映画『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』試写レビュー 心を打つ音楽と言葉で紡ぐドキュメンタリー 2024年10月18日公開 映画『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』試写レビュー 心を打つ音楽と言葉 2024年10月18日公開作品 キシマ 公開:2024年9月4日(3か月前) / 更新:2024年9月5日 コメント 0件 エンターテインメントレビュー映画音楽 SNS X Facebook B! はてブ Pocket 当記事の内容および記事中のリンクには、広告目的や当サイトが収益を得るためのものが含まれており、これらの収益によってuzurea.netは運営されています。 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』は2024年10月18日より、新宿ピカデリーほか全国公開予定の新作映画。フジコ氏の人生という旅路を、美しい演奏と共に描いた新たなドキュメンタリー作品。 公開に先駆け一足早く本作を楽しむ機会をいただきましたので、本作の見どころと感想をお伝えします。 記事の索引1 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』のオンライン試写感想1.1 「人生なんてうまくいかないことがあたりまえ」1.2 作中収録曲リスト2 最後に3 フジコ・ヘミング(FUZJKO HEMMING)プロフィール4 関連リンク 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』のオンライン試写感想 60代になってから世界に見いだされたピアニスト、フジコ・ヘミング氏のドキュメンタリー映画『フジコ・ヘミングの時間』の公開から6年。『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』はその後のフジコ氏の旅路を、美しい演奏と共に描いた新作ドキュメンタリー作品。 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』予告編(60秒) 10/18(金)公開 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』予告編(60秒) 10/18(金)公開 恋するピアニスト フジコ・ヘミング 作品情報 ドキュメンタリー 公開日: 2024年10月18日(金)原作者: –監督: 小松莊一良脚本: –制作会社: WOWOWエンタテインメント作品概要: “恋”に彩られた彼女の人生、奏でた音色は、旅を続ける。 世界中から愛され、人々の心を震わせてきたピアニスト、フジコ・ヘミング。90歳を超えてもなお、世界中で精力的に演奏を続け、公演はどこもソールドアウト。2024年も多くの公演を控えていた中、4月に92歳でフジコは世を去った。サンタモニカ・パリ・東京に家を持ち、愛する猫や犬たちに囲まれ、ピアノを弾く毎日が、彼女の愛すべき世界だった。2018年に異例のロングランヒットを記録した映画『フジコ・ヘミングの時間』から6年。本作は2020年から4年間の旅路を演奏と共に描くドキュメンタリー作品である。公式Webサイト: https://fuzjko-film.com/公式SNS: Xアカウント この作品の関連画像・動画・詳細情報をチェック (c)2024「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」フィルムパートナーズ 東京、フランス、ドイツ、アメリカなど世界各地に住まいを持つフジコ・ヘミング氏。2018年に本作と同じ小松監督によって撮られた作品『フジコ・ヘミングの時間』では、ワールドツアーの際にその場所を訪れ、在りし日の思い出を語る表情が印象的でした。用意されたピアノが古くコンサートの出来に苦言を呈したり、いつまで生きることができるのかと呟いたりと寂しい言葉が続きますが、そこに悲壮感はありません。これからもピアノを弾いて生きていく、というフジコ氏の生き様のようなものが全編を通して穏やかに描かれていました。 「人生なんてうまくいかないことがあたりまえ」 そして2024年10月に公開となる本作『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』でも、フジコ氏の過去に触れることができます。彼女が最近まで住んでいたのは1920年代に建てられたスペイン風の小さな家。リスが住む大木に惹かれたという家の中は、選りすぐりの美術品や思い出の品々で彩られていました。 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』場面写真 コロナ禍で開催された無観客コンサートやチャリティーコンサートの様子も映し出されます。4Kの綺麗な映像をバックに『ラ・カンパネラ』、『亡き王女のためのパヴァーヌ』、『英雄ポロネーズ』などフジコ氏の代表曲が流れる本作はクラシック音楽に疎い筆者でさえ深い感銘を受けました。 特に映画中盤の『一夜限りのソロコンサート』の映像・演奏は一見の価値あり。筆者はオフライン試写で本作を視聴しましたが、映画が公開されたら劇場の音響でこのシーンを楽しみたいと思えるほど素晴らしい演奏と映像でした。 「ラ・カンパネラ」演奏シーンを一部公開! 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』予告 「ラ・カンパネラ」演奏シーンを一部公開! 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』予告 女たらしな男性との学生時代のエピソードや、外国で苦しい思いをした経験など、過去を語るシーンも印象的です。憂いを帯びつつもどこか優しさを感じさせるその言葉からは、フジコ氏の人生の軌跡や生き方を垣間見る事ができます。中でも「人生なんてうまくいかないことがあたりまえ」「一生をかけて少しずついい人になっていく」という言葉はとても印象的で、心に響きました。 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』場面写真 力強い指先から生み出される美しい音色、作中で映し出される映像と風景の数々は、文字にしたところで魅力の半分も伝わらないかと思います。気になった方はぜひ劇場で本作をお楽しんでほしいと思います。 作中収録曲リスト 「ラ・カンパネラ」 作曲:F・リスト 「夜想曲(ノクターン)第2番」(変ホ長調作品9の2) 作曲:F・ショパン 「英雄ポロネーズ」 作曲:F・ショパン 「月の光」(ベルガマスク組曲第3曲) 作曲:C・A・ドビュッシー 「亡き王女のためのパヴァーヌ」 作曲:M・ラヴェル 「ため息」(変ニ長調S.144の3) 作曲:F・リスト 「エオリアン・ハープ」(変イ長調作品25の1) 作曲:F・ショパン 「アンプロンプチュ」(即興曲Op.90-3) 作曲:F・シューベルト 「幻想即興曲」(嬰ハ短調作品66) 作曲:F・ショパン 「アヴェマリア」 作曲:F・シューベルト〔ヴァスコ・ヴァッシレフ/ヴァイオリン〕 最後に 本作はフジコ・ヘミング氏のファンや、クラシック好きな方は間違いなく楽しめる作品です。そして、綺麗な映像と音楽にぼうっと浸る……そんな映画の楽しみ方が好きな人にもおすすめの作品です。出来る事なら、その映像と音響を余すところなく体感するために、一度は劇場で見た方が良いのではないでしょうか。 余談となりますが、保護猫活動をしているフジコ氏の自宅にはたくさんの猫が住んでいます。登場シーンこそ少ないですがインタビューシーンでは彼らの様子も映し出され、猫が好きな筆者はこの点でもとても癒されました。 そんな『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』は10月18日から新宿ピカデリーほかにて全国公開。 天使のイラストをあしらった特別デザイン・ムビチケカードとネコのイラストを元にデザインしたオリジナルエコバッグをセットにしたグッズ付きムビチケカードは現在絶賛発売中です。詳細は公式Webサイト、公式Xアカウントなどでご確認ください。 公式Webサイト: https://fuzjko-film.com/ 映画「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」公式Xアカウント 恋するピアニストフジコ・ヘミングムビチケ&グッズ画像 映像 ★★★☆(3.5)綺麗な映像を堪能できる。4K画質で観られる環境をおすすめ 音楽 ★★★★☆(4.5)全編を通して流れるピアノの曲が美しい。フジコ氏の代表曲が流れるコンサートのシーンには見入ってしまった ストーリー ★★★☆(3.5)ドキュメンタリーではあるが、留学時代の逸話や人生の節々を語るエピソードには、時に胸が締め付けられるような感覚を覚えた 総合評価 ★★★★(4)美しい風景と心動かされる音楽が楽しめるドキュメンタリー。ファンなら必見。音楽、ピアノ、芸術活動、創作などに携わる人にも。 映画『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』試写レビュー(最大星5つ/0.5刻み/9段階評価) フジコ・ヘミング(FUZJKO HEMMING)プロフィール 『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』場面写真 日本人ピアニストとスウェーデン人画家を両親としてベルリンに生まれ、母の手ひとつで東京に育つ。幼少の頃よりピアノを 始め、世界的音楽家 レオニード・クロイツァー氏に師事。青山学院、東京藝術大学を経て毎日コンクール賞などを受賞。28歳でベルリン芸術大学に留学。その後ヨーロッパ各国で キャリアを重ね、大作曲家レナード・バーンスタインらから高い評価を受け支援されるが、コンサート直前に風邪をこじらせ聴 力を失ってしまう。絶望と貧困の中で治療に専念し、以後はドイツ各地で音楽教師として生計を立てながら演奏活動を続ける。 1999年に NHK の ETV 特集で彼女の存在が紹介されると、一夜にして“フジコブーム”が巻き起こり、ファーストアルバム 『奇跡のカンパネラ』でCDデビュー。60代後半での遅咲きの登場となる。その後、「日本ゴールドディスク大賞クラシック・ア ルバム・オブ・ザ・イヤー」を連続受賞し、CD 売上は200万枚を超えるクラシックでは史上初の快挙が続いた。パリに居を構 えた後は海外公演の足場とし、世界の著名オーケストラとも数多く共演。年齢にとらわれず夢を諦めない姿勢は多くの人を勇 気づけた。 2018年、ワールドツアーや知られざる生活を描いた初の劇場映画『フジコ・ヘミングの時間』が全国公開されると、立ち見の 続く異例のロングランヒットとなり、第22回上海国際映画祭に招待されるなど海外でも公開が広がった。また、イラストレーターとしての評価も高く、終戦直後に描いた絵日記が『フジコ・ヘミング14歳の夏休み絵日記』(暮しの手帖社刊)として出版。ファッション、インテリア、ライフスタイルは、その強烈な個性とともに多くの人気と支持を集めている。 2021年、自身で選曲した渾身の5枚組オールタイムベストアルバム『COLORS』をリリース。2023年には、長年の夢だっ たスペシャルコンサートを横浜で開催。この一夜限りの映像はBlu-ray『赤いカンパネラ』として作品となる。メジャーデビューから20 数年を過ぎても、世界中で年間約60本に及ぶコンサートで演奏。チケットは入手困難でソールドアウトが続いた。ベジタリアンでクリスチャン。動物保護のチャリティー活動も精力的に行っていたが、2024年4月に急逝。 恋するピアニスト フジコ・ヘミング 作品情報 ドキュメンタリー 公開日: 2024年10月18日(金)原作者: –監督: 小松莊一良脚本: –制作会社: WOWOWエンタテインメント作品概要: “恋”に彩られた彼女の人生、奏でた音色は、旅を続ける。 世界中から愛され、人々の心を震わせてきたピアニスト、フジコ・ヘミング。90歳を超えてもなお、世界中で精力的に演奏を続け、公演はどこもソールドアウト。2024年も多くの公演を控えていた中、4月に92歳でフジコは世を去った。サンタモニカ・パリ・東京に家を持ち、愛する猫や犬たちに囲まれ、ピアノを弾く毎日が、彼女の愛すべき世界だった。2018年に異例のロングランヒットを記録した映画『フジコ・ヘミングの時間』から6年。本作は2020年から4年間の旅路を演奏と共に描くドキュメンタリー作品である。公式Webサイト: https://fuzjko-film.com/公式SNS: Xアカウント この作品の関連画像・動画・詳細情報をチェック (c)2024「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」フィルムパートナーズ フジコ・ヘミングの時間 作品情報 ドキュメンタリー 公開日: 2018年6月16日(土)作品時間: 1時間55分原作者: –監督: 小松莊一良脚本: –制作会社: –作品概要: 苦難を乗り越え、60代で世界に見いだされた奇跡のピアニスト、フジコ・ヘミング。 いくつになっても豊かな人生を奏でる―――。パリ、NY、ブエノスアイレス、ベルリン、LA、東京、京都・・・フジコと巡る旅。世界中にある美しい自宅、愛する猫たち犬たちとの暮らし、恋の話など彼女の“素顔”を解き明かす公式Webサイト: https://www.fuzjko-movie.com/公式SNS: Xアカウント 配信サービス: AmazonプライムビデオFODU-NEXTYouTube この作品の関連画像・動画・詳細情報をチェック ©2018 「フジコ・へミングの時間」フィルムパートナーズ (c)2024「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」フィルムパートナーズ 関連リンク フジコ・ヘミング 運命の言葉 (朝日文庫) ¥611 (2024/11/21 14:20:16時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Kindle Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す 赤いカンパネラ〜フジコ・ヘミング スペシャル・ソロ・コンサート2023〜 (Blu-ray) (特典なし) ソニーミュージックエンタテインメント ¥3,752 (2024/11/21 14:20:16時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す 美濃焼 マグカップ コップ 約300ml 電子レンジ 食洗機対応 おすわりネコ 131-1645 一久(Ichikyu) ¥869 (2024/11/21 16:44:43時点 Amazon調べ-詳細) Amazonでのレビューを見る Amazonで探す 楽天市場で探す Yahoo!ショッピングで探す メルカリで探す