OpenRock『S2』オープンイヤー型イヤホンレビュー スポーツ特化オーディオブランドの底力は如何に【製品提供記事】

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ワイヤレスオーディオなどを販売するブランド『OpenRock(オープンロック)』より、オープンイヤー型ワイヤレスイヤホン『S2』をご提供いただきました。当記事では、同製品の概要、特徴、そして実際に利用した上でのレビューを掲載しています。

なお、ページの下部にはAmazonやOpenRcok公式ストアで利用できる20%OFFクーポンを掲載しています。

OpenRock 『S2』オープンイヤー型 ワイヤレスイヤホン 実機レビュー

今回レビューするのは、OpenRockが販売中の新製品『S2』。Bluetooth搭載端末とワイヤレスで接続することができるリーズナブルな価格帯のイヤホンです。通常価格は10,980円と設定されていますが、実売価格9,980円前後で販売されています。

OpenRock 『S2』
オープンイヤー型ワイヤレスイヤホン

当製品を販売するOpenRock(オープン・ロック)香港に本社を置くオーディオ・アクセサリーブランド。当サイトでも何回かレビューをしている『OneOdio』のスポーツ向けサブブランドとして2021年に設立されました。

スポーツ向け(≠e-スポーツ)ブランドという事もあって、OpenRock製品は現時点ですべてイヤーカフまたはイヤーマフ型のオープンイヤー型イヤホンで構成されています。

当記事でレビューをする『S2』は同ブランドの中ではミドルクラスのオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン。同社には『S』という製品もあり、姉妹機あるいは後継機の位置づけとなりそうです。詳細スペックはページ下部にまとめますが、主な特徴としては下記の通り。

  • ハイレゾ認証 & LDAC対応
  • 片耳わずか7gの軽量設計
  • 12mmのダイナミックドライバー搭載
  • 2台までのマルチポイント対応
  • IPX5防水
  • 0.6mm極薄チタンフック + 医療用シリコン素材によるフック部の設計
  • 音楽再生時のノイズキャンセル機能は無し(通話時にはAI ENCが動作)

BluetoothコーデックはスタンダードなSBCAACコーデックの他、LDACにも対応。ただし、スペックには記載されていませんが、LDAC使用時は再生可能時間が相応に短くなるようです。また、本製品に低遅延=ゲームモードはありません。

パッケージ内容と外観

では続いて、製品の内容を確認してみましょう。

OpenRock『S2』パッケージ内容
OpenRock 『S2』パッケージ内容

パッケージには下記のものが含まれます。

  • OpenRock S2 ワイヤレスイヤホン本体(左右)
  • 充電ケース(コネクタUSB Type-C
  • 取扱説明書(多言語:日本語含む)
  • 警告/注意冊子

ポイントとしては、充電用のUSBケーブルが同梱されていない点でしょうか。今や、ほとんどのユーザーがUSB Type-Cケーブルの1本くらいは持っているとは思いますが、何となくどのメーカーもケーブルを同梱させている現状。コストカットの為かとは思いますが思い切ったな、と。

説明書は中国語(簡体字、繁体字)、韓国語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、英語、日本語、フランス語、ロシア語、ポーランド語と、2種の中国語を含めて12言語が表記されています。

イヤホンの装着方法を図解入りで説明していますが、これが結構シンプルで分かりやすい。地味ながらしっかりと作られているように思えました。図がよくできているので言語数を減らして図だけでも良いのではと……という気持ちも少し。丁寧なのは良い点ではありますが。

ただ、説明書、警告/注意小冊子共にかなり文字が小さいので、目の良くない方は、読むのに少し苦労するかもしれません。

外観チェック

『S2』のイヤホン、充電ケースは共に黒を基調として、表面はサラサラとしたツヤの無い仕上げ。

OpenRock『S2』充電ケースとイヤホン本体
充電ケースにイヤホンを収納した状態

カラー展開はブラックとホワイトの2色との事ですが、今回ご提供いただいたブラックは、充電ケースの外面は小さなラメが入った塗装となっています。

OpenRock『S2』充電ケース拡大写真
ツブツブの部分は汚れではなく、ラメのような塗装

向かって正面下部にはLEDランプが、右側面下部には充電用のUSB Type-Cコネクタがあります。

イヤホン本体はオープンイヤー型のイヤホンとしては標準的な構成で、見た感じ全体的にコンパクトな印象。

OpenRock『S2』イヤホンを手にのせた写真
両方あわせて14gと、とても軽い
(参考 大さじ1杯の水が15g)

イヤホンは片方7g両方で14gとかなり軽量。また、IPX5の防水性能という事で、スピーカーまわりの処理はかなり念入りに施されているようです。

OpenRock『S2』イヤホン本体 取り付けた時の耳側=内側の写真
イヤホンの内側 スピーカー周り

激しいスポーツでの発汗や、雨や霧など日常生活よりもさらにハードな使用条件における利用を、このサイズと重量で実現している点は評価できるところでしょう。

装着感

続いては、装着のしやすさと使用感について。オープンイヤー型としては本製品も最初こそ装着に若干手間取る感じはあったもの、下記の公式画像の通りにする事でスムーズに取り付ける事が出来ました。

OpenRock『S2』耳への装着方法解説画像
OpenRock『S2』耳への装着ガイド

アーム部は形状記憶素材で作られていて、若干柔らかめ。ホールド感も柔らかく、最初は多少の不安を感じましたが、頭を振ってみてもしっかり耳にフィットしてイヤホンの重量で吹き飛ぶような事はありませんでした。

OpenRock『S2』耳マネキンでの装着イメージ
耳マネキンでの装着イメージ

日常生活はもちろん、ジョギングや軽いスポーツなら自然に外れてしまうことはなさそうです。むしろ、軽くて装着感の耳への負荷が少ないので、何かの拍子に落としたときに気づきにくい、というのはあるかもしれません。

また、イヤホンを装着したままメガネもかけてみましたが、これも違和感なく長時間使用することができました。

OpenRock『S2』 眼鏡やサングラスとの併用も違和感ない
OpenRock『S2』 眼鏡やサングラスとの併用も違和感ない

操作方法一覧表

続いて、操作方法や機能面について。まず、イヤホンは充電ケースから取り出すと、自動的に電源がオンになります。イヤホン本体には物理ボタンが搭載されており、装着した状態でこれを押し込むことにより各種操作が行えます。ボタンは軽く押し込む事ができ、昨今のワイヤレスイヤホンに多いタッチセンサ―と比べても操作感は良好です。

OpenRock『S2』 イヤホン側の操作用に左右とも物理ボタンがついている
イヤホン側の操作用に左右とも物理ボタンがついている

各種動作は下記の表の通り。

電源オン 自動: 充電ケースの蓋を開ける
手動:イヤホンのボタンを1秒長押しする
電源オフ 自動:イヤホンを充電ケースに戻して、蓋を閉じる
手動:イヤホンのボタンを3秒長押しする
再生/一時停止 左右どちらかのイヤホンのボタンを1回押す
音量ダウン L側のボタンを長押し(デフォルト)
音量アップ R側のボタンを長押し(デフォルト)
曲戻し 左右どちらかのイヤホンのボタンを3回押す
曲送り 左右どちらかのイヤホンのボタンを2回押す
カメラのシャッター 左右どちらかのイヤホンのボタンを4回押す
着信受話/通話終了 どちらかのイヤホンのボタンを1回押す
着信拒否 どちらかのイヤホンのボタンを2回押す
通話切替え どちらかのイヤホンのボタンを1回押す
マイクオン・オフ どちらかのイヤホンのタッチパネルを長押し
※アプリによる選択設定が必要
音声アシスタント どちらかのイヤホンのタッチパネルを長押し
※Siri、Googleアシスタントなどが起動
※アプリによる選択設定が必要

1回押し、2回押し、3回押し……とで違う操作が割り当てられているのですが、操作を覚えるまでは意図しない動作になりそうです。筆者は『音源の変更に関してはスマホで』と割り切りって使いました。

なおLDACモードの有効切替え操作は、後述のOpenRockアプリでおこないます。

なお、左右どちらかのボタンを4回タップすると、カメラのシャッターを遠隔操作するという機能がありますが、これはBluetooth接続した機器のカメラアプリが起動しているという条件でのみ動作します。

一見、手元にスマホを持っているなら、そもそもこの機能を使う必要はなさそうにも思えるのですが……マルチポイント接続にも対応しているので、音楽も聴きつつ自撮り棒や三脚を使って撮影を、なんて時に活躍しそうです。

自撮り棒などで撮影する際には

ちなみに、Bluetooth接続できるアクションカメラの中には、スデバイスと接続して映像に高音質のナレーションを入れたり、音声コマンドで操作をする事が出来るタイプも存在します。OpenRcok『S2』がこれらの製品との互換性や動作実績があるかについて提供元に確認していますので、回答があり次第ここに追記いたします。

2025年8月22日18時 OpenRcokご担当者様より回答あり:「アクションカメラについては、現時点では対応していない可能性が高いです」との事でした……残念!

音質関連の機能について

気になる音質についてですが、『OpenRcok S2』はオープンイヤー型ながら『ハイレゾ対応』と『BassDirect™ テクノロジーを採用12mm ドライバー』という構成。

ハイレゾ対応については、CD音源よりも高音質を保証する『Hi-Res AUDIO』を掲げている=品質検査をクリアしている証拠なので疑う余地はありませんが、もうひとつの『BassDirect™ テクノロジー』とはなにか。

提供いただいた資料によると、『ドライバーから耳奥へ、最小限の音漏れで低周波を直接伝達する技術。30mW高出力で歪みが少なく、深みもあって強力な出力を実現できる』……のだそう。

音質 ファーストインプレッション

実際に試聴してみたファーストインプレッションとしては、まず非常にクリアな音質が楽しめる印象でした。耳穴をふさがないオープンイヤー型ながら、カナル型やインナーイヤー型に近い音質が得られるのには驚きました。

※ただし以前レビューした別ブランド『EarFun OpenJump』と比較すると、若干軽めの音質に感じましたが、これはドライバー口径や音漏れ防止策によるところでしょうか。

オープンイヤー型と呼ばれる機種すべてに共通するところですが、外部への音漏れとはそれなりに有るため、使用する場所と音量には気を遣う必要がありそうです。

マイルス・デイビス 『カインド・オブ・ブルー』でベンチマーク

私のレビューでは毎回定番となったベンチマーク方法として、Jazzトランぺッター、マイルス・デイビスの歴史的名盤『カインド・オブ・ブルー』をこのイヤホンで試聴してみました。

M I L E S D A V I S – Kind Of Blue – Full Album

『S2』でこの曲を聴いてみると、音のディテールとしてはかなり細かく聴こえてきます。とはいえやはり全体的に軽めなのでノイズ音が若干強く、ローファイ気味に感じられるのが気になりました。

やはり部屋でじっくりと音楽を聴き込むというより、アクティブにスポーツを楽しんだり、仕事での移動中や作業中に音楽を流して楽しむ、といった利用局面を想定した設計思想なのでしょう。あえてジャンルを選ぶなら、高揚感のあるビートの強めなポップスなどは、本製品に向いているのではないでしょうか。

専用アプリ『OpenRock』について

『OpenRcok S2』は単体でも動作するものの、専用スマートフォンアプリ『OpenRock』と連動させることで、いくつかの追加機能、サウンドを体験することができます。たとえばボタンに割り当てられた操作を変えたり、イコライザーで好みの音質にカスタマイズしたりといったことが可能です。

専用スマートフォンアプリ 
OpenRock

イコライジング設定はシンプルに手動セッティングと、『ロック・モード』『リラックス・モード』『ブーム・モード』という三つのプリセット。

専用アプリ『OpenRock』の機能について

専用アプリ『OpenRock』アイコン

さらにイコライジングのコントロールとして、『最高音量制限』という設定がありました。これは、音源の最高音量を設定するもので、80デシベル(WHOの推奨する安全な音量使用)、86デシベル(週に10時間超過を勧めない音量)、92デシベル(週に2.5時間超過を勧めない音量)という三段階に設定できます。

手動イコライジング設定画面

あわせて『使用時間超過のご案内』という設定項目もあり、設定した時間に到達すると『時間超過』の案内が流れます……。

長時間の耳への負担が『ヘッドホン・イヤホン難聴』と言われる症状に繋がる可能性……といったニュースも目にする昨今ですが、こういった機能が搭載されていればお子さんや若い人へのプレゼントとしても安心できそうです。

さらに『空間音響』という設定もありました。これは疑似サラウンドを再現するもののようで、試しに映画の音声再生に使ってみたところ、確かに音の分離性が高く感じられ立体感のあるサウンドが体験できました。

※なお、空間音響を設定している際には、Hi-Resモード設定(LDAC設定)は使用できません

「空間音響」設定画面

アプリではこのほか、左右の音量バランスを設定することも可能。イヤホンを片耳だけで使いたいといった時や、自転車で車道の端を走る時など、上手く使いこなす事でさまざまなシーンで活躍しそうです。

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.wl.one_more&hl=ja全体として、音楽を楽しむ……というリスニング重視する場合はまずまずといったところですが、スポーツやアウトドアなどアクティブなシーンでの使用時に適した設計と、便利な機能が搭載されている製品だと感じました。

iOS版アプリをダウンロード
OpenRcok公式アプリ
iOS版
Android版アプリをダウンロード
OpenRcok公式アプリ
Android版

OpenRock S2 製品スペック

製品名 OpenRock S2
Bluetoothバージョン 6.0
ドライバー 12mm
対応コーデック LDAC/SBC/AAC
重量 58g(充電ケース込み)
7g (片耳イヤホン)
マルチポイント
対応
対応 最大2台
防水性能 IPX5
ノイズキャンセル機能 通話時のマイクでのみ動作
(音楽再生時の外音キャンセル機能は無し)
ゲームモード なし
ハイレゾ認証 あり
通話マイク 4基
再生可能時間 最大8時間、 ケース込み32時間
充電時間 1.5時間
急速充電 5分充電で60分使用可能
カラー展開 ブラック
ホワイト
サイズ
  • 充電ケース
    縦70.99 × 横61.98 × 高さ27mm
  • イヤホン本体
    縦40.58 × 横40.41 × 高さ12.5mm
重量
  • 充電ケース 44g
  • イヤホン 7g×2
付属品 取扱説明書
参考価格 9,980円
販売ページ

まとめ 総合評価

OprnRock『S2』は、スポーツなどアクティブな場面で使用する事に特化したイヤホンです。マルチポイント接続にも対応し、IPX5相当の防水・防滴性能、ボタン操作のしやすさ、圧倒的な軽さ……。それらはジョギングやトレッキング、サイクリングなどのスポーツでも、しっかりと音楽を楽しみたいという需要に応えるために、熟考して作られていると感じました。

そのうえ、実売1万円以下という事も踏まえると、十分なコストパフォーマンスを持った良い製品だと思います。

外観 ★★★★(4)
シンプルなデザイン。使用局面を考慮してかなり小型化に配慮しているところも評価できる。
使用感 ★★★★(4)
物理ボタンの操作性は良好。装着性は高いが、若干アームが柔らかすぎる気も。
音質 ★★★☆(3.5)
「ながら作業」などの複雑な使用局面を考慮しての音質設定としては、音質、臨場感など十分なレベル。
コストパフォーマンス ★★★★(4)
デザイン、音質など、アクティブな使用局面を配慮し十分なコストパフォーマンス性を確保している。
総合評価 ★★★★(4)
この価格帯としては十分の性能。アクティブな使用局面を考えての設計、既往、仕様は、他社製品とは一線を画している。
cのレビュー(最大星5つ/0.5刻み/9段階評価)

Amazon/OpenRcok公式サイトで使える値引クーポン

Amazonおよび、OpenRcok公式サイトでの購入時に使えるuzurea.net限定クーポンを提供いただきました。購入時に下記コードを入力する事で、お得にお買い物ができます。

OPENS2738
有効期限:2025年9月30日(火)23:59まで
利用可能場所:OpenRcok公式サイト および Amazonにて

Amazon/公式ストア共に、チェックアウト時にプロモーションコードを入力する事で使用できる

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40歳で会社員からライターに転身、50歳で東京より実家の広島に戻ってきた、マルチジャンルに挑戦し続ける「戦う」執筆家。音楽、映画からスポーツ、釣り、イベント、そしてガジェットや雑学と、やれることにはなんでもチャレンジします!

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