クラブでアニメソングがかかり、歌ったり踊ったり、サイリウムを振ったり。そんな、新しいクラブの潮流であるアニクラもかなり一般的になってきました。
アニメやゲームといったサブカルの発信地秋葉原にあるクラブ『MOGRA』を中心に、昨今のクラブでは大小問わずアニクラパーティが開催され、盛況を博しています。
そんな中でも、2010年に東京は新宿、歌舞伎町のど真ん中であるシネシティ広場で開催された野外アニソンイベントが『Re:animation』(通称リアニ)です。新宿歌舞伎町に響き渡るアニメソングと、それを楽しむ沢山の人々は印象的で、筆者も数回参加しました。
そんなリアニが、この度2017年11月23日、国内最大級の大型クラブ新木場ageHaにて開催されたので遊びに行ってきました。
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新木場ageHa 『Re:animation11 in ageHa』概要
今回のリアニではクラウドファンディングにて資金を募集し、結果的には合計400万円超の資金を調達したそうです。
参考:https://reanimation.jp/crowdfunding/projects/reanimation11
そしてageHaにて超豪華出演者を招聘しつつ、野外開催同様に入場無料にて2017年11月22日(水曜日 祝日)に実施する事になりました。
さらに今回は特別ゲストとしてドイツからACIDハウスの雄『Hardfloor』(ハードフロア)が出演。
ハードフロア(Hardfloor)は、ドイツのテクノ、アシッド・ハウスユニットである。メンバーはオリバー・ボンツィオ(Oliver Bondzio )とラモン・ツェンカー(Ramon Zenker )の2名。
毎年来日し渋谷asiaなどでライブを行う彼らですが、今年の東京での出演はこのリアニのみとなります。
この辺りは、2018年放映予定の劇場アニメ『交響詩篇エウレカセブン』の三部作にハードフロアが楽曲を提供する事がきまっていますが、その出自からエウレカセブンとも縁の深いリアニならではのスペシャルオファーといった所だったのでしょうか。
新木場 ageHa到着
電車を乗り継ぎ新木場駅からageHaに向かう途中、毎回川を渡る橋辺りで会場からベースやキック音が聞こえて来てテンションが上がるポイントなのですが、この日は参加者達が音楽に合わせてあげるコールの声が聞こえて来ます。
このあたりから既に普段のageHaとは雰囲気が違います。
現地到着はOpenから少し遅れましたがメインフロアのARENAで『サテライトヤング』のLIVEが行われていました。
どこか懐かしさを感じる80年代風の歌謡エレクトロを奏でるユニット。ステージ衣装もパフォーマンスも、そしてPVや楽曲もとてもユニークです。
興味のある方はサテライトヤングのオフィシャルサイトもご覧ください。
ちなみに、新木場ageHaにはメインのARENA(アリーナ)の他にも、巨大バーラウンジの横に併設されたISLAND(アイランド)、野外プール(入水厳禁)のあるWATER(ウォーター)、さらに建物外のフードエリアの横にある野外巨大テントのBOX(ボックス)と、合計4つのフロアが存在します。
この日も既に他のフロアでもさまざまなDJ達がアニソンを中心に盛り上げています。
ARENAでもサテライトヤングのライブに続き、DJ tamuが、アニソン、ロック、アニソンリミックスなどを交えフロアは既に大盛り上がり。
Hardfloor ライブ開始
そしてほぼタイムテーブル通りの時間にHardfloor(ハードフロア)のライブがスタート。
この日は90分のロングライブ、古くからの名曲を交え深く重い音をフロアに響かせます。淡々と見えて、時折見せる控えめながら熱さを感じるパフォーマンスにフロアでも沢山の人が声をあげ盛り上がります。
筆者も比較的前の方で見る事ができましたが、熱心なアシッドハウスファンだけでなく、色々な人たちが心から楽しんでいるのが観てとれました。
新木場に響くクラブミュージックとアニソンの融合
その後もARENAではDJ Hiroshi Watanabeが深いテンションを維持しつつ、空気を創っていきます。
こんな贅沢な空間は中々ありません。
また、他のフロア……特にBOX、ISLANDの熱狂ぶりは物凄く、海外EDMアーティストが出演する時でも中々見られないような混み方。夜半より強くなりはじめた雨の中で、唯一屋根のないWATERでもびしょびしょになりながら踊る人たちもいます。
まとめ
『Re:animation11 in ageHa』は終始相当な盛り上がりで、とても楽しむ事ができました。
文字通り『熱狂』という言葉がぴったりな様子で楽しむDJとお客さん達。そんな光景がageHaの各所で繰り広げれ、かなり混雑していますが危険な雰囲気が殆どないのも印象的でした。
コスプレをしたり、友達と仲良くみんなで騒いだりといった、ごく健全な雰囲気の中で参加者が笑顔で楽しんでいる様子は、アニクラという文化が盛り上がる要因の一つだと思います。
何かとアンダーグラウンドなイメージが付きまとうクラブの有り方についても改めて考えたくなる、とても刺激的な一夜でした。