生産性を上げるWebブラウザ『Sidekick』 ご紹介
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城村うるり アイコン

城村うるり

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皆さんはどんなWebブラウザを使っていますか? 筆者は最近『Sidekick』 というブラウザを利用していますが、日々のWebブラウジングはもちろん、Webに関わる業務がかなり効率的に行えるようになりました。

そこで当記事ではこの『Sidekick』について、筆者なりのおすすめポイントをまじえてご紹介したいと思います。

生産性が上がるWebブラウザ『Sidekick』 ご紹介

今回ご紹介するSidekickは、Google Chromeのベースとなる『Chromium』派生のWebブラウザです。

2020年11月にローンチされた比較的新しいプロジェクトですが、発表直後優れた新興サービスを取り扱うProduct huntで1位を獲得するなど話題を集めました。

さっそく、どういったWebブラウザなのかご紹介していきましょう。

Chromium派生WebブラウザSidekick』の基本機能

まずはこちらが『Sidekick』の基本画面。

……とはいえ、筆者がすでに色々と設定している実際の使用画面です。

Chromium派生Webブラウザ『Sidekick』の基本画面
Chromium派生Webブラウザ『Sidekick』の基本画面

上記の画像を見ただけでも、ChromeやEdegeのスタート画面とかなり印象が違う事が分かるのではないでしょうか。 続いて各ブロックとその機能について解説します。

縦に展開するサイドバー

Sidekickは、通常左右に展開し切り替える『タブブラウジング』の快適さを縦方向にも展開しています。

左端に現れる『サイドバー』には、さまざまな機能やショートカットを設定する事ができます。 たとえばよく使うWebページをピン留めしておけば、タブの開きすぎ問題を抑制できるのです。

タブの一時停止機能によるメモリ節約

Webサイトを長時間閲覧していると、ブラウザ内にタブが大量発生していることはありませんか?このタブ、あまり多く開いてしまうと、メモリ利用率を高めてしまい、マシンの動作が緩慢になってしまいます。

Sidekickは直近で閲覧していないタブを自動的に一時停止状態にしてくれます。こうすることにより、タブの開き過ぎでパフォーマンスが落ちる事態を避けてくれるのです。

節約されたメモリを確認できるのも嬉しい
節約されたメモリを確認できるのも嬉しい

そして画面上でメモリの利用率を表示してくれるので、その効果を実感できるのも嬉しいところです。

セッションの機能で閲覧ページをタイプごとに整理

これはタブの取りまとめ・グループ化に近い機能です。プロジェクトやブラウジングの種類に応じてセッションを分け、展開し閲覧しているタブを整理する事ができます。

セッション機能
セッション機能

Alt+W(Win)もしくはOpt+W(Mac)でセッションの切り替えが可能なので、ショートカットキーを使うことにより素早くセッション間を移動できます。

タブ間の移動にはChromeでよく使われるCtrl+Tab、Ctrl+Shift+Tab(Win)もしくはOpt+Com+←or→(Mac)も利用することができます。

Alt+S(Win)/Opt+S(Mac)の検索機能が強力!

Sidekickでは、Alt+S(Win)/Opt+S(Mac)のショートカットキー操作で検索画面が登場しますが、これがかなり便利です。

Alt+S(Win)/Opt+S(Mac)の検索機能が強力!
Alt+S(Win)/Opt+S(Mac)の検索機能が強力!

現在開いているすべてのタブはもちろん、サイドバーリンク・ワークスペースリンク・履歴・ブックマーク、そしてダウンロードファイルの中まで検索対象にできます。

「これが欲しい」「以前に見た気がするが何だったか思い出せない」「このプロジェクトで使う資料はどれだろう」など、質の良いローカル検索は需要がとても高いのです。

ストレージ内のファイルの多くが、Webを通じてダウンロードされる昨今。 ブラウザ内のローカル検索を強化することはある種、最適解と言えるでしょう。 Sidekickに備わるショートカットキーコンビネーションは多岐にわたりますが、は個人的には特に使用頻度が高く、おすすめしたい機能です。

充実したプリセットサイトリンク

Sidekickには、標準で様々なWebツールにアクセスするためのアイコンとリンクが既に備わっています。

充実したプリセットサイトリンク
充実したプリセットサイトリンク

例えばサイドバーに登録する時には下部の+ボタンをクリックし、プリセットリンクの中から選んですぐに追加することができます。

サイドバーへのプリセットリンク追加

プリセットの中に使いたいサービスがなかったとしても、自身でカスタマイズ可能です。アドレスを入力した時点でWebサイトのファビコンを読み込んでくれるので、サイドバーに追加された際にはアイコンとともに表示されます。

デフォルトで利用できる広告ブロックとトラッキングブロック機能

Sidekickでは、デフォルトで広告ブロックとトラッキングブロックが搭載されています。もう、購読登録確認やポップアップ広告に煩わされることはありません。

デフォルトで利用できる広告ブロックとトラッキングブロック機能
デフォルトで利用できる広告ブロックとトラッキングブロック機能

もちろん各種設定……ポップアップブロックや通知ブロックなどは、設定画面からON/OFFを切り替えることもできます。

新規タブを開くと出てくるスタート画面で、ブロックした広告などの数も表示してくれるので、どの程度ブロックが機能しているのかも随時チェックすることができます。

Chromeのテーマや拡張機能を利用可能

SidekickはChromeのウェブストアに対応しています。ほとんどすべての拡張機能をSidekickに取り込むことができますし、管理もChromeと同様です。テーマもChrome向けのものを利用できるので、気分やシーンに合わせて替えてみるのもおすすめです。

Chromeのテーマや拡張機能を「ほぼ」利用可能
Chromeのテーマや拡張機能を利用可能

ただし、Chromeの全ての拡張機能が利用できるというわけではありません。中には動かない拡張機能もあるようです。

サポートが手厚い

2020年11月ローンチと、まだ比較的新しいブラウザですが完成度はとても高いと感じています。 とはいえ、前述の拡張機能の一部未対応など、まだまだ改良すべきポイントが残っていることも事実です。

サポートへのアクセスも簡単
サポートへのアクセスも簡単

Sidekickは新規タブで開くスタート画面右下から、チャット画面を呼び出し、リクエストを送付する事ができます。 いつ対応できるかはその重要度に応じて決まると思いますが、レスポンスに関してはとても速いです。(ただし英語での問い合わせが必須

また、Slackを利用したことのある方なら、開発コミュニティーにサインインすることで内部の議論に参加することもできます。こうしたユーザーの目線に合わせた開発環境は、昨今のスタートアップ界隈ではよく見受けられますが、顧客の求めるものを製品に活かすという視点では、とてもいいものと感じています。

コロナ禍の影響でオンラインサービスが充実し、デベロッパーとエンドユーザーの距離が近くなったことも、こうした環境ができてきた一因でしょう。

まとめ 「無意識にChromeを選択」することからの脱却

かつてはMicrosoft InternetExprolerが強大な勢力を誇っていたWebブラウザ市場ですが、冒頭で紹介したとおり、現状ではGoogleChromeの一強状態です。

Chromeの最大の特徴は、拡張機能を利用したカスタマイズ性とその頻繁な機能アップデートにあります。 このアップデートはデフォルトでは自動で行われているため、エンドユーザーは意識せずに常に最新のパッケージを利用しています。

とはいえ、より生産性をあげたい、よりストレスのないWebブラウジングを行いたい……と考えた事がある人であれば、他のWebブラウザを導入してみるのも、アイデアの1つではないでしょうか。そんな中でも、当記事で紹介した『Sidekick』は、若く、急成長しているツールであり、筆者がいま一番おすすめしたいWebブラウザです。

より詳しい解説や、ダウンロード/インストールは公式サイトからどうぞ。

生産性を上げるWebブラウザ『Sidekick』 ご紹介

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城村うるり

某香港在住博士に憧れてガジェットの世界に入ってきました。iPhoneは3Gから使用。Nokia端末も好きでした。

ドイツで2児の子育て奮闘中。趣味は旅行と写真撮影。レビューや雑学系ニュースなど書いていきます。

コメント

  1. 匿名 より:

    『Sidekickが軽くて速い』という噂を聞いて此方へ辿り着きました。

    上の記事を拝読して『とりあえず試してみよう』と公式ページからダウンロード
    しましたが、64bit(x64)版しか落とせません。当方はWin7(32bit)使いなので64bit(x64)
    版はエラーメッセージが出てインストールできません。そのため32bit(x86)版を探して
    みたのですが、どうやら現在(2023年03月)では64bit(x64)版しかリリースされていない
    ようです。

    ベースとなったChromium自体は32bit/64bit両対応のはずですが、Sidekickは何らかの
    理由で後方互換性を捨てる決断をしたのでしょうか?或いは32bit環境ではAIが動作
    しないなど必要スペックの要件が存在するのでしょうか?

    この件について何かご存知でしたら、ご教示いただけると幸甚です。

    • UZUREA編集部 より:

      提供しないという判断理由は分かりませんが、もとから提供されていないようですね。

      https://github.com/ProgressNS/sidekick-feedback/issues/38
      上記のスレッドでは「要望が多ければ作るよ、ここをオープンいしておくので要望を書いてください」、と書いてありますが2017年以来の要望数が数件なようなので、今のところ実現されていないという事ではないでしょうか。

      • 匿名 より:

        遅ればせながらで恐縮ですが…ありがとうございました!
        実は『Sidekick』という名のソフトウェアは幾つかあり、2017年頃までは
        Win、Mac、Android全対応のWebブラウザもあって、これが現在の『Sidekick』
        ブラウザの前身らしいのですが、AIの搭載に伴って後方互換性を捨てて
        64bit(x64)版のみのリリースとなったようです。『軽くて速いブラウザが
        あれば古いPCが甦る』かと思ったのですが、どうやらぬか喜びだった
        ようですね…残念!
        EdgeにもAI(Bing)が実装されるそうですから、やはりWin11へ乗り換えを
        検討するのが良さそうですね。
        ご厚意に感謝します。
        今後はAIの動向についても取り上げてくださると嬉しいです。

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