GOM Playerシリーズのひとつ『GOM Encoder(ゴムエンコーダー)』は、手持ちのDVDを簡単にスマホ向けに変換。高画質のままサイズを落として外出先でもギガを気にせず、動画鑑賞が可能なソリューションです。2020年10月時点では、Windows版のみ提供されています。
有料版のライセンスは無期限(LifeTime)で、3,500円 (税込)。購入前に使用感を確認できる、無料の体験版も提供されています。
日本国内でコピーガードの付与された映像ソフトウェアをリッピングする事は、『私的利用の範疇を超える』という見解に基づき原則違法となっています。 当ソフトウェア紹介記事の閲覧、及びソフトウェア利用にあたっては、国内での法規にのっとった範囲での利用を行う事を厳守してください。
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動画変換ソフト『GOM Encoder(ゴムエンコーダー)』
GOM Encoderは、動画再生ソフトとして人気のあるGOM PlayerやGOM Player Proを配信しているGOM & Companyが提供しているソフトで、PCにDVDを挿入して、数回の操作で手軽にMP4などのデータに変換できる動画変換ソフトです。
ライセンスは購入すれば、永遠に利用できる無期限(LifeTime)の提供で3,500円 (税込)ですが、購入前に動作や使用感を確認できる体験版も提供されています。体験版は一部機能に制限がありますが、はじめて利用するユーザーはまずこちらでテストしてみる事をお勧めします。
体験版と製品版の違い
体験版と製品版の主な違いは下記の通り、10分以内の動画変換で、かつ動画にウォーターマーク(透かしのロゴ)が自動で入っても気にしない……という場合に限っては体験版で使い続けるのも良いかもしれません。
GOM Encoder 体験版 | GOM Encoder 製品版 |
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マルチエンコーディング機能 利用可 | マルチエンコーディング機能 利用可 |
インテルのクイックシンクビデオ対応 | インテルのクイックシンクビデオ対応 |
字幕追加機能 利用可能 | 字幕追加機能 利用可能 |
ロゴ挿入機能 利用可能 | ロゴ挿入機能 利用可能 |
スクリーンショットプレビュー機能 利用可能 | スクリーンショットプレビュー機能 利用可能 |
変換した動画にウォーターマークが付く | ウォーターマークなし |
10分間のエンコーディング時間制限 | エンコーディング時間制限なし |
MP3抽出機能は利用できず | MP3抽出機能をサポート |
AVI、FLV形式に変換の際、 MP3コーデックオプションは使用不能 | AVI、FLV形式に変換の際、 MP3コーデックオプション使用可能 |
映像比率分割機能は利用できず | 映像比率分割機能を利用可能 |
対応OSと推奨スペック
また、ソフトウェアの動作環境もみたしているか確認しておきましょう。2020年11月現在はWindows版のみの提供でMacOSでは利用できませんのでご注意を。
対応OS | [32bit] Microsoft Windows 10 / 8.1 / 8 / 7 / Vista / XP SP3 [64bit] Microsoft Windows 10 / 8.1 / 8 / 7 ※DirectX 10以上の最新バージョンのインストール推奨 |
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推奨スペック | CPU: Intel Pentium 4 CPU, AMD Athlon 64 CPU 以上 RAM: 500MB RAM 以上 ストレージ: 30GB 以上 |
対応動画フォーマット
入力形式 | FLV (FLL), MP4, AVI, MPEG-1, MPEG-2, MKV, OGM, WMV, ASF, MOV, RM, RMVB, M4V, VOB, 3GP, QT, TP, MTS, MP3, WAV, M4A, AAC |
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出力形式 | AVI (MPEG-4, AVC) / WMV / FLV (H.263, H.264) / 3GP / 3G2 / OGM / MP3 / M4A / AAC / PCMのAVI(XviD、MotionJPEG、AVC)/ MKV |
ダウンロードとインストール手順
ソフトウェアのダウンロードとインストールはGOM Labのホームページから行います。
上記リンク推移後のページで、ページ下部へとスクロールすると、32Bit版/64Bit版などのインストーラーダウンロードボタンがありますので環境に合った『ダウンロード』をクリックししましょう。(自身で購入手続きをするまでお金はかからないのでご安心を)
公式ページではややボタンが分かりにいので、下記に補足しておきます。OSに対応したダウンロードボタンをクリックしましょう。
- 32bit Windows XP SP3 以降 =32bit版のWindows 7/8/8.1/10もこちら
- 64bit Windows 7以降 =64bit版のWindows 8/8.1/10もこちら
- (旧版) Windows 2000/XP (まさかまだ使っている人はいないと思いますが……)
インストーラーのダウンロードが終わったら、ファイル(GOMENCODERGLOBALSETUP_NEW.EXE)をダブルクリックしてインストールウィザードを起動します。手順は特に難しくありませんが、インストールディレクトリを指定したい場合はは、『コンポーネントを選んでください』画面で、『カスタム』を選択しましょう。(下記画像4つめを参照)
インストールが完了したら、GOM Encoderを起動しましょう。初回起動時は下記のような画面が表示されます。(まずは体験版を利用するなら左下の『無料版を使用する』 を選びます。)
その後『プリセット管理』という画面が表示され、動画変換のプリセットリストがインストールできます。よくわからないという場合は『適用』を押してしまっても大丈夫でしょう。(『キャンセル』でもソフトは起動します)
なお、初回起動時のみ画面の操作を教えてくれる簡単なチュートリアル画面が表示されます。
ライセンスを購入する場合
前述のとおり、ライセンスを購入することで機能に制限のない製品版にアップデートされます。購入はWeb上から行います。
決済方法は、各種クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込、デジタルマネー(WebMoney/BitCash/NET CASH/nanaco)に対応しています。支払いを完了後は、購入時のEメールアドレスと、送られてくるライセンスキーを起動時の画面に入力すれば登録完了です。
DVDからリッピングとエンコードを実行してみる
操作は比較的シンプルです。リッピング、またはエンコードしたい動画ファイルを
- [左上のGOM ENCHODERロゴ] > [ファイルを開く(Ctrl+O)] で選択
- またはファイルをドラッグ&ドロップ
でファイルリストに登録します。
筆者の環境でDVDを登録する際には、ディスクを挿入した工学ドライブを[右クリック] > [開く] で、内部構成ファイルを表示し、動画ファイル(VTS_00_00.VOBなど)をすべて選択し、ドラッグアンドドロップする方とスムーズでした。
エンコードオプションの設定
画面左下の『エンコードオプション』エリアで変換後の動画データ設定を行えます。
『簡単設定』でのプリセット画面サイズは320×420のQVGA画質から、4096×2048の4K画質まで幅広く選択できます。画質のアップスケールには対応していないので、ソースファイル(変換前のファイル)と同等画質もしくは小さい解像度を選択しましょう。
また『モバイル機器設定』で各種スマートフォンに適したプリセットを選択することができます。(ただし、2020年11月現在の日本語最新バージョン2.0.1.9(x64)では、登録されている機種が少々古いように思えました。)
エンコードを開始
画面最下部の『保存フォルダ』欄でエンコード後の出力ディレクトリを指定したら、右下のオレンジのボタン『開始』で動画の変換が始まります。
エンコード中はパラパラ漫画のようにプレビュー画面が進みます。筆者の環境では、変換速度はMaxで16~17倍ほど、コンスタントに10倍以上で進んでいました。
エンコード中のCPUは下記のような挙動をしていました。読み込み当初は頻繁にアクセスし、しばらくすると落ち着きました。
今回は4GBのファイルデータ(VOD)を1.9GBのMP4へエンコードしてみました。エンコード終了時には、ポップアップが表示され、動画プレイヤーでの再生、もしくは保存先フォルダを開くかを選択できます。
また、変換ログも表示されますので、エンコード途中に失敗した場合はログをよく確認し、場合によってはサポートに問い合わせる際にこのログをコピーして提出すると対応がスムーズに進むでしょう。
エンコード後の動画プロパティは以下の画像の通り。
ファイルからのエンコードの特徴
GOM Encoderはやや古い動画形式であるFlashビデオ(.FLV)ファイルにも対応している点に注目しました。過去には多く利用されていこの種類の動画を多く所持している人は、このソフトでスマートフォンでも見られるファイルに一括返還してしまうというのにも良いのではないでしょうか。
また、MKVやWMV、3GPなどのファイルにも対応しています。iPhoneとAndroidの間で、ファイルのずれがあったときにこのソフトを使って直接変換できるので重宝しそうです。
GOMエンコーダー の難点
プリセットのエンコードオプションは、スマートフォン対応機種がやや古い
前述の通り、エンコードオプションで利用できるモバイル機器設定は、iPhoneやGalaxyなど人気機種向けの設定がプリセットとしてインプットされているのですが、最新モデルがiPhone7だったりと、少し古いのが気になります。GOM Encoder自体のソフトウェアアップデートは、2020年に入っても定期的に実施されているだけに、この点はもったいないように思いました。
エンコードできるDVDに制限がある
使用するDVDによっては、コーデックが対応しておらず、読み込んでくれないというケースがありました。外部コーデックソースは導入できますし、他社製DVDプレイヤーでは問題なく再生できるので、本製品固有の問題かと思われます。
ちなみに『コーデック検索』のリンクを押して該当サイトからコーデックパックをダウンロードする事もできるのですが、状態は好転しませんでした。
DVDリッピング時、チャプターの統合がエラーになる事も
DVDは1つの動画ファイルだけでなく、複数の動画ファイルの集まりで、1つの映画を形作っています。通常.VOBファイルなどの数だけ分割して変換されますが、これらを結合(マージ)した上での出力するとエラーが発生する場面がありました。
その他、原因不明のエンコード失敗も発生しました。これについては、エラー表示が無く終了してしまったのですが、プレビュー画像が乱れています。エンコード後のファイルでも画像が乱れた状態のままだったので、何らかの内部エラーが発生していたのだと思われます。
日本語版はアップデートがやや遅れている
仕方がないといえば仕方がない点ですが、GOM開発拠点が韓国ですので、最新版は韓国語版です。英語版もほぼ同時にリリースされていますが、日本語版はやや遅れてリリースされているようです。
まとめ/総合評価
GOM Encoderは、操作は極めてシンプルに作られていて動画変換・リッピングといった作業に慣れていない人でも混乱せず利用できるユーザーインターフェースです。半面、筆者の環境では全てのDVDがエンコード可能というわけではありませんでしたが、このあたりは操作中にときおり顔を出す『(ベータ)』という表現に結びつくのかもしれません。製品版ではありますが、まだ開発途上のようです。
サブスクリプションのクラウドサービス全盛の時代ですが、家の中でストックされたままのDVDを外で見たいといった場合や、過去に保存したデータをスマートフォンでみられるようにしたいといった再には、簡単・手軽でおすすめのソフトウェアと言えるでしょう。サポートも丁寧に対応してくれたのですが……
- 最新のソリューションは韓国語版
- DVDの規格が多岐にわたる
- DVD内のファイル名も多種多様
- 実行環境の違い
と言った要因からか、スムーズに実行できないケースも時々ありました。3,500円ととてもリーズナブルな製品ですが、万全を期すなら、無料版でエンコードしたいDVDが対応しているかを確認した上で、製品版の購入に進んだほうが良いかもしれません。
DVDでなく既にデータ化しているファイルであればスムーズに変換できるように感じました。DVDや動画データの携帯機器での持ち出しを検討している方は、まずお試しになってはいかがでしょうか。
価格 | ★★★★★(5) 3,500円は、この手のソフトウェアとしてはとても安い! |
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便利さ | ★★★☆(3.5) DVDのリッピング対応などがやや発展途上な印象 |
使いやすさ | ★★★★(4) 操作はすぐ理解でき、使いやすいです |
安定感 | ★★☆(2.5) 環境にもよるでしょうがエラーが結構発生しました、今後のアップデートに期待 |
総合評価 | ★★★☆(3.5) 動画リッピング・変換ソフトとしてのコストパフォーマンスは高い。 半面、高度な変換設定や、リッピングの性能にこだわる人にはやや物足りないかも。 入門者や購入費用を抑えたい人ならおすすめのソフト。 |
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