押井守×天野喜孝アニメ『天使のたまご 4Kリマスター版』劇場公開＆アートブック『THE ART OF 天使のたまご』増補版発売決定

押井守と天野喜孝が手がけた伝説のOVA『天使のたまご』が、40年の時を経てついにスクリーンに登場。2025年11月14日（金）にドルビーシネマで先行公開、11月21日（金）からは全国劇場で公開されます。

さらに、アートブック『THE ART OF 天使のたまご増補改訂復刻版』が2025年10月10日に4,950円（税込）で復刊されます。

記事の索引

1 『天使のたまご』4Kリマスター劇場公開＆アートブック復刻発売
- 1.1 世界で再評価される“異端の傑作”
- 1.2 THE ART OF 天使のたまご増補改訂復刻版発売
2 関連リンク

『天使のたまご』4Kリマスター劇場公開＆アートブック復刻発売

伝説のOVA『天使のたまご』が、40年の時を経てついにスクリーンに登場します。

1985年に発表されたアニメ映画『天使のたまご』は、押井守氏が初めてオリジナル脚本・監督を手がけ、天野喜孝氏がアートディレクションを担当した作品。極端に少ない台詞、モノトーンに近い色彩、異例の長回しなど実験的な手法を用いた本作は、公開当時から熱狂的なファンを生み、“伝説のアニメーション”として語り継がれてきました。

今回の4Kリマスターは押井監督自身が監修し、35mmフィルム原版をもとに映像を再構築。劇場ではドルビーシネマ対応で上映され、音響もオリジナルのモノラルから5.1chサラウンド、さらにドルビーアトモスへとアップデートされています。かつて家庭用ビデオでしか触れられなかった“幻の世界”が、最高の環境でスクリーンに甦ることになります。

『天使のたまご』は、2025年11月14日（金）にドルビーシネマで先行公開、11月21日（金）からは全国劇場で公開されます。

天使のたまご４Ｋリマスター劇場情報

天使のたまご４Kリマスター版
公式サイト

世界で再評価される“異端の傑作”

アニメ映画『天使のたまご 4K リマスター』予告編

『天使のたまご』は、その難解さと芸術性ゆえに商業的成功とは言えなかったものの、アニメ史に大きな影響を残しました。テーマとなる“自己存在への懐疑”は、その後の押井作品『GHOST IN THE SHELL／攻殻機動隊』や『イノセンス』にも連なり、クリエイターの根源的テーマを示す出発点と位置付けられています。

2025年5月には『第78回カンヌ国際映画祭』クラシック部門に正式出品され、ワールドプレミア上映を果たしました。さらに『アヌシー国際アニメーション映画祭』など世界の舞台で上映されるなど、40年を経て国際的に再評価が進んでいることも見逃せません。いまや本作は、日本アニメの実験精神を象徴する一本として位置づけられつつあります。

THE ART OF 天使のたまご増補改訂復刻版発売

映像だけでなく、関連書籍『THE ART OF 天使のたまご増補改訂復刻版』も復刊が決定しました。

本書は1986年に初版、2004年に増補改訂版が刊行されて以来、長らく入手困難となっていたもの。押井監督のイメージボードや天野氏の幻想的なイラスト、制作過程の資料を収録した決定版で、作品世界を深く掘り下げたいファンには必携の一冊です。

2025年10月10日に発売予定で、価格は4,950円（税込）です。

書籍情報

著者	アニメージュ編集部編
出版社	徳間書店
判型	A4
頁数	192 頁
ジャンル	エンタメ
ISBNコード	9784198661120
発売日	2025年10月10日
価格	4,950円（税込）

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天使のたまご作品情報

アニメ映画

公開日： 1985年12月15日(日)
原作者：押井守, 天野喜孝
監督：押井守
プロデューサー： –
脚本：押井守
制作会社：スタジオディーン
作品概要：
押井守 × 天野喜孝ふたつの若き才能が産んだ伝説のオリジナルアニメ
原案・脚本・監督：押井守、原案・アートディレクション：天野喜孝によるアニメ『天使のたまご』。1985年にOVAとして発表され、その美しい映像と他の追随を許さない圧倒的な世界観で、熱狂的なファンを生んだ作品。