DDR、PC、PIN、MHz…?パソコン用増設メモリ(RAM)のスペックの意味と選び方 UZUREA編集部 公開:2017年11月21日(7年前) / 更新:2019年6月3日 コメント 4件 ハードウェアPCパーツ規格豆知識 SNS X Facebook B! はてブ Pocket 当記事の内容および記事中のリンクには、広告目的や当サイトが収益を得るためのものが含まれており、これらの収益によってuzurea.netは運営されています。 自作用PCやメーカー製PC、ノートPCやMacなど、購入時のメモリ(RAM)の増設や交換が可能なモデルが存在しています。 基本的にはパソコンは搭載するメモリと本体(マザーボード)の規格が合致していればどのメーカー同士のものでも増設が可能(※)です。 逆にいうと対応するメモリでは無い場合=対応していないメモリモジュールは、利用する事ができませんので、形状や規格をしっかりと確認して正しいメモリモジュールを選ぶ必要があります。 ※一部メーカーや機器同士で”相性”が悪く使えない場合もあります。昨今はそれも少なくなってきていますが。 以下に、メモリモジュールの種類や選び方のポイントについてまとめました。 記事の索引1 メモリモジュールを選ぶ時に見るべきポイント1.1 チップ規格と世代の表記1.2 構造の表記1.3 Pin(ピン)数の表記1.4 モジュール規格の表記1.5 動作周波数(FSB/バスクロック)の表記1.6 メモリ容量の表記1.7 その他にも……2 まとめ メモリモジュールを選ぶ時に見るべきポイント お持ちのパソコンに対応しているメモリモジュールを選ぶ際にはメモリのスペックや製品名に下記の情報が含まれています。 チップ規格 構造(形状) Pin数 モジュール規格 動作周波数 メモリ容量 これらの情報がメモリとパソコンで対応しているかという選別に必要になるのですが、それぞれを以下へ簡単に解説していきましょう。 チップ規格と世代の表記 一般的に私達が利用するパソコンに利用されるメモリはDDR(Double Data Rate)というチップの規格が主流となっています。 そしててこのDDRは販売時期によってDDR、DDR2、DDR3、DDR4……と数字が大きくなるにつれて新しい世代のチップ規格が登場しています。 規格にあわせて設置側もメモリモジュール自体も形状が異なっているので、DDRのパソコンにDDR2のメモリモジュールを増設する事は出来ません。 構造の表記 2017年現在のメモリモジュールでは『SIMM』『DIMM』『SO-DIMM』『Micro-DIMM』といったメモリが存在します。これらはメモリモジュールの構造(形状)に関する表記となります。 大まかに、DIMMはデスクトップ向けのメモリモジュールに。 SO-DIMMやMicro-DIMMはノートパソコンや省スペース型の小型パソコンなどに使用されます。 DIMM So-DIMM 構造=物理的な形状を表す表記となりますので、パソコン側とメモリー側で異なる者同士では物理的に搭載が不可能です。しかしこの構造が合っている場合でも、搭載が可能かどうか決定しませんのでご注意ください。 Micro-DIMM対応のパソコンに SO-DIMMのメモリ=× 取り付けられない この辺りは当然ですが DIMM対応のパソコンに DIMMのメモリ=△ 取付可能な場合もあるしできない場合もある という事になりますので、さらに他の情報をチェックしていく必要があります。 Pin(ピン)数の表記 メモリモジュールの接続部分にはPINと呼ばれる、金色の端子部分があります。 ここをパソコン(のマザーボード)側と接続するのですが、当然このPIN数が異なると接続できません。このPin数は前述の世代や形状によってある程度規則性があります。 例) DDR4のDIMM=288Pin DDR3のDIMM=240Pin DDR2のDIMM=240Pin DDR4のSO-DIMM=256Pin DDR3のSO-DIMM=204Pin ただしPin数だけを見て選んでも、上記のように100%確実な判断基準にはなりませんのでご注意を。 モジュール規格の表記 『PC』(※)と記載されるモジュール規格に関する表記があります ※これはパソコン=PCという略語とはまた別となります モジュール規格とは何なのか……という点はこの記事では割愛しますが、この表記もメモリモジュールの選別に重要となってきます。 例) PC4-21300 PC4-17000 PC3-17066 PC2-6400 この辺りから、だんだん混乱してきます。 動作周波数(FSB/バスクロック)の表記 FSBやバスクロックとも呼ばれるメモリモジュール側の動作周波数に関する表記です。 パソコン(チップ)側が1333MHzまでしか対応していない場合、1800MHzのメモリーモジュールを取り付ける事は可能ですが、動作は1333MHzになってしまいます。 下位互換です。 取付の可・不可というよりも、動作速度に関するスペックなので、前述までの各種情報で「利用できるメモリ」であると確認した後の検討項目として覚えておくと良いでしょう。 メモリ容量の表記 これは、一番身近な表記ですので皆様分かりやすいと思います。 32GB、64GB、128GB……と数値が大きくなるにしたがって、メモリモジュールの容量が大きくなります。 基本的には大容量のものを取り付けた方が、パソコンの総合的な動作速度は向上しますが、パソコンやOSが最大で256GBまでしか対応していない場合は512GBを取り付けても無駄になってしまいます。 パソコン側のスペックには大抵メモリに関して『最大×××GB』などと表記があるので、この点も確認しておきましょう。 その他にも…… CL(CAS Latency)=レイテンシなどの表記が有る場合もあります。これは性能の指標といったものでCL3、CL2と、数字が小さくなるほど早くなります。 まとめ そんな訳で、一件複雑な様で実はやっぱり複雑なメモリモジュール スペックの見方ですが、下記に一覧表を作成いたしました。 現在のパソコンにメモリを増設して、性能アップ。快適な環境で、仕事にゲームにとパソコンを一層活躍させてあげましょう。 チップ世代 モジュール規格 チップ規格 動作周波数 (FSB/バスクロック) Pin数 容量 DDR4 PC4-34100 DDR4-4266 2133MHz 288Pin PC4-25600 DDR4-3200 1600MHz 288Pin PC4-21333 DDR4-2666 1333MHz 288Pin PC4-19200 DDR4-2400 1200MHz 288Pin PC4-17000 DDR4-2133 1066MHz 288Pin PC4-14900 DDR4-1866 933MHz 288Pin PC4-12800 DDR4-1600 800MHz 288Pin DDR3 PC3-21333 DDR3-2666 1333MHz 240Pin PC3-19200 DDR3-2400 1200MHz 240Pin PC3-17000 DDR3-2133 1066MHz 240Pin PC3-14900 DDR3-1866 933MHz 240Pin PC3-12800 DDR3-1600 800MHz 240Pin PC3-10600 DDR3-1333 667MHz 240Pin PC3-8500 DDR3-1066 533MHz 240Pin PC3-6400 DDR3-800 400MHz 240Pin DDR2 PC2-9600 DDR2-1200 600MHz 240Pin PC2-9200 DDR2-1150 575MHz 240Pin PC2-8500 DDR2-1066 533MHz 240Pin PC2-8000 DDR2-1000 500MHz 240Pin PC2-7200 DDR2-900 450MHz 240Pin PC2-6400 DDR2-800 400MHz 240Pin PC2-5300 DDR2-667 333MHz 240Pin PC2-4200 DDR2-533 266MHz 240Pin PC2-3200 DDR2-400 200MHz 240Pin DDR PC-3200 DDR-400 200MHz 184pin PC-2700 DDR-333 167MHz 184pin PC-2100 DDR-266 133MHz 184pin