PDFでは表示されているのにIllustratorで開くとリンク切れになる画像の取得方法

取引先や、一般公開されているPDFから画像を取得する必要がある時……多くの場合PDFファイルをAdobe Illustratorで開く事で解決しますが、ごく稀にIllustratorで開けるのに、画像だけが『リンク切れ』となってしまうケースがあります。

当記事ではこの解決方法について解説してます。

Acrobatでは表示されているのにIllustratorで開くとリンク切れになる画像の取得方法

まず解決方法から。PDFファイルをAdobe Photoshopで開くと解決する場合が多いです。

経験上、PDF上で正しく表示されているのにIllustratorで開くと画像が『リンク切れ』となってしまう場合には、上記画像のようにPhotoshopで開き[選択]＞[画像]とすれば、PDFファイル内に画像として配置されてるデータを個別に読み込むことが出来ます。

もちろんPDFファイルが単一の画像で構成されていたり、編集パスワードがかかっている場合はまた話が違ってきますが。

なんでこんな事になるの……？

ほとんどのPDFファイルは、Adobe Illustratoraで開く事でファイルに内包される素材を活用できるのですが、前述したようになぜか『リンクファイルが見つかりません』というエラーと共に画像が取得できない場合があります。

PDFファイルを作成できるアプリケーションは沢山あるので、原因を『これ！』と言い切る事は難しいですが、元データがIllustratoaで作成されている場合に限っては、保存時のオプション設定に原因があるようです。

リンクファイルを含むIllustratoｒデータの作成・保存時に……

• [オプション]＞[PDF互換ファイルを作成（C）] にチェック（選択）しているのに
• [配置した画像を含む（L）]にチェックが入っていない

という状態で保存し、そのデータを基にPDFファイルを作成した場合に発生するという情報をネット上の事例で見つける事ができました。

クライアント提供のデータについてはどうしようもありませんが、社内データの受け渡しや、中間素材の作成において、意思疎通やナレッジの共有が出来る場合には、上記の点をお互いに確認してみてはいかがでしょうか。

まとめ

デザインを生業にしている人達であれば、クライアントからロゴや写真、依頼・指示書がPDFやMS Excel/Wordなどで送られてくる事は日常的にある事かと思いますが、これらのフォーマットに対する裏技的な解決法を知っておけば知っておいて損はないかと。

この記事の方法でもダメなら、スクリーンショットして必要素材だけをトレース切り抜き……という力業もありますが、そこまでするなら提供者にデータ形式の見直しを要求する方が健全でしょう。

※データの再手配を依頼しても、結局「そのデータしか、ありません！」という返事が返って来る事も少なくありませんが……。

厳しい納期の中にあって、些末な事象で想定外の労力を強いられる事も少なくないクリエイター皆さんにとって、ささやかながら問題解決の参考になれば幸いです。