気持ち悪いGoogleアドセンス広告を自分のWebサイトに表示させないようにするには……クリックベイト広告対策
気持ち悪いGoogleアドセンス広告を自分のWebサイトに表示させないようにするには……クリックベイト広告対策

管理・運営するWebサイトに不快なアドセンス広告を表示させないようにする方法 クリックベイト対策

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当記事の内容および記事中のリンクには、広告目的や当サイトが収益を得るためのものが含まれており、これらの収益によってuzurea.netは運営されています。

Googleアドセンスで表示される気持ち悪い・不快なWeb広告を、自身が管理・運営するWebサイトに掲載しないようにする方法について紹介しています。

なおこの記事は、Googleの広告サービス『Google AdSense(アドセンス)』を利用し、自身/自社のWebサイトで収益を得ているWebサイト管理者・運営者向けの記事です。

気持ち悪いGoogleアドセンス広告を、自分のWebサイトに表示させない方法

Googleアドセンスは、Webサイトに広告を掲載するサービスの中では導入の敷居が低く、かつ安定的に収入を得られるサービスのひとつですが、その規模が大きすぎる故か怪しいサイトにアクセスさせてしまう広告や、見るだけで不快な気分になるような気持ち悪い広告が表示されてしまう場合もあります。

特に筆者が苦手なのは『鼻の毛穴や角栓』や『肌のシミ』『目のたるみ』、『歯のホワイトニング』といった美容系の悩みに関する広告。こういった不快な広告はどんな時でも見たくないし、自身の運営するWebサイトに表示させたくないと考える管理者・運営者は私だけではないと思います。

これらのあえて気味の悪い写真や、汚い写真、イラストなどを使って、注目を集め、広告の効果(クリックやWebサイトへの流入)を高めるという手法は、『クリックベイト(Clickbait)』と呼ばれるものに近いでしょうか。

※クリックベイトとは:必要以上に衝撃的な文字や画像で目を惹こうとする悪質な広告手法。近いもので『フェイク広告』と呼ばれるものもありますが、不快ではあるものの製品自体はフェイク=偽物ではないという場合もあるので、ここではクリックベイトと表記します。

そこで当記事ではひとまず、Google AdSenceで表示されるクリックベイト広告を、Webサイトに表示させないための手順について紹介します。とはいえ、この方法は手間がかかり、かつ100%効果的とは言えないものなのですが……。

広告ネットワークごとブロックする【おすすめ】

色々な方法を試しましたが、不快なクリックベイト系広告を配信している広告ネットワーク(アドネットワーク)ごと遮断してしまう方法が一番確実で効果がありました。

GoogleアドセンスではGoogle主体の広告だけでなく、多数のサードパーティ広告ネットワークの広告も配信されます。この中で、広告の制限が緩いのか『気持ち悪い広告』を沢山配信する広告ネットワークを除外してしまう方法が下記の手順です。

アドセンス管理画面にログインし、左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[広告ネットワーク]を選択します。

左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[広告ネットワーク]を選択
左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[広告ネットワーク]を選択

推移した画面でで広告ネットワーク名を入力して、該当広告ネットワークをブロックする……というのが手順となります。

肝心な広告ネットワーク名は『広告レビュー センター』([コンテンツ][ブランド保護][広告ビューセンター])で取得できますが、当記事掲載時点で筆者は下記の3つの広告ネットワークをブロックする事で、クリックベイト系広告をほぼ遮断する事ができました。

  • Baidu MediaGo
  • Kepler w/ Zemanta
  • Zemanta

Baiduは中国『百度』のアドネットワーク。Zemantaは2017年からOutbrainが買収したアドネットワークのようです。なお、上記を実際にブロックするかどうかは”くれぐれも皆様の自己責任”でご検討、ご判断ください。

ドメイン別にブロックしていく方法も

より細かく、広告主のドメイン単位で配信を停止する方法もあります。この場合当然、広告の配信元ドメインを確認する必要がありますが……


ここで問題が。Webサイトに表示されている広告主のドメインを確認する手段としてはその広告をクリックするしかないにもかかわらず、URLを確認するために広告をクリックする事はAdsenseのプログラムポリシーに違反する事になります。

アドセンス管理画面に表示されている注意書き
『Adsenseのプログラムポリシー』箇所のリンク推移先はhttps://support.google.com/adsense/answer/48182
アドセンス管理画面に表示されている注意書き
『Adsenseのプログラムポリシー』箇所のリンク推移先は
https://support.google.com/adsense/answer/48182

リンク先のポリシーは実に分かりにくく、かつではどうすればいいのかという方法が記載されていません。過去には『Google Publisher Toolber』というChrome用拡張機能が提供されていたので、それを使う事で広告をクリックせずに、推移先URLを確認できたのですが、現在同ツールは配布を終了しています。

となると、ユーザーさんによる報告フォームをつくるって協力を募ったり、気持ち悪い広告を配信している業者のリスト(※)などを入手するなどしたりと、工夫が必要になりそうです。

※Webメディア『すまほん』さんがホワイトニング関連の不快広告主リストを販売しています


アドセンス管理画面にログインし、左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[広告主のURLを管理]を選択します。

左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[広告主のURLを管理]
左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[広告主のURLを管理]

推移した画面の[サイトを検索…]欄に先ほど確認した広告主のドメインを入力し[検索]

[サイトを検索...]欄に非表示にしたい
広告主のドメインを入力し[検索]
[サイトを検索…]欄に非表示にしたい
広告主のドメインを入力し[検索]

検索結果に、対応したURLが表示されるので、『ステータス』欄の[許可済み]という箇所をクリックすると[ブロック]に変更されます。

GoogleアドセンスでURLを指定してステータスをブロックに
GoogleアドセンスでURLを指定してステータスをブロックに

以上で、このドメインのサイトが出している広告は、このアドセンスアカウントと関連している(自身の)Webサイトには表示されなくなります。

広告カテゴリ毎ブロックしてしまう事も可能

もうひとつの対策として、クリックベイトの多い広告のカテゴリ自体をNGにするという抱擁もあります。この場合は左側のメニューから[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[デリケートなカテゴリを管理]と選択し表示されるクリックベイトに近いと思われるカテゴリをブロックすればOKです。

[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[デリケートなカテゴリを管理]と選択
[コンテンツ]>[ブロックのコントロール]とクリックし表示された画面で[デリケートなカテゴリを管理]と選択

上記画像例では、『センセーショナルな内容』と、『美容施術、美容整形』をブロックしていてます。

ドメイン単位や、カテゴリ単位での対応の問題点

繰り返しになりますが上記の対応で、指定したドメインやカテゴリからの広告は確かに表示されなくなるのですが、問題点があります。

まずは前述したとおり、広告主のドメインを設定する場合はそのドメインを確認する真っ当な手段がないという点。普通にリンクするだけで確認できるのですが、それをGoogleAdsenseは規約で認めていません。うーん。そして自サイトでないにせよ「うっかり不快な広告をクリックをしたときだけ」この処理を行おうとしたとしても、私達はリンク先の不快なWebページを一瞬でも見なければならないという点も問題として挙げられます。結果として、Googleアドセンス上で自身の端末には『そういった広告』をより一層配信するようになるので、同じPCやスマホを使っている限り管理サイト以外でこの不快な広告が優先的に出てくる羽目になります。

さらに、こういったクリックベイト広告を出す業者は常習的に、ドメインを新たに取得して同じような広告を作り続けています。つまり、いくつかのドメインをブロックしたところで状況は改善せず、実際には管理者は何度も何度もこの処理する事になるのです。

また、広告カテゴリの設定をした場合については、クリックベイトではない真っ当な広告主の広告が表示されなくなってしまうというのも問題です。当記事で示した例の場合、正しく広告を配信している『美容施術・美容整形』カテゴリの広告が表示されなくなってしまうというのは、Webサイトの取り扱いジャンルによってはデメリットが大きい場合もあるでしょう。

結局、不快な広告は野放しになりがち……
結局、不快な広告は野放しになりがち……

まとめ

Googleがインターネットの良心だったのも遥か昔。昨今は検索エンジンとそれに関連した広告を牛耳り、独自のルールでインターネット全体を管理し思い通りに操作しようとしているようにすら思えます。AdSenceに限って言ってもWebサイトを不便にする全画面広告や、Multiplex広告を積極的に導入させようとするような姿勢を見るに、彼らもすっかり利益至上主義なんだなと感じずにはいられません。

本来は広告業界全体がこういった問題に取り組み、より厳密なガイドラインを設けるなど対策をしていくべきだとは思いますが、日本国内でのネット広告に関してはまだそのあたりが整備されてないのではないかと感じます。

なお、フィッシングサイトに飛んでしまうような、ガイドラインに明確に違反している広告主は比較的早くに消えますが、当記事で挙げたような「不快な」クリックベイト系広告は今の所Googleからのほとんど処分などは受けずに表示され続けているようです。

最後に、クリックベイト広告に勝手に写真を使われてしまい、広告企業と争ったという方のブログ記事リンクも貼っておきます。なかなか興味深い内容ですので興味のある方は是非お読みください。

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