EaseUS(イーザス)ソフトウェアが販売する、Windows用動画編集ソフト『EaseUS Video Editor(イーザス・ビデオ・エディター)』は、シンプルな画面構成と直感的な操作で初心者でもイメージ通りの画像編集が可能なアプリケーションです。
当記事ではこの『EaseUS Video Editor(外部リンク)』の導入方法と特徴を、ご紹介します。
Index
動画編集ソフト『EaseUS Video Editor』
PCのリカバリやデータバックアップ関連ソフトに定評のあるEaseUSソフトウェアがリリースした動画編集ソフトが『EaseUS Video Editor』です。
GoProのようなアクションカメラや、スマートフォン、そしてVlogなどの普及で日常的に動画で記録を取ることが多くなった昨今、日々溜まっていく動画素材を簡単に、スピーディに編集できる環境が求められています。そんな中登場したのが本ソフト。
50個以上の動画エフェクトを搭載し、近年主流となっているavi、mp4、3gp、flac、mov といった動画に対応し、動画の各種編集、トリミング、分割、回転、モザイク処理、音声文字変換といった機能が搭載されているのが特徴です。
シンプルな画面構成と直感的に操作できるインターフェースで、初心者でも使いこなせる動画編集ソフトという触れ込みのこのソフトを、実際に導入してその使用感をレビューしてみました。
ライセンス トライアル版/プロ版の違い
まず最初に、『EaseUS Video Editor』のTrial(トライアル)版とPro(プロ)版の違いとライセンスの種類をまとめてみましょう。Trial版は無料で利用できる試用ライセンス、Pro版は有効期間別に3種類の有料ライセンスがあります。
Trial版とPro版
Trial版でもすべての編集機能を試すことは可能ですが、1080pでのエクスポートが制限され、制作した動画にウォーターマークが入ります。購入前にこの試用版で実際に操作してみてから本格導入を検討するのが良いでしょう。
Pro版 有料ライセンスは更に3種類
Prob版ライセンスは利用できる期間別に3種類用意されています。
- 1か月間ライセンス: 3,590円
- 1年間ライセンス: 5,990円
- 永久無料アップグレード: 9,590円
それぞれの期間すべての機能の利用と、ソフトのアップグレードが可能です。 本ソフトは常に細かく機能修繕や追加のアップデートが配信されているので、その点を踏まえても永久ライセンスがお得ではないでしょうか。
『EaseUS Video Editor』のインストール手順
続いて『EaseUS Video Editor』インストールの流れを解説します。まず公式サイトにアクセスし[無料体験]というボタンを選択してアプリケーションのインストーラーをダウンロードします。

ダウンロードが完了したファイルを起動すると、インストールが開始します。この際、コンピューターの変更の許可画面が表示される場合は[はい]をクリックして進みます。以後はインストール・ウィザードの内容に従って、選択していけばインストールが完了します。
起動とライセンスの購入方法と、ライセンス登録
インストールが完了し、ひと通り試用版で機能を試し満足いくものであれば、ライセンスの購入と登録を行いましょう。
EaseUS Video Editor 公式サイト上部にあるオレンジ色のボタン[今すぐ購入]をクリックし、ライセンス選択すると、決済画面へ推移します。決済方法は各種クレジットカードと、Paypalに対応しています。
決済が完了すると、購入時に登録したメールアドレスにアクティベーションコードが届くので、インストールしたEaseUS Video Editorを起動しましょう。
起動時に動画のアスペクト比を選択するランチャーが起動しますが、後からも変更も可能なので深く考えないで何れかをクリックしてしまって大丈夫。
メイン画面が起動したら、右上のオレンジ色のボタン[アップグレード]ボタンをクリックしてアクティベート(登録)画面を表示させ、さらに左下の青いボタン、[アクティベート]をクリック。
開いたアクティベーションコード入力画面に、メールで送られてきたコードを入力して[OK]をクリック。無事にアクティベートされたことを確認したら更に[OK]をクリックして完了。以降制限なくEaseUS Video Editorを利用できます。
メイン画面の構成と解説
インストールとアクティベーションが完了したら各種機能をチェックしていきます。
『EaseUS Video Editor(外部リンク)』のメイン画面は大まかに3つの区画に分かれていて、左上エリアは動画やエフェクトの素材パネル、右上エリアはプレビューパネル、下エリアはタイムラインパネルとなっています。比較的シンプルな構成の画面な上、また、初回起動時には簡単なチュートリアルが表示されるので、動画編集の専用ソフトに初めて触れる人でも混乱が少ないでしょう。
素材パネル
自分が持っている動画素材を[素材]タブに登録できるほか、各タブを切り替えることで本ソフトに内蔵されているテキストエフェクト、フィルター、オーバーレイ、画面切り替え効果や、オンライン素材、ミュージック(音声素材)などを選択するためのパネルです。
また、フィルタ、オーバーレイ、テキスト、モザイクなどのエフェクトを加える際に、追加の操作が必要な編集パラメーターは、この『素材パネル』に作業エリアが開きます。
プレビューパネル
編集中の動画がどのような仕上がりになるのか再生や静止画で確認できるエリア。
再生『▶』、停止『■』ボタンの他、『◀|』『|▶』ボタンでは1フレームずつ動画を推移する事が出来ます。また、右上にはプロジェクトの自動保存タイムスタンプも表示されています。
タイムラインパネル
左右で時間の流れ、上下で素材のレイヤー(トラック)順を表示し、視覚的に動画編集の状況を確認できるエリアで、実際の編集もほぼこのエリアで行うことになります。
上部にはアンドゥ・リドゥやコピ&ペースト、クロップやモザイクといった作業に必要なボタンがひと通り揃っていて、直感的な操作が可能です。
機能紹介
続いて、主要な機能をチェックしていきましょう。
分割(トリミング)
動画素材の不要な部分を分割(トリミング)したい場合はまず素材の分割したい位置にカーソルを合わせ[分割]ボタンを押して分割し、分かれた素材の不要部分を選択して[削除]ボタンを押すことで簡単に行なえます。
画面の回転/スタイルの変更
タイムラインの素材を右クリックし、[編集]をクリックすることで、画面の回転や反転、色調などスタイルの変更ができます。
音声のミュート/デタッチ
タイムラインの素材を右クリックし、ミュートを選択すると素材を無音にすることができます。また、デタッチを選択すると素材の映像と音声が分割され、それぞれ独立した素材として扱うことも可能です。
テキストの挿入
素材パネルのテキストタブからタイムラインにテキスト素材をドラッグすることで動画に文字を入れることができます。タイムラインのテキスト素材をダブルクリックし、詳細を設定しましょう。スタイルを変える他にも、テキストにモーションをつける事もできます。
また、最初からスタイルが設定されたテキスト素材も多く収録されているので、お手軽にエフェクト入りの字幕アニメーションを挿入することも可能です。
フィルター / オーバーレイの追加
画面にざまざまな効果を合成できるフィルター / オーバーレイ機能。素材パネルのそれぞれのタブから合成したい素材をドラッグするだけで、各種効果を追加できます。
色々なフィルター/オーバーレイ の設定を調整し、オリジナリティを加えていく事も可能です。
画面切替効果
画面切替効果(トランジョン)は、カットから別のカットにスムーズに切り替える視覚効果。
素材パネルの画面切替効果タブから、好みの効果を選んで、切り替えたい部分にドラッグするだけで、凝った切り替えの動画が完成します。
音声の追加
音声の追加も、素材パネルのミュージックタブから使いたい素材をドラッグすればOK。BGMを追加したり、効果音を組み合わせたりと内蔵素材だけでも多くの加工を施すことができます。
出力
動画編集初心者がつまづく作業で、”出力の設定が分からない”ということも多いでしょう。
本ソフトでの出力設定は上部のメニューから[出力]を選択すると出力設定画面が表示され、YoutTube、Vimeo、Tictok、facebookなど主要な動画プラットフォームへの投稿に最適な設定選択できる機能が備わっています。
これらのプリセット設定は(2020年5月現在)豊富に……とい言えるほど多くはありませんが、今後のアップデートで充実していく可能性もあります。
その他の機能
『EaseUS Video Editor(外部リンク)』には、これらの他にも映像を流しながらその場でマイク入力によるアフレコを追加する機能や、ナレーションを自動認識で字幕に書き起こしてくれる機能(2020年5月の時点では英語と中国語のみ)もあり、使いこなせれば面白い動画が作れそうです。
まとめ: 使いやすさ・分かりやすさを重視した初心者に最適な動画編集ソフト
このように、殆どの編集操作を同じ手順で行うことができるのが『EaseUS Video Editor』の強みと言えるでしょう。動画編集は難しいというイメージがありますが、本ソフトならば、
- 素材パネルから使いたいものを選んでタイムラインにドラッグ
- タイムラインの素材をダブルクリックして調整
という手順だけで基本的な編集作業はひと通りできてしまいます。
この簡単操作と、始めからある程度の素材が同梱されている点が初心者、特に動画編集をこれから始めてみようという人にはピッタリだと思います。慣れてきたら、自分でもっと多くの素材を追加して組み合わせることも可能で、センス次第では高級で高機能なソフトにも引けを取らない動画の制作も可能でしょう。
シンプルで使いやすさを優先させている反面、多くのプロユースソフトと比べると、出来る事の奥行きは少ない点は難点です。例えば、フィルターやオーバーレイといった効果を複数同時に適用とする事は出来ないなど、既にプロユース動画編集ソフトを利用してきた中級者以上のユーザーにとっては物足りない点もあるかもしれません。
とはいえ、多くの動画編集ソフトとも操作の基本的な部分や、画面構成が類似しているので、本ソフトである程度動画編集の経験を積み、もっと色々なことがしたくなったら別のソフトに移行するという使い方もできそうです。
システム要件 | Windows 7/8/10 |
---|---|
対応する動画/音声フォーマット |
動画 – avi、mpeg、wmv、mp4、movなど 音声 – wav、mp3、m4a、mid、flac、aac、wma、au、aiff、oggなど |
対応する写真のフォーマット | bmp、jpg、png、gif、tif、heicなど |
対応するデバイス | ポータブルデバイス:Apple、Samsung、HTC、SanDisk、Sony、LG、Huawei、BlackBerry、Amazonなど Windows Media Player 11及びそれ以降のバージョン DirectX: Microsoft DirectX 9.0c及びそれ以降のバージョン |
導入難易度 | ★★★★★ |
---|---|
操作性 | ★★★★★ |
動作感覚 | ★★★★ |
機能性 | ★★ |
総合評価 | ★★★★ |