KORG アナログシンセ『miniKORG 700FS』発売 原点の名機に追加機能を搭載し完全限定復刻

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KORGより、1973年に量産販売を開始したモノフォニックシンセ『miniKORG 700』と、翌年に発売された改良版『miniKORG 700S』を基に復刻し、新機能を搭載したアナログシンセ『miniKORG 700FS』を発表されました。

シンセサイザーという物の面白さを幅広い層に伝えるとともに、多くのミュージシャンからも高い支持を得た名機に当時搭載できなかった機能を追加しているとのことです。2021年6月発売予定で、価格は未発表。

KORG アナログシンセサイザー『miniKORG 700FS』

miniKORG700FS Limited Edition: Revel in the Revival
miniKORG700FS Limited Edition: Revel in the Revival

1973年にKORGが初めて量産し販売したモノフォニック・シンセサイザー『miniKORG 700』。当時、シンセサイザーという物のカタチがまだ確立されていない中で、試行錯誤の末に生み出されたこの電子楽器は、シンプルな操作から過激な音色変化を生み出し、シンセサイザーの面白さを幅広い層に伝えるとともに、多くのミュージシャンからも高い支持を得ました。

KORG アナログシンセサイザー『miniKORG 700FS』
KORG アナログシンセサイザー『miniKORG 700FS』
画像 KORG 公式サイト より

オリジナルの開発者、三枝文夫氏と共に作り上げたアナログ・シンセサイザーのひとつの完成形である本機『miniKORG 700FS』は、『miniKORG 700』の翌74年に発売された改良版『miniKORG 700S』を忠実に復刻したものとのこと。当時搭載できなかったアルペジエータースプリング・リバーブアフター・タッチなどの機能を追加しているそうです。

※以降の記述では混乱を避けるため、(一部記述を除き)オリジナルの『miniKORG 700』と『miniKORG 700S』を『miniKORG 700』と一括で表記します。

今、復刻する理由

『miniKORG 700FS』を今、復刻する理由
『miniKORG 700FS』を今、復刻する理由
画像 KORG 公式サイト より

KORGは『prologue』や『minilogue』など、現代においてもアナログ・シンセサイザーの開発を行っていますが、そのきっかけとなったのは『miniKORG 700』の存在。アナログ回路をDSPなどICの計算機によって再現するアナログ・モデリング技術では、『miniKORG 700』から生み出される音の本当の美しさ本当の凄さを実現できなかったそうです。

アナログ回路の設計には机上の知識も大事ですが、加えて実際に回路を組んだらどうなるかを理解するには、多くの経験が必要になります。若い技術者による新世代アナログ製品『monotron』発表(2010年)から10年。回路図に描かれた設計者の想いを理解するための時間を重ねたことで、今、ようやくここに辿り着くことができたとのこと。さらにオリジナルを設計した三枝文夫氏から直接アドバイスを受けることで、回路図に描かれていない部分まで正しい形で継承されているそうです。

この『miniKORG 700FS』によって、私たちがずっと目標にしてきた本物のアナログ・サウンドの美しさ凄さを体感して欲しいとKORGは述べています。

美しいリードと太いベース

完全に再現
完全に再現
画像 KORG 公式サイト より

『miniKORG 700』はKORGで最初のシンセサイザーでありながら、今でもコルグのシンセの中で最も太く、密度のあるサウンドを誇っているとのこと。『miniKORG 700FS』では抜けの良いオシレーターはもちろんのこと、『miniKORG 700』の象徴とも言えるトラベラー・コントローラーも完全に再現されています。

volca keysとvolca bassには、『miniKORG 700』のフィルター回路が搭載されています。それは、クリアで抜けの良いフィルター特性が、存在感のあるリードとベースに特化した製品にピタリと合致したからだそうです。この『miniKORG 700』のサウンドは、今の音楽シーンにも適応するものであるとともに、リードとベースで使ったときにその真価を発揮するとのことです。

サブ・キーボードとしての可能性

鍵盤下に一列に配置された操作子
鍵盤下に一列に配置された操作子
画像 KORG 公式サイト より

当時の音楽で多く使われていたオルガンの上に置き、オルガンでは足りない音を足すためのサブ・キーボードとして誕生した『miniKORG 700』は、現代においてもその美しいリード・サウンドがステージ・キーボードやエレクトリック・ピアノと組み合わせる可能性を充分に秘めています。

オルガンの二段鍵盤の上に置かれる状況を想定し、使いやすいよう鍵盤下に一列に配置された操作子は時代が変わっても直感的でわかりやすく、そのルックスは他にはない個性的なものとなっているとのことです。

オリジナルに加えたかった機能

オリジナルに加えたかった機能
オリジナルに加えたかった機能
画像 KORG 公式サイト より

当時の技術では電子部品など個々のパーツ・サイズが大きかったこともあり、本体内にこれ以上の機能を入れるスペースが取れなかったとのこと。技術の進歩により空いたスペースにはエフェクト=スプリング・リバーブ、またベンドやモジュレーションのためのジョイスティックを追加。表現の幅を広げるアフター・タッチ、さらに今の音楽シーンにも対応すべくアルペジエーターUSB端子MIDI IN端子CV/GATE IN端子を搭載したそうです。

そして、これも当時は実現できなかったメモリー・プログラム・ボタンを搭載。一度作った音を再現するのにノブやつまみの位置をメモしておく必要はありません。

トラベラー・コントローラー

トラベラー・コントローラーと突起のないつまみ
トラベラー・コントローラーと突起のないつまみ
画像 KORG 公式サイト より

『miniKORG 700』の最も特徴的な部分は、鍵盤下にある2つのスライダーによるトラベラー・コントローラーです。上のつまみがローパス・フィルター、下のつまみがハイパス・フィルターのカットオフ周波数をコントロールし、2つのつまみの位置によって音の表情を自由に変えていきます。また鍵盤を押さえながら左右に動かすことにより、ワウ、ミュートのほかオリジナルなトラベリング・サウンドを作り出すことができます。

上のつまみで設定したカットオフ周波数より低く、下のつまみで設定したカットオフ周波数より高い音がフィルターを通り抜けて出る音になるため、2つのつまみの位置が逆転すると全ての周波数がフィルターに引っ掛かり、音が出なくなります。つまり2つのつまみがすれ違うと理論上は音が出ないので、『miniKORG 700』ではつまみに突起をつけて物理的にすれ違いができない構造にしていたそうです。

しかしそこは良くも悪くもアナログ回路。今も昔も完璧な特性を持つフィルターを設計することは不可能であり、当時、つまみを交差させるために突起を削って新たなサウンド・メイクを試みた強者もおり、海外で販売されたモデルには元々この突起がないものもあったそうです。

『miniKORG 700FS』ではこの突起のないつまみも同梱しており、自分で取り替えることが可能で、そんな幻の音を実体験することができるとのことです。

セカンド・オシレーター

セカンド・オシレーター
セカンド・オシレーター
画像 KORG 公式サイト より

『miniKORG 700』は1オシレーターのモノ・シンセでした。1年後の1974年には、サウンドのバリエーションを増やすために、鍵盤の左側のスペースに操作子を加えて、セカンド・オシレーターやリング・モジュレーターなどを追加した『miniKORG 700S』が登場。今回の『FS』はこの機能が拡張された700Sを復刻しており、2つのオシレーターによる強力なデチューンなどによって、抜けが良く太いリード・サウンドの変化をより楽しめるそうです。

専用ハード・ケースを付属

専用ハード・ケースを付属
専用ハード・ケースを付属
画像 KORG 公式サイト より

約半世紀ぶりに復活した『miniKORG 700FS』には、そのメモリアルな限定モデルに相応しい専用ハード・ケースが付属されています。

音楽ソフトウェアを無料バンドル

『miniKORG 700FS』には、曲を作るだけでなくAIによるマスタリングができる『Ozone Elements』、キーボード演奏の上達に役立つ『Skoove』、DAWソフト『Reason Lite』に加え、コルグやその他ブランドのソフトウェア・シンセまで、多数の音楽ソフトウェアが最初から付属。本製品を手に入れることによって、ユーザーの音楽をレベルアップさせるさまざまなツールを手に入れることができます。

iPad / iPhone用アプリ

  • KORG Gadget 2 Le (音源内蔵DAW音楽制作アプリ)
  • KORG Module (ピアノ・キーボード音源アプリ)

Mac / Windows用ソフトウェア

  • KORG Collection – M1 Le(シンセサイザー音源)
  • UVI Digital Synsations(シンセサイザー音源)
  • AAS Ultra Analog Session(シンセサイザー音源)
  • AAS Strum Session(アコースティック・ギター音源)
  • AAS Lounge Lizard Session(エレクトリック・ピアノ音源)
  • Propellerhead Reason Lite(DAW音楽制作ソフト)
  • Skoove free 3 month trial of Skoove Premium(オンライン ピアノ レッスン)
  • KORG Gadget 2 Le for Mac(DAW音楽制作ソフト)
  • iZotope Ozone Elements(マスタリング・プラグインソフト)

主要スペック

鍵盤 37鍵(ベロシティなし、アフタータッチ対応)
音域 7オクターブ
波形
  • 三角波
  • 矩形波
  • 鋸歯状波
  • コーラス I
  • コーラス II
プログラム数 14
入力端子
  • MIDI IN端子
  • SYNC IN、SYNC OUT端子(3.5mm ミニ・モノラル・フォーン・ジャック)
  • GATE IN端子(3.5mm ミニ・モノラル・フォーン・ジャック)
  • AUDIO IN端子(6.3mm TSフォーン・ジャック)
出力端子
  • OUTPUT L/MONO、R 端子(6.3mm TRS フォーン・ジャック)
  • ヘッドホン端子(6.3mm ステレオ・フォーン・ジャック)
電源 AC アダプター(DC12V)
消費電力 9 W
外形寸法(幅×奥行×高さ) 744 × 280 × 122 mm
質量 8.5 kg
付属品
  • AC アダプター(DC 12V)
  • トラベラー・ノブ(独立タイプx 2個)
  • ハード・ケース
アクセサリー(別売) SQ-CABLE-6

関連リンク

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