QCY『T13 ANC』ワイヤレスイヤホンレビュー リーズナブルながらノイズキャンセル搭載は嬉しい 【製品提供記事】
QCY『T13 ANC』ワイヤレスイヤホンレビュー リーズナブルながらノイズキャンセル搭載は嬉しい 【製品提供記事】

QCY『T13 ANC』ワイヤレスイヤホンレビュー リーズナブルながらノイズキャンセル搭載は嬉しい 【製品提供記事】

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当記事ではQYCより販売されているカナル型の完全ワイアレスイヤホン『T13 ANC』のレビューを掲載しています。実機を同社よりご提供いただきましたので、製品のサイズやデザイン、基本機能のチェック、およびサウンドを実際に耳にした感想などを徹底的に解説します。

QCY『T13 ANC』 ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスイヤホン レビュー

2009年よりブランドを発足、TWS(True Wireless Stereo:完全ワイアレス接続ステレオ)技術の分野で数々の実績を作り上げてきたQCY。当記事で紹介する『T13 ANC』は同社のエントリーモデルとしてヒットしたT13バージョンアップモデルという位置づけで、その名の通りANC(アクティブ・ノイズ・キャンセル)機能を搭載しつつも、実売価格4000円代という製品。

QCY T13 ANC
QCY T13 ANC

T13と比べ、Bluetoothインターフェースも5.3に対応、10㎜サウンドドライバーの採用、さらに前述のとおりANCノイズキャンセリング機能搭載と、大幅なグレードアップが図られています。バッテリーの持ち時間(=再生可能時間)こそ、やや減っているもののサウンドドライバーサイズも7.2mm→10mmと変更になっています。

なお、T13は日本国内では一時期日本の代理店が販売していましたが、このT13 ANCは中国のQCYが直接日本国内で販売を行っているようです。そのためか、マニュアルやパッケージなどは、英語/中国語のみの表記となっています。

※2023年7月現在、amazonではT13もQCYが直接取扱い中。当記事への製品提供もQCYより。

参考 T13とT13 ANCのスペック比較

T13との性能比較表を掲載しておきます。大きな変更はドライバーサイズと、ノイズキャンセリング機能の搭載、再生時間といったところでしょうか。マルチポイントにはいずれも非対応です。

スペック T13 T13 ANC
ドライバーサイズ 7.2mm 10mm
ノイズキャンセリング 無し 対応
対応コーデック SBC / AAC SBC / AAC
APP対応 対応 対応
マルチポイント対応 非対応 非対応
防水規格 IPX5 IPX5
イヤホン(片耳)の
再生可能時間
8時間 7時間
充電ケースを含んだ
再生時間
40時間 30時間
ゲームモード 対応 対応
特徴 コンパクトで40時間再生可能 30dBまで騒音低減
Amazon 販売ページ

パッケージの内容

パッケージの内容は以下の通り。

QCY T13 ANC パッケージ内容
QCY T13 ANC パッケージ内容
  1. QCY T13 ANC イヤホン本体(左右)
  2. 充電用ケース
  3. ペア・イヤーピース(サイズ3種 S/M/L)
  4. USB (Type-A→Type-C)ケーブル
  5. 取扱説明書(中国語/英語)

イヤホンは絶縁用のセロファンが巻かれている場合があるので、使用時にはかならず取り外しましょう。

充電ケースへの充電はUSBケーブルで行いますが、ケース側コネクタはUSB Type-Cとなっています。

QCY T13ANCのケース コネクタはType-C
QCY T13ANCのケース コネクタはType-C

フル充電で連続7時間連続再生、充電ケース併用で合計30時間以上の再生が可能。また急速充電を行うと、5分の充電で最大60分の連続再生が可能。ただしANC使用時はさらに稼働時間が短くなるようです。

サイズと装着感

イヤホンの大きさは3cm強程度、ケースも最大幅5cm程度と非常にコンパクト。基本的なシルエットは前機種のT13と変わりませんが、デザイン的には比較すると直線っぽさが払しょくされシックなイメージになったようにもみえます。

コンパクトで軽量なイヤホン
コンパクトで軽量なイヤホン

イヤホンは非常に軽量で、耳に装着してみると疲れを感じる事は少ないでしょう。装着したまま外出してみたところ、意図をせず外れてしまうという事はありませんでした。

ケースも軽量でコンパクト
ケースも軽量でコンパクト

操作性

イヤホンは充電ケースから取り出した瞬間、自動的に電源がオンになります。

ケースに収納したイヤホン、ケースボタンもここに。
赤いLEDは充電中を示している
ケースに収納したイヤホン、ケースボタンもここに。
赤いLEDは充電中を示している

イヤホンを耳に装着し、側面をタップすることで音量調節や再生/停止、ANCのオン/オフ/外部取り込みといった操作を行うことができます。

イコライジングや、操作のカスタマイズも可能なアプリ

なお、QCY公式のモバイルアプリでは、イコライジングやタップの機能割り当て設定変更を行うことができます。これも結構多機能で、使用する人がそれぞれ好みの設定ができるようフレキシブルな設計となっています。

個人的にはもう少しシンプルに……設定項目は少なくてもいいかな、とも思いましたが、このあたりは好みの問題でしょう。何にせよ、アプリ側でのサウンド調整はあくまでソフトウェア的な制御となるため、イヤホン自体の性能を底上げするものではないという点はあらかじめ知った上で過度に期待をせず使うのがよいのではないかと。

iOS版アプリをダウンロード
QCY公式アプリ
iOS版
Android版アプリをダウンロード
QCY公式アプリ
Android版

サウンドレビュー

サウンド機能としてはこのクラスの製品としては少し贅沢にもみえる10㎜サウンドドライバーを採用しており、メリハリのあるサウンドを目指したとみられますが、かなりクリア音像を狙っている印象であります。

試聴のために使用したのは、Jazzトランぺッター、マイルス・デイビスの歴史的名盤『カインド・オブ・ブルー』。この音源は、実は原版のほうにうっすらノイズが入っており、その音は100均で購入できる安い有線イヤホンでもハッキリと確認できます(それほど目立っては聴こえませんが)。

M̤ ̤I̤ ̤L̤ ̤E̤ ̤S̤ ̤D̤ ̤A̤ ̤V̤ ̤I̤ ̤S̤ ̤-̤ ̤K̤i̤n̤d̤ ̤O̤f̤ ̤B̤l̤ṳe̤ [Legacy Edition][Full HQ]
Miles Davis「Kind of Blue」

T13 ANCでこの音源を試聴すると、100均有線イヤホンよりもずっとノイズの音がハッキリと耳に入ります。しかし不自然なバランス感はなく、あえて言うならアナログ音源的な音の要素として楽しめます。こういった楽曲はこのイヤホンが得意とするところと言えるかもしれません。

反面、たとえばヘヴィ・メタルのようにビートの強いサウンドを大音量で聴いてみると、低音を中心とした音圧感と輪郭のはっきりした中低域に少しまとまりのなさが感じられ、若干音が暴れている感覚も覚えました。

個々のポイントとしては、サウンドの美味しい部分にそれぞれ注力し機能アップを図っているという印象ですが、イヤホンという一つのパッケージとしてどのようなサウンドポリシーを貫いているか、という基本方針に若干あいまいさがみえてくるところであります。

とはいえある程度音量を抑え、『普段使いのBGMを聴く』という使用目的に絞れば、違和感を覚えるほどではなく優秀なサウンドが得られます。

またANCノイズキャンセリング機能の効き具合も極端なものではなく自然で、屋外での散歩などでは適度なノイズキャンセルが施され、快適に音楽を楽しめるものとなっています。

製品スペック

製品型番 QCY T13 ANC
タイプ 無線
形式 カナル
本体操作 タッチ
ドライバー方式 10mmダイナミックドライバー×1
カラー ブラック/ホワイト
内臓マイク 4基
対応コーデック AAC/SBC
Bluetoothバージョン Bluetooth5.3
最大持続時間 (充電ケース込) 30時間
充電コネクタ USB Type-C
ANC ノイズキャンセリング
機能
あり
専用アプリ あり
防水性能 IPX5
パッケージ内容 イヤホン本体
イヤーチップ×3ペア(S・M・Lサイズ各1)
充電ケース
USB-A to C 充電ケーブル
取扱説明書
発売日 2023年
通常価格 4,350円
販売ページ Amazon

まとめと、総合評価

個々のポイントでみると、同価格帯の製品としてスペックはかなり高いものでありますが、総合的なサウンドイメージとして考えると、特に目立った印象もなくサウンドポリシーが不明確な印象があります。とはいいつつ、それは音源の魅力を最大限に引き出すなど、専門オーディオの基準における評価基準で考えた場合の印象であり、価格面で考えればそれは難しい要求かもしれません。

逆にコストパフォーマンスで考えれば十分なスペックを満たしており、普段使いとすればお得と感じられるものでもあります。「高性能でリーズナブルなワイアレスイヤホンが欲しい」と思われる方には十分おススメできるモデルであるといえるでしょう。

外観 ★★★(3)
一般的なイヤホンの形状を踏襲、非常にオーソドックスだが前機種T13からのデザイン変更を考えると外観へのこだわりも感じられる。
使用感 ★★★★(4)
軽さに対して耳からの抜けにくさなど、普段使いの条件を考慮された設計。耳への違和感が少ないところにもユーザーへの配慮がうかがえる。
音質 ★★★★(4)
音圧の強い音源には若干物足りない感じも。この価格帯のサウンドとしていは善戦しているか。ANCノイズキャンセリング機能は屋外使用で程よい効果を発揮している。
コストパフォーマンス ★★★★(4)
同価格帯のワイヤレスイヤホンの中では十分におススメできる。
総合評価 ★★★★(4)
最高機種ではないが、普段使いとしては十分なスペック。音楽だけでなく映画、YouTubeなどと使用範囲を広げるとヘッドホンや専用のシステムにはかなわないが、それでもある程度の音質を実感できている。
QCY T13 ANC のレビュー
(最大星5つ/0.5刻み/9段階評価)
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黒野でみを

40歳で会社員からライターに転身、50歳で東京より実家の広島に戻ってきた、マルチジャンルに挑戦し続ける「戦う」執筆家。音楽、映画からスポーツ、釣り、イベント、そしてガジェットや雑学と、やれることにはなんでもチャレンジします!

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