モーションデザイナー Sebastian Baptista (セバスティアン・バプティスタ)の作品紹介

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中島 功二

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3DCGが本格的に出現し始めた90年代から、30年近く経とうとします。

登場当時は3DCGの進出により「2D映像や2D的演出のクリエイティブ作品は減っていくのかもしれない」という趨勢を感じましたが、事実はそうならず現在も根強く2D的表現は用いられ続けています。

例えば、近年流行したフラットデザイン&インフォグラフなどの手法は2D的な要素を多分に含んでいると言えるでしょう。

Sebastian Baptista のご紹介

さてここでは、Sebastian Baptista (セバスティアン・バプティスタ)と言うモーションデザインを得意とするクリエイティブ ディレクターを紹介しましょう。

ウルグアイ出身、バルセロナを拠点としている彼は、過去にはグーグルのロゴのアニメーション等にも携わり、モーションデザイン、アニメーション、ミックスメディアのコンテンツ制作を得意としています。

彼の制作物の特徴には「2Dのものを3D的に、3Dのものを2D的に表現する」というコンセプトが感じられます。

早速以下に、いくつかの動画を見てみましょう。

Flattr Plus

Flattrという企業のティザー動画ですが、そこには『ネット上の友達だけではなく現実の友達を大事にしていこう』と言うメッセージが込めた作品です。

シンプルな3D要素の素材と映像をベースとしつつ、2Dアニメーションの文脈で演出されている作品です。

The Gift Hotel

ルーブ・ゴールドバーグ・マシン(日本ではピタゴラスイッチ風と言うと伝わりやすいですね)的な表現のショートムービーでは、抽象的な素材を中心に用いつつ、2次元的なアプローチが感じ取れます。

全体として非常に高い完成度の作品です。

Buildings & Vampires

『バンパイアとビルディング』と名付けられた映像。

子供が語る「バンパイアがお菓子のビルを噛んでしまって成人の歯が欠けてしまった」というシュールな内容のショートストーリー。演出には実写人形を用い、一部に2Dアニメーション表現が用いられています。

Yellow – CNN Colorscope

こちらはCNN Colorscopeという、特定の1色を題材としたアワードで『黄色』にスポットをあてている動画です。

この黄色も、プレーンな質感と色使いをすることにより、3DCGながらも非常に平面的な印象と、インフォグラフィック的な手法が見受けられます。

まとめ

昨今、「2.5次元」と呼ばれるものや、「2Dと3Dの親睦性、融合、境界」を探るかのようなトレンドを多く見受けられますが、今回紹介した彼の作品からも「2D表現の良さ」やその影響を感じ取れることができます。

Sebastian Baptista本人のwebサイトでは、さらにいくつかの作品を確認する事ができます。興味がある方は是非一度ご覧ください。

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中島 功二

フリーランスの翻訳家兼ライター イギリスのArt University Bournemouthでプログラムを駆使した映像制作を研究&制作。 音楽、映像、アニメ制作、プログラミングなどなんでもござれ。 でも趣味はサーフィンで基本的に世界中の波を追いかけている。

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