食虫植物『ウツボカズラ』を育ててみた 屋内観葉植物育成日記
食虫植物『ウツボカズラ』を育ててみた 屋内観葉植物育成日記

食虫植物『ウツボカズラ』を育ててみた 屋内での観葉植物育成日記

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先日、小型の『ウツボカズラ(Nepenthes)』を購入し育て始めたのですが、育てやすくて可愛いので気に入っています。 観察記録を兼ねてご紹介したいと思います。

ウツボカズラ君を購入

ウツボカズラは、ツボのような袋(捕虫袋)に虫を捕まえて、それを溶かして栄養にしてしまうという食虫植物の一種です。 ポケモンに出てくる『ウツボット』のモデルとなったであろう植物ですので、知っている方も多いのではないでしょうか。

……といっても、そんなに禍々しい風貌ではなく……けっこう愛嬌のあるビジュアルだと個人的には思います。特に今回購入したのは、捕虫袋が2~3cm程度の小さな、仕事机に置いておけるサイズのウツボカズラです。

購入から2か月くらい育った ウツボカズラ君
購入から2か月くらい育った ウツボカズラ君
ご覧の通りの可愛いサイズ

なかなか愛らしい佇(たたず)まいですよね? どこかのお嬢様もたいそう気に入っていたそうです。

購入したのは楽天市場で、製品名としては『ウツボカズラ ネペンテス・アラタ(Nepenthes alata)』と記載されていました。

『食虫』なんて呼ばれていても、このウツボカズラ君は能動的に動くわけではなく、蜜や香りで捕虫袋の中へ虫をおびき寄せるだけ。 虫が入っても蓋が閉まったりもせず(内部は脱出しにくい形をしていたり、毛が生えてるそうですが)、中で獲物が疲れて朽ちるのを待って消化吸収(※1)する……というトラップタイプの狩猟で生計を立てています。

……ちなみに僕は、なんとなく彼の捕虫袋のことを『ツボ(※2)』と呼んでいるので、この記事でも以下そのように記載させていただきます。

※1. 獲物を溶かすのは、ウツボカズラが出すツボ内の溶解物質とも、そこに活きる微生物による効果とも。 また、溶かした獲物をそのまま吸収するのではなく、獲物と一緒にツボが枯れ落ちて土壌の養分となる……など諸説あるようです。

※2. ツボ、と呼んでしまうのはウツボカズラという語感の影響を受けている事は否定できません。 でも、漢字で書くと『靭葛(うつぼ かずら)』となるらしく、語源としては弓矢を入れる『(ゆぎ/うつぼ)』っぽい形をした『(かずら/つた)』という事なのかと。 だからツボと呼ぶのも近からず遠からず……という事で。

参考 ウツボさん
結構嚙む力が強く、スキューバ中のダイバー達も、突然彼らと出会ってびっくりする事が多いらしい。
意外にも食べると美味しいとか。
こちらは本記事とは関係ないウツボさん
嚙む力が強く、スキューバ中のダイバー達も、突然彼らと出会ってびっくりする事が多いらしい。
意外にも食べると美味しいとか。

ウツボカズラの育て方

育て方……といっても、インターネットで調べた情報を僕なりにまとめただけですが、この方法で現在のところ元気に育っています。

土は常にしっかりと濡れている状態が良いそうなので、水やりは2~4日に1回、しっかりと。 日光も十分に必要らしいので窓際の日当たりの良い場所に置いて育てています。 秋から冬にかけて光量や温度管理の問題もありますが、春~夏にかけては、今のところ以下のような育て方で大丈夫そうです。

  • 土は水ゴケ、またはピートモスなどが良い(今のところ、購入時のまま植え替えせず)
  • 肥料は不要(重要!)
  • 光はしっかりとあててやる
  • 水もしっかりとあげてやる

特に大事なのは、肥料は不要という点。

ウツボカズラに限らず、食虫植物は土に栄養の少ない状態で、その補助栄養として虫を捕まえる機能が発達したらしいのです。なので逆に土からしっかり栄養が得られる環境で育ててしまうと、(ウツボカズラの場合は)ツボが付かない=育たないという事もあるようです。

不要な殺生はしないという方針なのでしょう、なにやら一層愛着がわいてきます。

……とはいえ、やはり観賞用としてはツボを保持してほしい所だと思うので、肥料はやらず水のみで育成するほうが良いかと。

また、大きくなると子株が出てきたり、取り木/挿し木などで増やせるそうですが、当面は購入時のポットと土で育て様子を見ようと思っています。

2か月ほど育ててわかった事

先に掲載した写真は本日(2021年10月2日)撮ったもので、購入時(7月末ごろ)はもう少し小ぶりで、ツボは3つほど付いていました。

その後も特に問題もなく育ってくれましたが、当初のツボのうち2つは枯れてしまっていて、現在は新しく生まれたツボと、ツボになりかけの部位がいくつかあるという状態。

原因はわかりませんが、おそらく一定期間でツボは枯れてしまうのではないかな、と。

ツボは特に何もしなくても(?)枯れてしまう。老衰でしょうか……
ツボは特に何もしなくても(?)枯れてしまう。
老衰でしょうか……

捕虫袋ができる過程

ウツボカズラの成長の経過としては、新しい葉が個体の本体中央から上方向に生えて育っていくのですが、その葉がある程度大きくなってきた所で、さらに先っぽにヒゲのようなツルのような茶色い部分が出来てきます。

さらにこの先っぽが少しづつ曲がってきて……

「ん……ちょっと膨らんできたな?」

なんて思っていると、いつのまにかそれはツボっぽい形になっています。 この時点ではヒゲ同様茶色なのですが、さらに成長して

「ああ、こいつは間違いなくツボだな」

と、認識できるような形状になってからしばらくすると、全体的に黄緑色になって上部のフタもぱっかり開いているという訳です。

上記のような過程を経て、ウツボカズラ君のツボは無事成人するようです。

観察期間としては購入時から2か月程度ですが、2つほど新しいツボが完成しつつあり、先に記載したように2つほどが枯れているので、1~3か月くらいがこの種類のツボの寿命(?)なのかもしれません。

ウツボカズラの成人したツボ(個人的な呼び方です)
成人(個人的な呼び方です)したツボ

まだ形のわからないツルだけの状態。ちょっと形が出来てきた子供の時期。形は似てるけどまだ成熟しきっていない時期。そしてツボとして完成し……やがて枯れてしまう。

まるで私たち人間の一生のようですね。

(大げさか)

害虫対策になるか?

ウツボカズラ君を育てるにあたって、じつは彼の捕虫能力にも少し期待していました。

今僕が住んでいるのは古い建物で、植物も屋内だけで育てていても、初夏~夏にかけてなぜか時々コバエを目にします。ペットも居ないし、料理もほとんどしないので生ごみも少ない。 窓を開ける事は少なく、基本はエアコンの空調にまかせていても、ときどき居るので……そんな時は蚊取り線香を炊いていました。

蚊取り線香のあの香りは嫌いじゃないとはいえ、半日くらい部屋にニオイが残るのも少し気になります。

という事で、ウツボカズラ君を育てて目の保養しながら、かつ捕虫能力でコバエを絶滅してくれたら……なんて期待をしていたわけです。

……で、実際その効果がどうだったかと言うと。

正直わかりません(笑)。

今年の夏は以前よりコバエが気になる事が少ないような気もするのですが、ハエトリソウのように虫を捕まえても見た目が変わる訳ではなく。 ツボもかなり小さいので、中を覗くにはフタ部分をむりやり開いて覗くか、ナイフなどで開いて見るしかないでしょう。

たとえそうしたとしても、虫の残骸を確認できるかどうかは確実ではありませんし、この可愛いフォルムをしたツボにダメージを与える事や損壊するなんて行為はちょっと気が進みません。

という訳で今のところ、その効果は不明です。

一応、お手入れの際に除去した枯れたツボを分解してみたのですが……

ウツボカズラの枯れたツボふたつ。
縦半分にカットして中を見てみる
ウツボカズラの枯れたツボふたつ。
縦半分にカットして中を見てみる

やっぱり全然わかりませんね。 ただ、ツボの下部にあたる部分がなんだかぶつぶつしているのが確認できますね。

もう少しツボが増えて、心を鬼にして成人状態で分解する事ができたら……追記してみようと思います。(できないかもしれませんが)

余談。 食虫植物は以前にも育てていたけれど

実はこのウツボカズラ君の前にも、食虫植物は育てていて……2年前(2019年)の冬~夏頃まではハエトリソウを育てていました。

ハエトリソウは単純に興味本位だったのですが、子株が沢山生えてきてどんどん増えるし、それはそれで独特の可愛さがあったのですが……夏の間に一斉に根腐れさせてしまって全滅してしまいました。 ごめんね。

さらに今年の春ごろ、同じく食虫植物であるモウセンゴケの種をメルカリで購入して発芽を試みたのですが……叶わず。 という事で、ウツボカズラを苗で購入するに至ったのです。

モウセンゴケはまたいつか育ててみたいと思っています。

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