WordPressの移転を簡略化『All-in-One WP Migration』プラグインの導入と使い方 評価:4.5 UZUREA編集部 公開:2020年12月13日(4年前) / 更新:2020年12月21日 コメント 2件 Web技術レビューWordPressバックアッププラグイン SNS X Facebook B! はてブ Pocket 当記事の内容および記事中のリンクには、広告目的や当サイトが収益を得るためのものが含まれており、これらの収益によってuzurea.netは運営されています。 当記事ではWordPressで構築したWebサイトの移転を簡単に行えるWPプラグイン『All-in-One WP Migration』をご紹介します。 筆者は実際にこのプラグインを利用して多数のWordPressサイトのサーバー移転を行ってきましたが、移転作業がシンプルで簡単に行えるというメリットがあります。また、このプラグインを利用して、テスト環境を手軽に短時間で用意するという応用も可能です。 環境やデータ量にもよりますが、手慣れてしまえば移転作業は数分で完了します。FTPやSQLデータの操作を自分で出来る……というユーザーであっても、時間や手間を軽減するのであればこのプラグインの導入を検討してみる価値は十分にあるでしょう。 ただし、無料版ではこのプラグインを利用してデータをインポートするサイズが512MBまでに限られます。この制限を解除するには『Unlimited Extension (個人利用$69/業務利用は$69+月額$29サブスクリプション)』が必要になりますのでご注意ください。 記事の索引1 WPプラグイン『All-in-One WP Migration』のメリット1.1 サーバー引っ越しの負担をかなり軽減できる1.2 柔軟性がある1.3 簡単にバックアップとリストアができる1.4 日本語ファイル名が文字化けしない2 『All-in-One WP Migration』のインストール手順2.1 有料エクステンションの購入とインストール3 All-in-One WP Migrationを利用した移転作業の流れ3.1 移行元での作業:データのエクスポート3.2 移行先での作業:WordPressと、プラグインのインストール3.3 移行先での作業:データのインポート3.4 移行先での作業:WordPressからログアウト、ログイン3.5 移行先での作業:各種チェック4 All-in-One WP Migrationの応用:環境構築5 補足:WordPressをマルチサイトで運用中の場合……6 プラグインAll-in-One WP Migrationの総合評価 WPプラグイン『All-in-One WP Migration』のメリット WP『All-in-One WP Migration』は無料でできるWordPtress用プラグインです。 海外の開発者によって作られたプラグインですが、UIや解説などの多くは日本語化されています。 WPプラグイン『All-in-One WP Migration』 導入や使用方法を解説する前に、この『All-in-One WP Migration』の優れた点についてご紹介しておきましょう。 サーバー引っ越しの負担をかなり軽減できる Webサイトのサーバー移転作業では、FTPソフトなどで移行前のサーバーにあるデータをダウンロードし、移行後のサーバーにアップロードする……というのが基本的な流れです。そしてWordPressで構築したWebサイトの場合は、システムを構築するファイル数も非常に多く、データベースの移行、サーバーのスペックにあわせた設定の変更なども必要になります。 プラグイン『All-in-One WP Migration』を利用すると、データが1ファイルに集約させることができるので、移転にあたっての作業やデータの取り扱いがかなりシンプルに行えます。 筆者はこれまで、250以上のWebサイト移転を行ってきましたが、総データ容量が1GB程度のサイトでも概ね30分程度で作業は完了しています。 柔軟性がある サーバーの移転時にドメインが変更になる場合にや、サブドメインやサブディレクトリに移行したりする場合でもデータベースを自動的に書き換えてくれるので、手間がかかりません。結果として本番環境と同等のテスト環境を作る……という場合にも応用ができます。 ※WordPressを事前にインストールしておいて、このプラグインでデータを移行する……という手順となるため、すでにインストールしたWordPressのディレクトリを変更する……といった事はできません。 簡単にバックアップとリストアができる 重要な更新時などにWebサイトの全データをAll-in-One WP Migrationでエクスポートし保管しておけば、戻りたいデータへのリストアが数クリックでできるので、WordPressサイトの保守としても応用ができます。DBだけではなく、テーマファイルなどのバックアップもできるのでかなり便利です。 日本語ファイル名が文字化けしない 画像ファイルが日本語の場合でも文字化けしないので、引っ越し後になにか不具合が発生する……という事もありません。 『All-in-One WP Migration』のインストール手順 WordPressの公式プラグインディレクトリに登録されていますので、自身のWPサイト管理画面から[プラグイン]>[新規追加]から『All-in-One WP Migration』を検索しインストール&有効化するだけでOKです。 FTP経由でインストールしたいという方は下記よりアクセスしてください。 WordPress プラグインディレクトリAll-in-One WP Migration 解説ページ 有料エクステンションの購入とインストール 冒頭に記述したばように、通常版(無料版)ではエクスポートは自由にできますが、インポートは512MBの制限があります。制限を超える場合は『Unlimited Extension(無制限エクステンション)』を購入して利用する必要があります。 『All-in-One WP Migration』Unlimited Extension (無制限エクステンション)購入ページ 『All-in-One WP Migration』Unlimited Extension (無制限エクステンション) 公式購入ページへ 個人で自分のwebサイトに利用する場合はPersonal(個人利用)=$69、Business(業務利用、教育用、非営利団体、フリーランサーも含まれる)する場合は$69の初期購入費用の他、月額$29のサブスクリプション支払いが必要です。 購入画面で、Personalか、Businessを選択 支払いはPaypalか各種クレジットカードでのオンライン決済が利用可能です。 購入後に入手したzipファイルは、WordPress管理画面の[プラグイン]>[新規追加]>[プラグインのアップロード]からインストール。もしくは解凍したディレクトリをFTPでプラグインディレクトリ(/WPディレクトリ/wp-content/plugins/)にアップロードしてインストールします。 なお、インストール済みのエクステンションは必ず最新版にしておきましょう。これを忘れると認証されず作業が中断する場合があります。 インストール済みのエクステンションは必ず最新版に All-in-One WP Migrationを利用した移転作業の流れ 移行元での作業:データのエクスポート 前述の手順でインストールしたプラグインから、エクスポートデータを作成します。 WordPress管理画面の左側メニューに[All-in-One WP Migration]が追加されていますので[エクスポート]>[エクスポート先]>[ファイル]と操作、ローカル環境にダウンロードできます。 [All-in-One WP Migration]を使ったサイトのエクスポート手順1 緑の枠の『エクスポート先』から『(ドメイン名)をダウンロード』をクリックしダウンロードを開始します。 [All-in-One WP Migration]を使ったサイトのエクスポート手順2 移行元での作業は以上で完了です。データにはWebサイトの構成ファイルとデータベース一式が含まれています。 移行先での作業:WordPressと、プラグインのインストール 移行先にもまず、WordPressをインストールしておきましょう。この際に移行前とは別のディレクトリにインストールしても大丈夫です。 ドメインルートにインストールしていたWPファイル一式を、この機に違うフォルダに……なんてことも簡単にできるのがこのプラグインの良い点です。 新環境にWordPressをインストールしたら、プラグイン『All-in-One WP Migration(無料版)』と『Unlimited Extension』の両方も忘れずにインストールしましょう。 移行先での作業:データのインポート プラグインとエクステンションのインストールが完了したら、エクスポートしたときと同じ要領で[All-in-One WP Migration]>[インポート]>[インポート元]>[ファイル]と操作し、エクスポートしたデータのインポート作業を開始します。 [All-in-One WP Migration]を使ったサイトのインポート手順1※エクスポートデータをドラッグ&ドロップでもインポートできる 『サイトをインポートしました。』と表示されれば、インポート作業は成功です。 [All-in-One WP Migration]を使ったサイトのインポート手順2 移行先での作業:WordPressからログアウト、ログイン インポートが完了後、一度WordPress管理画面よりログアウトし、再度ログインすれば移行作業は完了です。再ログインする際には、移転元のアカウントが適用されています。 移行先での作業:各種チェック 上記の流れで作業を実施すれば多くの場合問題はないと思いますが、念のため移行が正しく行われたか必ず確認しましょう。チェックするポイントは以下の通り。 CSSやJSが正しく読み込まれレイアウトの崩れや動作の不具合がないか画像は表示されているかメールフォームプラグインなどを利用している場合、正しく送信できるか これらが問題なければ、完了です。ドメインの移転も必要な場合はDNSを切り替えるなどの作業を行いましょう。 All-in-One WP Migrationの応用:環境構築 前章でご説明した手順を応用すれば、テスト環境を急ぎで用意ができます。……応用と言っても、『移行先での作業』と同様の手順で、任意のWordPressにインポートするだけ。 公開中のサイト同じサーバーでDBを複数利用できるのであれば、別ディレクトリにWordPressを新規インストールしインポートすれば、そこが本番環境と同様のテスト環境になります。 余談ですが、テスト環境にはベーシック認証をかけておく事をおすすめします。筆者の場合はプラグイン『WP BASIC Auth』で対応しています。自動的にWordPress管理画面のユーザー名とパスワードと同じ情報で、ベーシック認証を導入できてこれも中々便利です。 補足:WordPressをマルチサイトで運用中の場合…… WordPressのマルチサイト機能を利用して運用している場合、別途有料のMultisite Extensionが必要になります。 All-in-One WP Migrationの有料追加機能『Multisite Extension』は初回$199ドル+毎月$29が必要 価格は$199ドル+毎月$29と高価なので、別のWP移行用プラグイン『Duplicator (Personal利用で$59ドル)』などを検討しましょう。 『All-in-One WP Migration』Multisite Extension (マルチサイト・エクステンション)公式購入ページへ プラグインAll-in-One WP Migrationの総合評価 価格 ★★★(3.0) 512MB以上インポートする場合は有料$69 使いやすさ ★★★★★(5.0) プラグイン自体の操作は数クリックだけ。忙しい時などには助かる。 安定感 ★★★★★(5.0) データサイズが10GB以上でも動作する。 総合評価 ★★★★☆(4.5) 手軽で確実。有料版の価格が見合うと思えば文句なくおすすめ。 ビジネスサイトを作って学ぶWordPressの教科書 Ver. 5.x対応版 ¥2,800 (2024/11/06 05:09:14時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Kindle Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す MySQL徹底入門 第4版 MySQL 8.0対応 ¥2,090 (2024/11/06 05:09:15時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Kindle Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す