1975年10月から翌年8月までテレビで放映されたロボットアニメ『鋼鉄ジーグ』は、『マジンガーZ』(1972~)や、『ゲッターロボ』(1974~)シリーズと並ぶ、東映ロボットアニメの傑作として今なおファンの多い作品。
同作品のテレビ放映時、連動して雑誌『冒険王』に掲載された漫画版『鋼鉄ジーグ』 原作 永井豪/作画 尾瀬あきら(松本めぐむ) が、復刊ドットコムより『愛蔵版』として2019/10/中旬に復刻、販売される事が発表されました。
冒険王版 漫画『鋼鉄ジーグ』 作画 尾瀬あきら(松本めぐむ) について
日本国内のみならず、海外、とりわけイタリアでは絶大な人気を誇るロボットアニメ『鋼鉄ジーグ』。 その原作は、2019年7月にフランス政府から芸術文化勲章シュバリエを贈られるなど国際的な名声も高い永井豪氏。

新規着色! 愛蔵版表紙決定稿
そして、1975年にNET系(現・テレビ朝日系)にて放映されたアニメと並行して、当時の雑誌『冒険王』誌上にて1975年11月号~76年9月号の間連載された漫画版『鋼鉄ジーグ』 の作画をつとめたのは、 松本めぐむ氏。
松本めぐむは、後に『初恋スキャンダル』(1981~86、第31回小学館漫画賞)や『夏子の酒』(1988~91)の大ヒットで知られることになる尾瀬あきら氏の当時のペンネーム。松本めぐむ名義では、『超人バロム 1 』、『バビル2世』、『仮面ライダーV3』、『仮面ライダーX』、『宇宙円盤大戦争』、『大空魔竜ガイキング』などの漫画で作画を担当しています。
鋼鉄ジーグの漫画版は、少年誌や児童誌で複数のコミカライズ作品が展開されており、中でも、今回復刊される松本めぐむの『冒険王』版は、当時でも際立った画力と構成力で目を引きます。
復刊ドットコム『鋼鉄ジーグ 愛蔵版』の特徴
本作は、最初の単行本刊行から(2019年現在)21年が経ち、入手困難という事もあり『絶版・品切れ本を皆さまからの投票で復刊させる読者参加型のリクエストサイト 復刊ドットコム』上で、
復刊を待望する声が多くあげられていました。
2019年8月16日に発表された復刊『鋼鉄ジーグ 愛蔵版』は、雑誌連載当時=初出スタイルそのままの扉絵を収録する[愛蔵版]として刊行されます。
本作は、地上の支配をもくろむ太古の女王ヒミカ率いる邪魔大王国の復活を知った父 司馬博士の手によってサイボーグ化した主人公・司馬宙(しば ひろし)。ロボットの頭部パーツに変身し、磁石の力で他のパーツと合体して巨大ロボになるという、『合体メカ』と 『変身ヒーロー』の2大要素を併せ持ったコンセプトに、永井豪の一流の独創性が遺憾なく発揮されています。
ダイナミックなロボットアクションを展開する一方で、敵の攻撃により傷つき戦えなくなったジーグを非難する人間のエゴイズムや、それに翻弄され苦悩する主人公といった、単純な「正義」と「悪」の構図に収まりきらないテーマの深さや人間ドラマにも重きを置いたストーリー性が、本書の特色と言えます。
- 著者: 永井豪 原作 / 尾瀬あきら(松本めぐむ) 作画
- 出版社: 復刊ドットコム
- 判型: A5
- 頁数: 320 頁
- ISBN: 9784835456997
- ジャンル: コミック・漫画
- 配送時期: 2019/10/中旬
- ※ご注文のタイミングにより品切れの場合がございます。
- 価格:予価 3,080 円 (税込) ※本体価格 2,800 円 + 消費税10%
復刊ドットコム オリジナル先着特典!
復刊ドットコムで『鋼鉄ジーグ [愛蔵版]』を購入すると、先着で下記の特典が付属します。
- 特典1:尾瀬あきら先生・新規着彩による「鋼鉄ジーグ」大判カラーカード(非売品)
- 特典2:尾瀬あきら先生描き下ろしのイラスト入りメッセージペーパー
特典は数に限りがありますので、お早めにどうぞ。
(c)Go Nagai・Akira Oze/Dynamic Production 2019
まとめ 関連情報
鋼鉄ジーグは、当時のTV放映、漫画連載の後もアニメ続編『鋼鉄神ジーグ』(2007)の制作や、ゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズへの登場など、今も根強い人気がある作品です。
漫画版は、本記事で紹介・復刊予定の『冒険王版』 作画:尾瀬あきら(松本めぐむ)』の他……
- 『テレビマガジン版』 講談社 1975年8月号 – 1976年6月号 作画:安田達矢とダイナミック・プロ
- 『テレビランド版』 徳間書店 1975年11月号 – 1976年8月号 作画:桜多吾作
- 『別冊テレビランド版』 徳間書店 1975年12月号 作画:ひおあきら
- 『たのしい幼稚園版』 講談社 作画:新宅よしみつ
- 『別冊たのしい幼稚園版』 講談社 1977年1月号に「グレンダイザーたい鋼鉄ジーグ」掲載
- 『おともだち版』 講談社 1975年11月号 – 1976年8月号 作画:安田達矢(1975年11月号 12月号)、小野誠(1976年1月号 – 8月号)
などが存在するそうです。
また、海外にも輸出放映されて高い評価を得ています。特にイタリアでは、1970年代の子供世代のアイコンとなるほど人気が高く、『鋼鉄ジーグ』を作中の重要な要素として引用したイタリア映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(2015)は、同国で最も権威ある映画賞『ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞』で最多7部門を受賞しています。
そんな多数の鋼鉄ジーグ関連コンテンツとして、ファンなら是非手に入れておきたい一冊ではないでしょうか。