今回はフラッシュメモリのフォーマットについて少し解説いたします。
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データ保存用フラッシュメモリのフォーマットはexFATが最有力?
2016年8月現在、主なフラッシュメモリ…USBメモリやSDカード、MicroSDカードなどの容量は4GB~256GBと大容量なものが中心となっています。
基本的には出荷時には各メーカーから、それぞれのフラッシュメモリに最適なフォーマットがなされている場合が多いですが、利用さうる機器や端末の仕様などの要因によりフォーマットをする事もあるでしょう。
次の表は、フラッシュメモリを含めた記録媒体で使われるフォーマットの種類と特徴です。
規格 | ファイルのサイズ上限 | 容量の上限 | Win | Mac | Android |
---|---|---|---|---|---|
FAT(FAT16) | 2GB | 2GB | ○ | ○ | × |
FAT32 | 4GB | 2TB | ○ | ○ | ○ |
NTFS | なし | 256TB | ◎ | △ | × |
HFS+ (MacOS 拡張ジャーナリング) | 8EB(※1) | 8EB(*1) | △ | ◎ | × |
exFAT | なし | 16EB(*1) | ○ | ○ | ○(※2) |
※1:エクスビバイト。2 の60 乗バイト(100 万TB)。現時点では実用上無制限と考えてよいかと。
※2:Android端末向けにmicroSDをフォーマットする場合、最新の機種とOSであればexFATに対応しているようです。お手持ちの端末が「SDXCカードに対応」しているかどうかが一つの目安になるでしょう。SDXC非対応(=下位の規格”SDHC対応”という表記の場合)の端末も依然多く流通している為、機器のスペックの確認ができない場合や動作確認が手間な場合はFAT32を選択した方がよいかもしれません。
FAT(FAT16)
FAT(FAT16)は、かなり古い(MS-DOS 時代)のフォーマットで、今更利用することはほとんどないでしょう。古いメディアを解析する際には、こんなのも有るよ……と知識程度に覚えておくのでよいでしょう。
FAT32
一時期までフォーマットの主流でしたが、大容量フラッシュメモリの登場で、今後は少しづつ使われる機会は減っていく事が想定されます。
その理由のひとつとして、1ファイルのサイズ上限が4GBまでなので、それ以上の容量のファイルをコピーしようとすると、フラッシュメモリに十分な空き容量があっても保存ができません。例えばWindows 7では、次の図のようなエラーメーッセージが表示されます。
NTFS(Microsoft)、HFS+(Apple)
NTFSはMicrosoft、HFS+はApple が、それぞれのOS のために策定した大容量のデータを扱うためのフォーマットです。それぞれ特性がありますが、WindowsとMacの両環境でデータを読み書きするケースを想定されるUSB外部ストレージではやや不便や面倒が伴う事があります。(お互いに読み書がまったくできない訳ではありません)
汎用性を考えるなら exFAT
以上の点を考慮し、大容量のUSB、SD、MicroSDとしったフラッシュメモリを便利に活用できる最適のフォーマット形式としては「exFAT」がオススメです。殆どのPC/Mac端末でデータの読み書きが可能なので、長く利用するUSBメモリのフォーマットには、exFATを利用するのが良いでしょう。
※2018年現在、USBからデータを読み込めるPioneer製DJ機器、CDJ2000、CDJ900などはこのexFATに対応していません。FAT32、もしくはHFS+でのフォーマットが必須となります。
PCでフラッシュメモリをフォーマットする際の注意点
注意点1 NTFS でフォーマットをすると…
Windows でフラッシュメモリをフォーマットするとき、FAT32 またはexFAT がデフォルトになっていますが、オプションを変更してNTFS でフォーマットしてしまうと、他のOS(Mac やAndroid)で認識されなくなったり、データの取り回しに不便が発生する場合があります。
Windowsだけで使用する…と割り切るならOKですが、そうでなければご注意を。
注意点2 Windows XP……
もう現在はほとんど利用者はいないでしょうがWindows XP で64GB 以上のフラッシュメモリを利用する場合は注意しましょう。
Windows XP は、exFAT には対応していません。exFAT でフォーマットされているフラッシュメモリを読み込もうとすると、次のようなメッセージが表示されて、FAT32 でフォーマットすることを促されます。万一、Windows XP の誘導に従ってUSB メモリをフォーマット(=初期化)してしまうと、当然内部のデータを失うことになります。
※補足:Windows XP で64GB 以上のUSB メモリを利用できるようにするには、Windows Update 「KB955704」が必要です。
注意点3 MacOSでのフォーマット
Mac でメモリをフォーマットしようとするときHFS+ (MacOS 拡張ジャーナリング)がデフォルトになるので、注意が必要です。そのままフォーマットしてしまうと、他のOS(Windows やAndroid)で認識されなくなります。
MacOSでのフォーマット時にも、フォーマット形式を選択できるので、この場合もexFATをお勧めいたします。
コメント
私はandroidで使用しようとしたら26とサイズが認識されていませんでした パソコンに接続してフォーマット形式をexFATにしてフォーマットしたら32ギガとシッカリ認識しました
購入したドラレコに付属のSDカードが8GBで録画容量を増やすためにSDカードの容量アップを試しています。32GBへの交換はOKなのですが、128GBでは上手く行きません。フォーマットのやり方に問題が有るのでしょうか?。ご存じの方に御教授頂けますと有難く存じます。
名前は公表しないでください。 ニックネームは”SD質問”さんでお願いします。
ドライブレコーダー側が、SDカードの規格に対応しているかという点をご確認ください。
※64GB以上のSDカードを利用するには、本体側がSDXCという規格に対応している必要があります。
SD/microSDの規格については
https://uzurea.net/sd-card-standard-speedclass/
もご覧ください。
win10でSDのフォーマットできません、と出た時32GのSDですが「exFAT」に選択できません。
UPdateは常に最新にしているのに、どうすればよいのでしょうか?
ネットにはその解決策は探せませんでした。
ドライバが、別に必要なら何を入れればよいのでしょうか?
32GでもUSBメモリは認識どころか、データ転送もokなのに!
『SDカードが物理的に破損している』という場合でなければ、SDカードの書き込み禁止(物理的)ロックがかかっていないか、もしくは不良セクタやエラーが表示されていないかを確認してみてはいかがでしょう。