昨今は『あおり運転』が社会問題として注目され、突然の事故やアクシデントに備えて走行状況を記録しておく事は重要になってきています。当記事では、AUTO-VOX様より提供いただきました、特殊工事不要で簡単に取り付けができるルームミラー型ドラレコ 『AUTO-VOXドライブレコーダーV5』をレビューいたします。
スマートミラーとも呼ばれる、後方の映像をリアカメラで撮影し、ルームミラーの代わりに表示させるタイプの製品で、日本車の右ハンドル仕様にあわせて録画カメラが設置されている点が特徴。実売価格19,900円前後(2020年3月現在)です。
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AUTO-VOX ドライブレコーダーV5 製品レビュー
『AUTO-VOX』は中国は深センの企業でカーエレクトロニクス製品を中心に販売しています。 今回レビューする『ドライブレコーダーV5』は、日本の右ハンドル車に適したミラー取り付け型のドライブレコーダーで、設置したときにドライバー側から見て前方の右側にカメラが付いているので、ドライバーの視点に近い形で録画する事ができます。
製品のパッケージは白いシンプルな箱に青い帯。余計な装飾はありません。
内部には、本体の他、電源用のシガーソケットコネクタやゴムバンドなど接続するために必要なものが全て付属しています。
付属品一覧

- ドライブレコーダー本体(ミラー型)
- シガーチャージ(シガーコネクター接続用電源)
12V、24V(トラックなど)両対応。ケーブル長3.5m - GPSモジュール
- リア(後方)カメラ
- リアカメラブラケット(取付金具)
- ゴムバンド×4
- リアカメラ接続用ケーブル
- 取扱説明書
本体各部
本体の上部には電源(シガーチャージ)接続用のUSB Type-Cコネクタ、リアカメラ接続用のAV端子、録画用MicroSDカードスロット、GPSを接続する専用コネクタがあります。
下部側には、電源/モード切替用のボタン。長押しする事で、通電時に電源ON/OFFを切り替えられる。
カメラはミラー型ドライブレコーダーを設置したときに、進行方向の右側に設置されています。カメラ位置はある程度動かす事ができるので、見やすい位置になるよう調整が可能です。
最小限の取り付けなら超簡単! 30分程で完了!
『AUTO-VOX ドライブレコーダーV5』本体の車への取り付けは超簡単。 ルームミラーにゴムバンド2つで固定し、電源をシガーソケットに接続するだけ。ゴムバンドを引っ掛けるのは少しだけ力が必要となりますが、その分しっかりとしたホールド感で、めったな事がなければ外れる心配はないでしょう。
電源供給はシガーソケットに接続する方法であれば、付属のシガーチャージ(シガーコネクター接続用電源)を、シガーソケットに挿すだけでOK。
リアカメラも車内に設置する場合はケーブルを這わせて、リアウインドの上部に両面シールで貼り付ける。GPSユニットの接続も同様に接続&シールでOK。
ただし、ケーブルを車内できれいに這わせたり、内装に収納する場合はプラス30分~1時間以上を想定しておくと良いでしょう。付属している取扱説明書にも図解で取り付け方法が記載しているので、良く読みながら実施すれば素人でも問題なく取付が可能です。
『駐車監視機能』の電源確保、『リアカメラ』を外に取り付ける場合は作業難度が上る
ただし、リアカメラを車外のナンバープレートに取り付ける場合(ケーブルの取り回し作業や取付)や、バックライトと接続する場合。また、駐車時に衝撃などで自動録画する『駐車監視機能(※)』を利用する場合は、作業の難易度高くなります。
※『駐車監視機能』を利用する場合、エンジン停止中の通電が必用なため、ヒューズボックスへ直結配線をして電源を確保する作業が必用です。
いずれの取り付け方法も取扱説明書に掲載されていますが、ヒューズの形状を購入前に確認する必要もあるので、専用の工事業者などに依頼する方が確実かもしれません。
各種操作について
『AUTO-VOX ドライブレコーダーV5』の設置が完了したら、エンジン始動に連動して起動します。起動後はミラー画面に各種操作アイコンが表示されます。指先でこのアイコンをタッチする事で設定や、機能を動作させる事ができます。

画像 Amazonより
各アイコンの機能については下記の通り。
- ミュートボタン:動画への音声の録音をON/OFF切替
- カメラ切替ボタン:リアカメラを取り付けている場合、画面の前後カメラ表示を切り替える(フロント/リア/前後半分づつ表示)
- ビデオ再生ボタン:録画したデータをミラー内のモニターで再生
- 録画開始ボタン:前後カメラの録画ON/OFF
- 写真撮影ボタン:タップするとカメラで静止画を撮影
- 緊急保護(ロック)ボタン:現在録画されているデータを保護するボタン (事故発生時など、該当の箇所が上書き保存したくない時に利用)
- 設定ボタン:本機の各種詳細機能設定メニューを表示する
- 解像度:録画解像度を変更(1080P/720P)
- 常時録画時間 :録画される動画の分割時間を切り替え(1分/3分/5分)
- 音声記録:動画への音声の録音をON/OFF切替(ミュートボタンと連動)
- 駐車ガイドライン:バックカメラ利用時の駐車ガイドラインをON/OFF
- アクセサリモード:走行速度がミラー上に表示される(GPSを接続している場合のみ)
- 駐車監視モード:駐車監視モードのON/OFF(ヒューズ直結配線時のみ有効)
- 操作音:タッチ時の操作反応音をON/OFF
- 音量:本体スピーカーの音量を調整(OFF/高/中/低)
- 言語:メニューの表示言語を変更(English/Deutsch/Français/日本語)
- LCDパワーセーブ:ミラー内モニターのバックライト自動OFF時間を設定(OFF/1分/3分)
- 保護レベル:衝突検出の感度設定(OFF/高/中/低)
- 速度単位:アクセサリモードの走行速度単位を切り替え(km/h、mph)
- GPS自動設定時間:GPSを取り付けている場合、GPSよりタイムゾーンを自動取得する機能(ON/OFF)
- タイムゾーンの設定:タイムゾーンを手動で設定(出荷時 GMT+09:00)
- 時間設定:時刻を手動で設定
- 日付形式:日付フォーマットを設定
- 時間フォーマット:時間のフォーマットを設定(12時間表示/24時間表示)
- カメラが自動的に切り替え:モードON時、通電の30秒後に自動的にリアカメラ表示に切り替わる
- リセット:本製品の設定を向上出荷時の設定に戻す
- スクリーン調光:スクリーンライトの色味を手動調整、または自動調整に設定
- 記録インジケータ:赤く表示中はループ録画、黄色は緊急録画
また、リアカメラの表示時に、画面をタッチしながら右側にスワイプをすると、駐車用ガイドが表示されます。駐車用ガイドは、さらに上下にある程度の位置調整ができます。
走行、録画テスト
実際の走行データをYoutubeにアップロードしましたので、品質を確認してください。AUTO-VOX ドライブレコーダーV5は、前後カメラ共に1080P フルHD(1920×1080)の超精細で録画されます。 (Youtubeプレイヤーの画質を1080Pで録画品質とほぼ同等で表示されます)
※Youtube掲載動画では、人物の顔やナンバープレートにぼかし処理をおこなっています。
左右の撮影は145度の広角対応で、死角も少なく、万が一の時の記録映像としては申し分ないでしょう。
また、夜間の録画も十分な可視性を保ったまま録画されていました。
※Youtube掲載動画では、人物の顔やナンバープレートにぼかし処理をおこなっています。
数千円で購入できるような低価格帯のドライブレコーダーの場合、夜間の映像に難が有る場合が多いのですが、本製品は価格に対して十分な性能を実感できる録画データでした。
本製品の良い点
録画画質は必要十分、夜間も問題なし
前述の通り、録画画質はとても綺麗に感じました。日中、夜間共に周辺の車のナンバープレートもしっかり確認できるし、LED信号の色も問題なく撮影されていました。
駐車監視機能のGセンサーは感度良好
エンジンが動いていない時も電源を確保する必要があるため、ヒューズボックスへの直結配線が必用な『駐車監視機能』ですが、取り付けが完了すればその感度は十分です。
エンジンを停車後、ドアの開け閉め、ボンネットの開け閉めなどを行いましたが、少し強めにドアの開閉などを行うだけでもGセンサー(衝撃探知機能)で録画実行され、しっかりと保存されていました。
※Gセンサーの感度は、設定で変更する事が可能です。
本製品の悪い点
取扱説明書がやや分かり難く、Webサイトも無い
取扱説明書は完全に日本語化されていますが、翻訳がややあやしく、やや理解が難しい箇所や、誤字などがいくつかありました。また、日本国内向けのWebサイトは2020年3月現在には無いので、情報の収集がやや困難です。
海外製品の場合、取扱説明書の翻訳の正確さやWebサイトでのアフターサポートが、そのままユーザーの満足度に繋がりますので、この点が今後改善されると、より高い満足度に繋がるのではないでしょうか。
走行記録をPC/MAC環境で閲覧する為の専用ソフトウェアは……
録画した動画をPC/Macで閲覧する為の動画プレイヤーについて、取扱説明書には……
ウェブサイトでプレーヤーをダウンロードして画面の指示にしたがってインストールします。正確なソフトウェアをダウンロードすることをご確認ください。
……と、記載がありますが、前述の通り日本国内のWebサイトが無いため、どこからダウンロードすればよいのか不明です。(メーカーへ確認中)
※2020年3月31日追記 メーカー回答あり
Windowsの場合、録画データの入ったSDカードをリーダーでパソコンと接続すれば、自動的にプレイヤーのインストールが始まります。
MAC OSの場合、App Storeにて『AUTO-VOX GPS Player』で検索頂ければ専用アプリをダウンロードできます。
AUTO-VOX よりのメール回答から引用
※ダウンロード用のリンクも手配いただきましたので下記に掲載いたします。
『速度表示モード』は便利だが、夜間には適さない
速度表示モードをONにすると、走行中のスピードをミラ―内に表示されます。アナログのスピードメーターよりも正確な速度が確認できるので一見便利ですが、夜間に利用した際にはモニターが明るく発光してしまうので、ミラーとしての役割が損なわれてしまいます。
安全面からも、夜間ではあまり実用性のない機能のように感じました。
ルームミラーに取り付けるので不自由な面も
ルームミラーに取り付けるタイプのドライブレコーダー全般に言える事ですが、車種によってはミラーの可動範囲が限られ、カメラの撮影位置をうまく調整をすることが難しい場合があります。
筆者は身長173cmでルームミラーを通常通り調整して撮影に支障が出ませんでしたが、身長が大きい方や低い方の場合は撮影に影響が出るかもしれません。
まとめ
AUTO-VOX ドライブレコーダーV5は、2万円以下で購入できるミラー取り付け型のドライブレコーダーとしては、価格に対して十分な性能だと感じました。特に画質の面では申し分なく、記録した映像が不鮮明だ……と不満を覚える事は少ないでしょう。
またフロントカメラ/リアカメラの切り替えや、リアカメラの駐車ガイド表示などは、操作も簡単で重宝するでしょう。
反面、 前述した表示速度モードの不便さや、取扱説明書の分かり難さや、日本語解説Webサイトの不足などを考えると、はじめてドライブレコーダーを使う人に手放しでオススメできる、とはやや言い難いのが残念な所。万人にオススメできる製品とは言えません。海外製のカー用品を色々と使いこなしてきたユーザーや、自身で試行錯誤する事自体を楽しめる人など、やや玄人向けの製品であると感じました。
画質 | ★★★★☆ |
---|---|
コストパフォーマンス | ★★★★ |
設置しやすさ | ★★★ |
使いやすさ | ★★ |
総合評価 | ★★★☆ |
AUTO-VOX ドライブレコーダーV5 製品仕様
型番 | V5 |
---|---|
本体液晶サイズ | W26×H7.6×D1.3cm 9.35インチ IPSタッチパネル |
フロントカメラ 録画解像度 | 1080P 27.5fps/720P 27.5fps |
フロントカメラ 撮影角 | 145°広角(対角線) |
取付方法 | 挟み込み |
ストレージ | 内部ストレージ:無し 外部ストレージ:MicroSDカード(別売) Class10以上、16GB/32GB/64GB の3種容量に対応 |
シガーチャージャー | 入力電源:12V/24V(トラック等24V車対応) 出力:5V |
ビデオ形式 | H.264エンコーディング、MOV形式 |
画像形式 | JPEG |
Gセンサー仕様 | 内蔵3軸加速度センサー |
動作温度範囲 | -20℃~65 ℃ |
保存温度範囲 | -20℃~65℃ |
音声 | 内蔵マイク/スピーカー |
リアカメラサイズ | W2.2×H2.2×D4.1cm |
リアカメラ録画解像度 | AHD(1080P) 25fps ※アナログケーブル接続 |
リアカメラ防水性能 | IP68 |
製造 | Made in China |
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コメント
autovox x6を購入したものです。録画されたデータを見ようとしたら、自動的に専用ビューワーがインストールされる旨が説明書に記載されていたにも関わらず、されなかったので困っていた所こちらにたどり着きました。記載のリンクのおかげで無事に視聴出来ました。ありがとうございました。
コメントありがとうございます、お役に立てたのであれば何よりです。