Amazon 偽レビューをAIで判別『Fakespot』の使い方解説 無料で簡単に使えるWebブラウザ拡張
Amazon 偽レビューをAIで判別『Fakespot』の使い方解説 無料で簡単に使えるWebブラウザ拡張

Amazon 偽レビューをAIで判別『Fakespot』の使い方解説 無料で簡単に使えるWebブラウザ拡張

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Amazonの製品レビューがどれくらい信用できるかA~Fの6段階で判定してくれるツール『Fakespot(フェイクスポット)』。当記事ではこのFakespotをWebブラウザに簡単に追加できる拡張機能のインストール方法と、その使い方について解説しています。

基本無料で使えて、表示方法もシンプルで見やすいツール。普段アマゾンでよく買い物を良くする人はもちろん、購入検討にアマゾンのレビューを見て考える、という人などは使って損のないツールです。

Amazonレビューの信頼性を診断する『Fakespot(フェイクスポット)』。 これでもう偽レビューやサクラに騙されない……!?

『Fakespot』はAmazonの製品レビュー(※1)内容をAIで分析し、偽レビューさくらレビュー出品者のプロフィールなどを解析し、製品の信頼性をA、B、C、D、E、Fの6段階で判断できるツール&サービスです。

Amazonの偽レビューを検出するブラウザ拡張機能『Fakespot』
Amazonの偽レビューを検出するブラウザ拡張機能『Fakespot』

Amazonで商品を購入する際、レビューを参考にする人も多いかと思いますが、昨今は販売者やメーカーがマーケティング目的で業者や身内に依頼しるという偽レビューの多さも問題になっています。

今回するFakespotは、AmazonのレビューをAIで自動評価するサービスなのですが、この機能はパソコン用のWebブラウザに無料でインストール(※2)する事ができ、以後は特別な手続きをしなくても簡単に製品レビュー信頼性を判断する事ができるというものです。

  • ※1:厳密にはFakespotはAmazonの他、e-bayやshopifyなどのサービスにも対応していますが、当記事では日本国内のユーザーにとって一番活用されるであろうAmazonに絞っての解説・記述をおこないます。
  • ※2:FakespotにはiOSやAndroid向けのモバイルアプリも提供されています。

当記事ではこのFakespotのパソコン用Webブラウザ向け『拡張機能』のインストールと、その使い方について解説していきます。なお、解説は要らないから今すぐインストールして使ってみたい! という方は下記の各リンクからどうぞ。

Fakespotの機能と特徴

『Fakespot』の最大の特徴は、膨大な量のレビューデータを学習したAIを用いてレビューを分析し、偽レビューを識別する点です。主な特徴と機能を下記にまとめます。

  • AIによるレビュー分析
    • ウェブ上に投稿された80億件のレビューをもとにAIを訓練し、偽レビューを見抜く能力を備えています。スペルや文法がぎこちなかったり、何十もポジティブなレビューが一気に集まっているなど、偽物の可能性がある疑わしいパターンを探していきます。
  • 商品と販売者の両方のレビュー分析
    • Fユーザーが見ている商品とその販売者のカタログ全体の両方から、その販売者のレビューが問題ないかどうかを教えてくれます。
  • 偽レビュー混入率の表示
    • もしその商品にまともなレビューがあっても、そのレビューの中にどのくらい偽レビューが混じっているかどうか知らせてくれます。
  • 複数プラットフォーム対応
    • Amazonだけでなく、eBayやWalmartなど、さまざまなオンラインショッピングサイトに対応しています。
  • ブラウザ拡張機能とモバイルアプリ
    • FakespotはChrome, Firefox, Edge向けのブラウザ拡張機能として利用できるほか、iOSやAndroid向けのモバイルアプリも提供しています。
  • 主な機能
    • 販売者のレビュー全体の信頼度をスコアで表示
    • 商品のレビューの信頼度をスコアで表示
    • レビューの文言から、偽レビューの可能性を検出
    • Amazonの商品ページにアクセスすると、自動的にレビューの信頼度を表示
    • 販売者のレビューや商品のレビューを、個別に確認
    • 偽レビューの可能性が高いレビューを、警告表示

簡単4ステップ Webブラウザ用拡張機能の導入手順

Fakespot 拡張機能インストールページへのリンク(Chromeで開いた場合)
Fakespotの公式サイト、拡張機能インストールページへのリンク

『Fakespot』をパソコンのWebブラウザで利用したいという場合は、以下の手順で拡張機能をインストールしましょう。

  1. Fakespotの公式サイトにアクセスし、下にスクロール、自身のブラウザに対応したインストールのリンクボタンが自動表示されるのでクリック
    または、下記リンクから直接アクセス
  2. 拡張機能をインストールし、有効化
  3. Amazonの商品ページにアクセスする
  4. すでに誰かがチェックしたものであれば自動的にスコアが表示
    まだ評価が実施されていないものでも、ワンクリックで評価が実行され数十秒でスコアが表示される

Fakespotの使い方、画面の見方解説

繰り返しになりますが、拡張機能をインストールさえしてしまえば、Amazonにアクセスすると、レビュースコアが自動的に表示されます。具体的には製品の詳細ページであれば、画面の右上にレビュースコアが追加されています。

Amazon販売ページの右上にFakespotの評価が自動表示される
Amazonの製品ページ右上にレビュー分析結果が自動表示される

このレビュー評価はA~Fの6段階。上記の画面例ではBランクと表示されているため、比較的レビューの信頼性が高いという事となります。さらに評価の詳細を確認したいという場合は、ランク表示横の[レビューを分析する]をクリックします。

Fakespotのレビュー評価詳細ページ(良い評価)
B評価 詳細ページ
Fakespotのレビュー評価詳細ページ(悪い評価)
F評価(悪い評価) 詳細ページ

新しいタブでレビュー評価詳細ページが開き、その評価に至った理由やレビュー数などのまとめを閲覧することができます。評価理由のうち、緑のチェックマークは良い評価の理由、赤いビックリマークは悪い評価の理由です。

また、ページ中央のCompany Review Gradeという部分に、販売者の総合的な評価も表示されるので、ここで信頼できる業者かどうかを判断することができます。なお、これらのい表記は2023年9月現在はすべて英語表示のみですが、簡単な単語なので翻訳ツールなどを使えば理解は簡単です。

一覧画面でもスコアは表示できる

なお、一覧画面でも製品の画像の左上に、小さくスコアが表示されます。インストール時にはこの機能が無効になっている場合もありますが、Fakespotの設定画面(後述)で機能を有効にする事ができます。

Fakespotのスコアを一覧ページでチェックできる。Apple製品のスコアは概ねC以上で安定している
Apple製品のスコアは概ねC以上で安定している
Fakespotはコミックやビデオなどでもしっかり表示される
Fakespotはコミックやビデオなどの一覧でもしっかり表示される

テキスト検索やカテゴリ別に商品を探している場合にもなかなか助かる機能です。

評価の精度や判断材料について

Fakespotのレビュー評価の基準は、同サービスによる膨大な情報蓄積とそれを元にしたAI評価が元になっています。実際使ってみた個人的な使用感としては、商品の信頼性に対する補足としては、ある程度役立つのではないかと感じています。

たとえば日本国内大手メーカーの白物家電や、定番の食品などはA、B、悪くてもC評価といったものがほとんど。逆に発売から間もないはずなのに数百件を超えるレビューがついているような海外製ガジェットなどの多くはEや、F評価となる場合が多いようでした。

また、おなじくサクラレビューをチェックする国内サービス『サクラチェッカー』で、同じ製品をいくつか比べてみたところ、評価にばらつきこそあるものの『信頼できるか、あやしいか』という分岐点だけでみるとある程度近い結果になっていました。

ただ、AmazonやAppleなどの世界中で売れている製品のレビュー評価がBだったり、明らかに怪しいな~という商品がAになっているという事もあり、これがAI精度の問題なのか、それとも何か別の要因があるのか……と疑ってしまいたくなるようなケースもごく稀にありました。

評価が『?』と表示される場合は……

なお、過去に一度もFakespotによるレビューチェック評価がされていない製品の場合、評価欄には『』と表示されます。

Fakespotで評価が『?』と表示される製品も
評価が『?』と表示される製品も

この場合は、[レビューを分析する]をというボタンをクリックすることで、新しいタブが開きAIによる自動判定が実行されます。この処理は通常数秒~数十秒で終わり、自動的に画面が切り替わり判定結果が表示されます。

新しいタブでFakespot Analyzerページが表示される
新しいタブでFakespot Analyzerページが表示される
判定の結果、この製品のスコアは『C』となりました。少し怪しいかな?
判定の結果、この製品のスコアは『C』。
少し怪しさもあるが、まあ信頼できるかな?という評価でしょうか

Settings(設定)について

『Fakespot』は初期設定のままでも充分使えますが、いくつかの設定を好みに応じて変更することで、Amazon上での表示を変更することができます。設定の変更は、ブラウザ右上に並んでいる『Fakespot』拡張のアイコンをクリックすることで行なえます。

※環境によっては拡張機能アイコンが格納されている場合があります。

設定画面を開いて[Amazon Settings]をクリックすると、下記の画面になります。必要に応じて設定してください。なお、下ふたつの設定項目はAmazon.co.jpではうまく動かないようです。

Fakespot Amazon Settings
FakespotのAmazon設定項目
  • Show ratings on Amazon Product Pages
    (Amazon商品ページに評価を表示する)
  • Show big grades on Amazon Product Pages
    (Amazon商品ページで評価を表示する際に評価ランクを表示する)
  • Show grades on Amazon images
    (Amazon検索結果ページ等の商品画像に評価を表示する)
  • Show Fakespot star ratings instead of Amazon star ratings
    (Amazonの星評価の代わりにFakespotの星評価を表示する)
  • Show sorting bar on Amazon Search Pages
    (Amazon検索ページにソートバーを表示する)
  • Show Fakespot Trusted Deals on Amazon products
    (Amazonの製品にFakespotが信頼するお得な情報を表示する)

類似サービス『サクラチェッカー』『ReviewMeta』『Seller Sprite』との比較紹介

サクラチェッカー

本文でも少し触れましたが、Amazonのレビューを検証するツールとして、日本国内では『サクラチェッカー』が有名です。サクラチェッカーは、レビューの文言やレビューの投稿者情報など、主に定量的な情報に基づいて評価を行いますが、公式サイトにURLを入力して判定するというツールですのでその点ひと手間が発生するのが今の所難点かもしれません。とはいえ、その制度はかなり高いと評判です。

※なお、有志によるサクラチェッカーのブラウザ拡張機能も提供されているようですが、公式のものではないようです。

画像 サクラチェッカー 
トップページスクリーンショット
画像 サクラチェッカー トップページ
スクリーンショット

ReviewMeta

ReviewMeta(レビューメタ)はサクラチェッカーのようにWebサイトでのチェックと、やFakespotのようなWebブラウザ拡張機能や、モバイル用アプリも提供もされているレビュー診断サービス。診断は、Amazonのレビューの星(★)数値に対して、ReviewMeta独自の判断による星(★)数値で比較してくれるというもので、このあたりはサクラチェッカーの評価方法と近いでしょうか。ブラウザ拡張版は、画面に追加表示するようなタイプではなく、拡張機能アイコン表示領域にあるアイコンが変わる(青、赤のマーク)が出るだけ……という控え目な表示なのは、人によっては嬉しい所かもしれません。

※このツールについても、近くuzurea.netに紹介記事が掲載される予定です。

Seller Sprite

Amazon用のマーケティング&リサーチツールである『Seller Sprite(セラースプライト)』にもレビュー分析機能が備わっています。が、こちらは主に評価数の推移や、直近レビュー数や検索ワードの逆引きといったAmazonに出店しているセラー=販売者向けツールのため、偽レビューかどうかを総合的に評価するような機能はありません。

セラースプライト 機能ガイド
セラースプライト の機能

まとめ

以上、Amazonの偽レビューを検出する拡張機能『Fakespot』について、特徴や機能、使用方法などをまとめました。AIツール、サービスの飛躍的な進化により、偽レビューもますます巧妙になってきました。Amazonでも、AIチャットボットが書いたと思われるレビューが見つかることがあるそうです。やはり、AIにはAIで対抗するのが一番なのかもしれません。

しかし、いくつかの注意点も必要です。まず、『Fakespot』はあくまでも偽レビューを検出するツールでが、100%の正確性を保証するものではありません。また、『Fakespot』の評価は、あくまでもレビューの信憑性を評価する目安であるという点。このツールでEやFが付いていたからと言って、製品自体が同様に出来の悪い物であるという評価ではないという事を認識したうえで使う必要があるでしょう(当然、FakespotでAやBの評価でも、製品自体の性能が悪いという事もあり得ます)。

なお、Fakespotは2016年に設立されたスタートアップ企業Fakespot Inc.によって開発され、その後2023年5月にはWebブラウザFirefoxを開発するMozillaが買収しています。今後Firefoxに正式に組み込まれるという話もあるようで、今後の動向が気になるサービスでもあります。

余談となりますが、いくらレビューの多さや評価値が売り上げに影響があるからといって、販売者メーカーマーケティング会社は安易にレビューを売り買いするような事も控える必要があるでしょう。Fakespotのようなサードパーティツールだけではなく、Amazon自体もフェイクレビューに対してより厳正な対応をしていく事が予想されます。ペナルティやアカウントの閉鎖、口座の停止なんて事になっては目も当てられません。

あの手この手で奇策を打ってみたものの、最終的には真っ当な商売や広告をしていた方が良かった……なんて事もよく聞く話。ユーザーからの信頼を得る事を一番とし、それを失う可能性がある事には手を染めない方が、賢い選択なのではないでしょうか。

総合評価

機能 ★★★★☆(4.5)
拡張機能の導入は簡単。Amazon上での表示もとてもシンプルかつ分かりやすい。
使いやすさ ★★★★(4)
一度導入してしまえば、使い方を間違える事はないだろう。レビュー診断もワンクリック。
信頼性 ★★★(3)
2023年9月時点では、絶対的に信頼できるという程ではないように思える。発売から2週間程で1000を超えるレビューがついた商品がA判定だったり、他の類似サービスで評価が低い製品が高評価であったりと、疑問が残る場合結果も。今後の進化に期待したい。
総合評価 ★★★★(4)
評価の精度の向上と、日本語対応がされれば一層便利になるのではないだろうか。とはいえ難しい事を考えず、とりあえず入れておいて損はないだろう。
Fakespot のレビュー
(最大星5つ/0.5刻み/9段階評価)
iOS版アプリをダウンロード
Fakespotアプリ
iOS版
(ProとLiteの2種がある)
Android版アプリをダウンロード
Fakespotアプリ
Android版
(ProとLiteの2種がある)

関連リンク

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アニメ視聴歴だけはやたら長く、スマホゲームは次から次へと乗り換えるイナゴタイプ。

周りよりもひと足先に面白い作品を見つけることが喜びだけど、ひとたび好きな作品を見つけたらトコトン好きになるしつこさも兼ね備えたハイブリッド種。

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