ブラウザの『戻る』操作時に表示される迷惑な『ブラウザバック広告/レコメンド』について考える ブラウザの『戻る』操作時に表示される迷惑な『ブラウザバック広告/レコメンド』について考える UZUREA編集部 公開:2023年11月16日(1年前) / 更新:2023年11月27日 コメント 0件 Web技術googleUIwebWebブラウザweb制作スパムマーケティング広告 SNS X Facebook B! はてブ Pocket 当記事の内容および記事中のリンクには、広告目的や当サイトが収益を得るためのものが含まれており、これらの収益によってuzurea.netは運営されています。 インターネットで記事を閲覧していてブラウザの『戻る』を操作したのに、そのサイトの関連記事や広告を表示させる迷惑な機能を見かけた事が無いでしょうか? ひと昔前はアンダーグランドなサイトでよく見かけたこの手法は、ここ最近になって新聞社を含めた大手ネットメディアでもよく見かけるようになりました。 記事の索引1 ブラウザの戻るボタン操作時に表示する『ブラウザバック広告/ブラウザバックレコメンド』は迷惑?1.1 何が問題なのか?2 まとめ3 ブラウザバックの広告やレコメンド機能アンケート4 参考リンク ブラウザの戻るボタン操作時に表示する『ブラウザバック広告/ブラウザバックレコメンド』は迷惑? Webブラウザの『戻る(Back)』ボタンは、文字通りユーザーが『前のページへ戻りたい』と感じた時に操作するために設計され、実装されているものです。しかし、昨今はこの戻るボタンを操作した時に、サイト内のお勧め記事や広告を表示するような機能が搭載されているWebサイトが増えてきました。 情報を探している時に、ブラウザの戻るボタン操作で『こちらもおすすめ』が表示されると…… このブラウザバックボタンに仕掛けをする手法は、ポルノサイトやアンダーグラウンドなサイトの広告に使われていた事も多く、多くのユーザーにとっての共通認識で『悪質な広告』のひとつでした。そして、インターネットの健全化やユーザー体験の向上を目的とした識者や団体の啓蒙の結果、良識あるWeb制作者の多くはこれらが『好ましくない挙動』であり、『実装すべきではない機能』と認識しているのではないでしょうか。 また、少し前の記事となりますが、2018年にgoogleはこの問題に対応するため、同社が提供するWebブラウザChromeに、ブラウザバックボタンの挙動を制御するWebサイトを制限しています。 Chrome will soon put an end to those pesky sites that won’t let you go ‘back’(Chrome は、「戻る」ことを許さない厄介なサイトをまもなく廃止する) 英語 9to5google Google Chromeは「戻る」ボタンで戻れない悪質なウェブサイトを駆逐する予定 (同日本語版 GIGAZINEの記事) ところが最近……特にここ1~2年は、このブラウザの戻るボタンに広告や関連記事を表示するという機能を、大手のWebメディアや新聞社が運営するサイトでも見かけるようになってきました。そしてそれらは、ご丁寧にPCのWebブラウザでは動作しないけれど、モバイル版のSafariやChromeではしっかり動作するのです。 大手新聞社のWebでも見かけるブラウザバック時のレコメンド広告 特に筆者が最近よく見かけるのは、アメリカのネイティブ広告大手『Outbrain(アウトブレイン)』のツールですが、他にもネット広告会社がそれぞれ『ブラウザバック時に適切なレコメンドを提供し、回遊率をアップする』といったふれこみで導入を進めているようで、関連する単語でgoogle検索するだけでもそれが熱心に売り込まれているのが見て取れます。 Google検索 『ブラウザバック 広告』 【新たな収益・回遊源が誕生!】ブラウザバックレコメンド | GMOアドマーケティング株式会社 (2023年11月14日現在 google検索結果1番目表示) ジーニー、「GENIEE SSP」に新ソリューション「ブラウザバックレコメンド」を搭載 | PRtimes (2023年11月14日現在 3番目表示) Google検索 『離脱防止 モーダル』 モーダルを表示して離脱率/CV率を改善しよう – Fanplayr (2023年11月14日現在 google検索結果1番目表示) 離脱防止ポップアップツール | サイトのコンバージョンを最大化 TETORI (2023年11月14日現在 google検索結果5番目表示) 何が問題なのか? シンプルに『迷惑』『邪魔』『不便』です。もちろんTVやラジオ、インターネットのほとんどのメディアが(当サイトも同様に)広告収入によって収益を得ており、私達ユーザーは広告を目に入る事を理解した上でこれらの情報やコンテンツを利用せざるを得ません。 とはいえ、それは一定のルールの元に行われるべきで、たとえばテレビのリモコンでチャンネルを変えたときに、かならず広告を見なければならないとしたらどうでしょう? 絶対に嫌なはずです。 ユーザーの操作を妨害する、また操作にストレスを与えるような機能は、ユーザーはもちろん、広告主にとってもデメリットがある事は少し考えれば理解できるはずなのですが、利益を追い求める事ばかり考えた結果の『やり過ぎ』ではないでしょうか。 たとえばYahoo!ジャパンのブログにはこんな記事がありますが…… ブラウザバック時の表示を最適化する Yahoo!ニュースの取り組み事例 Yahoo! JAPAN Tech Blog この内容は先に挙げた例とは少し異なり、ブラウザバック時の推移は正しく遷移させつつも、『戻ったページの関連記事に既読の記事は表示させない』という、なかなか賢い対応です。事実としてこういった機能実装であれば、ユーザーにとっては不便はないですし、たしかに効果がありそうにも思えます。 まとめ ブラウザバック・レコメンド広告に限らず、全画面で広告を出したり、一定時間でモーダル(画面にポップアップする)広告を出したり……といった手口が氾濫した先にあるのは、ユーザー側からの拒絶ではないでしょうか。収益があがり、解析ツールでも良い結果がでているとしても、長期的な目でみるとはたしてどうなのでしょうか? 昨今、Webブラウザの『広告のブロック』機能は簡単に手に入りますし、広告ブロック機能をデフォルトで搭載したWebブラウザなども登場しています。 閲覧者はもちろん、広告主や自分のメディアにとっても適切な広告の表示方法を慎重に考えなければ、行きつく先にあるのはユーザー離れと衰退ではないかと思うのですが……さて。 ブラウザバックの広告やレコメンド機能アンケート Webブラウザの戻る(バック)ボタンで表示される広告についてのアンケート 大嫌い 嫌いだが仕方がない 気にならない 便利だと思う 投票しないで結果を見るPoll Options are limited because JavaScript is disabled in your browser. 参考リンク 日本のweb広告はいい加減「どうやったら間違えて押すか」をやめろ!→みんな同じ事思ってた! Togetter インターネット上の広告表示 消費者庁 インターネット広告倫理綱領及び掲載基準ガイドライン 一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会 Google 広告のポリシー AdBlock — 最高峰の広告ブロッカー(Chrome 拡張機能) Brave 広告ブロックをデフォルトで搭載したWebブラウザ Vivaldi 広告ブロックを搭載したWebブラウザ UXと理論で作る Webデザイン: デザイナーでなくてもわかる ¥2,689 (2024/11/21 10:19:16時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Kindle Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す 巨大テック企業無敵神話の嘘 GAFA+Netflix+Xの勝者と敗者 ¥1,980 (2024/11/21 10:19:17時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す