PC/Mac上でwebや広告、印刷物などのデザインを行う際にほぼ必要不可欠な『文字』。 そして、その文字情報を画面や紙へ出力する『フォント(font)』の品質や扱いによって、デザインのクオリティは各段に変わってきます。
当然商用利用が可能な高品質なフォントは権利者の指定するライセンスに従い利用(時に購入したり、時に定期契約だったり)する必要があるのですが、まれに高品質でかつ無料配布されているフォントというものも存在します。
今回ご紹介するwebサイト『ドットコロン』も、高品質な上に『CC0(※パブリック・ドメイン提供 )』『SIL Open Font License』に基づいて商用利用OKのフォントを、無料で配布しています。
※CC0について
CC0 1.0 全世界 (CC0 1.0)
パブリック・ドメイン提供ある作品に本コモンズ証を関連づけた者は、その作品について世界全地域において著作権法上認められる、その者が持つすべての権利(その作品に関する権利や隣接する権利を含む。)を、法令上認められる最大限の範囲で放棄して、パブリック・ドメインに提供しています。
この作品は、たとえ営利目的であっても、許可を得ずに複製、改変・翻案、配布、上演・演奏することができます。
Index
フォント配布サイト『ドットコロン』
ドットコロンは、日本国内のデザイナー『Sora Sagano』さんが運営するフォント配布サイトです。同サイトでは当記事執筆の2017年11月時点で9種の欧文(英語)フォントファミリーが公開されています。
以下にその一部をご紹介いたします。
Route 159 ファミリー
”画面上での視認性や可読性を重視”して制作したというフォントとの事で、UltraLightからHeavyと6種のウェイトに、それぞれのイタリックを含め計12点のフォントファミリーとして構成されています。
フォントにもユニバーサルデザインが求められる昨今、重宝しそうです。
Aileron ファミリー
Aileronは、”Helveticaをはじめとするネオグロテスク書体を参考に、独自解釈を加え制作”したというサンセリフ フォント。
シンプルかつ上品ながら、モダンな雰囲気のあるフォントでHelvetica系がプリインストールされていないWindows系端末で高品質な欧文フォントを使いたい、という時には即戦力になりそうです。
UltraLightからBlackまで8ウェイトにイタリックを含め計16書体で構成されるフォントファミリーです。
Eunomia ファミリー
”縦長で A、D、P、などの一部の文字を簡略化し、SF的な雰囲気が出るようにしました” という、Eunomiaフォントファミリー。
発想はJYPEGにて公開したロゴ を元に制作されたそうで、近未来感のあるデザインや、テクノ、エレクトロといった雰囲気のデザインにマッチしそうです。
Seshat
Seshatは、本文向けに制作されたセリフフォント。
”「A」や「n」などのセリフを一部省略することで変化を持たせました”
と解説されているように、通常左右に出ているセリフ部が一方のみになっていたりしています。
イタリック、太字などのバリエーションはありませんが、各種記号や合字なども非常に丁寧につくられていて色気のある美しいフォントです。洗練された印象を加えたい時などに有用そうです。
Ferrum
”FINAL FANTASYのロゴを参考に製作した”という、細長のローマン体フォントFerrum。
無理やり他のセリフフォントを長体にしただけでは歪みが出るので、『FF風のロゴにしたい!(してほしい!)』という時にはとても重宝しそうです。
洗練された印象があるので、工夫次第で色々なデザインにも生かせそうです。
まとめ その他にも多数のフォントが公開中
ドットコロンにて公開されている、商用OKなフォントの中から、数点をご紹介いしましたが、オフィシャルサイトでは、この他にも4点の書体=合計9フォントファミリーが公開されています。
冒頭でもご紹介したように、現在の所利用者はCC0に基づいた商用・個人問わず自由な利用が可能です。
Webサイトや印刷物、ロゴタイプなどへの使用はもちろん、改変・再配布等も自由に行って頂いてかまいません。商標登録が必要なものに関しても同様です。
ドットコロン about より
反面、一切のサポートや責任を負いませんとも記載がありますので、同ページを良く読み、理解した上で、ダウンロード&利用いたしましょう。
優良で所用利用OKなフリーフォントは、うかうかしていると配布が終了してしまったり、有料化したりといった事もあるので、興味がある方はお早めにダウンロードされる事をお勧めいたします。