1968年から1970年にかけてプレイコミックで連載された手塚治虫の青年向け短編14作品収録した『空気の底』が新たに立東舎より刊行される事が決定しました。 発売は2月21日、価格は4,180円。
今回の刊行では、既刊の『空気の底』収録短編漫画14作品に加え、同年代に手塚治虫が手掛けた同傾向の4作も収録。 さらに単行本化の際にカットされた扉絵やカラーページを再現し、雑誌掲載時に忠実なオリジナル再現版となって復刻します。
手塚治虫『空気の底 オリジナル版』
手塚治虫は読み切りの短編作品を多く手掛けてきましたが、本作『空気の底』に収録されている14作はどれも青年向けの作品になっています。 本書は、手塚本人が思い入れの強い短編集のひとつで、単行本の著者自身によるあとがきでは「収録されているどの作品も長編になりうる要素を持っている」と述べています。
空気の底 解説
地上にへばりつき、私利私欲にまみれて生きる人間たち。その業の深さを、SFやホラー、サスペンスなどの形を取りながら描いた手塚治虫の傑作短編シリーズの、雑誌掲載時のオリジナルの形での初単行本化。各話の掲載は当時の発表順にて収録されます。
単行本化に際しカットされたカラーや2色の扉絵はもちろん、モノクロ収録されたページもオリジナルの形に極力近づけて掲載。巻末には、『不条理短編集』として同年代・同傾向の短編を4作併録。 特に『嚢』は、オリジナル原稿を尊重したカラーでの収録となっています。 手塚治虫自身もお気に入りだという『空気の底』の世界を、B5版の迫力あるサイズでお楽しみください。
収録内容
- 第1話 ジョーを訪ねた男
- 第2話 夜の声
- 第3話 野郎と断崖
- 第4話 グランドメサの決闘
- 第5話 うろこが崎
- 第6話 暗い窓の女
- 第7話 そこに穴があった
- 第8話 わが谷は未知なりき
- 第9話 猫の血
- 第10話 電話
- 第11話 カメレオン
- 第12話 カタストロフ・イン・ザ・ダーク
- 第13話 ロバンナよ
- 第14話 ふたりは空気の底に
- 不条理短編集 おそすぎるアイツ
- 不条理短編集 処刑は3時におわった
- 不条理短編集 聖女懐妊」
- 不条理短編集 嚢
- 手塚治虫1コマ劇場 単行本未収録を含む1コマ漫画を11編収録
追加収録 不条理短編集について
おそすぎるアイツ
何をやってもテンポがずれ、闘志ばかりがカラ回りの学生運動活動家有川が、一世一代の勝負に出た。佐世保に停泊中の米原潜の水兵に接近し、乗艦を爆破する計画だ。遂行のためにかつての恋人をも殺害した有川だが…。 1968/08 プレイコミック(秋田書店) 掲載
手塚治虫公式サイト おそすぎるアイツ より
処刑は3時におわった
ナチス捕虜収容所配属将校のレーバー中尉は、戦犯として銃殺の刑場に縛られながら落ち着き払っていた。ユダヤ人の科学者ドクトル・フロッシュを殺して奪った「時間延長剤」の力でこの場を逃れられる自信があったからだ。 1968/06 プレイコミック(秋田書店) 掲載
手塚治虫公式サイト 処刑は3時におわった より
聖女懐妊
南川博は、A4級型アンドロイドの部下マリヤと土星の衛星チタンの基地で暮らし、七年目に彼女と結婚した。そこをフォボス特殊刑務所からの脱走囚らが襲い博を射殺。マリヤを酷使するが、彼女は自分が妊娠中だと言った。 1970/01/10 プレイコミック(秋田書店) 掲載
手塚治虫公式サイト 聖女懐妊 より
嚢(ふくろ)
映画館の前で知り合った少女リカは理知的な娘だった。しかし、少年がリカの家を訪れるとリカそっくりのマリというまったく性格の違う娘が…。意外な真相に驚かされるミステリー短編です。 1968/05/10 漫画サンデー 増刊号(小学館)
手塚治虫公式サイト 嚢(ふくろ) より
空気の底 オリジナル版 書籍情報
- 書籍名: 空気の底 オリジナル版
- 著者: 手塚治虫
- 出版社: 立東舎
- 予価: 4,180円(税込)
- 判型: B5判
- 頁数: 372頁
- 配送時期: 2020/02/下旬