメ化でこれからさらに注目度が上がりそうなので、興味のある方は一足先にしっかりと情報を先取りしておきましょう!