天国か! 最強夏フェス『FUJI ROCK FESTIVAL ’23』第1弾発表に寄せて

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2023年のフジロックの発表を観た瞬間「今年もやっぱりフジロックのもんだなあ」と思わず感想を漏らしてしまった。先日発表された、苗場の祝祭まで残すところあと半年という絶妙なタイミングでの念願の第1弾出演アーティスト。そこに書かれていたアーティストは、我々洋楽好きの感性にジャストフィットする、あまりに完璧な名前ばかりだった。

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天国だ! 最強夏フェス
『FUJI ROCK FESTIVAL ’23』第1弾発表に寄せて

そう。様々なアーティストが入り乱れる苗場が今年もやってくるのだ。そこで今回は多くのファンによる驚きの声に溢れた、ヘッドライナー含む第1弾出演アーティストをピックアップ。改めてフジロックへの期待を高めながら、最高の環境で行われる祝祭に備えよう!

フジロックの魅力は数あれど、最も印象深い形で衝撃を与えてくれる象徴はやはりヘッドライナーだ。なお昨年(2022年)にはヴァンパイア・ウィークエンド、ジャック・ホワイト、ホールジーという豪華な布陣で固めていたため、一層期待値が上がり、上がりすぎてやや心配ですらあったのだけれど、結果は杞憂。あまりに素晴らしい起用に思わず拍手したくなる3組が出揃った。

ヘッドライナー Foo Fighters(フー・ファイターズ)

まず初日のトリを飾るのは、我らがフー・ファイターズだ!

Foo Fighters – Love Dies Young (Official Video)
Foo Fighters – Love Dies Young (Official Video)

フジロック出演は2015年以来となる。今なおロックバンドの最前線として活動を続ける重鎮である。ただ彼らの今年の来日はこれまでのライブとは意味合いが全く異なる、ということは理解しておきたい。

そう。何故なら今回のライブは2022年3月25日に急逝したテイラー・ホーキンス(Dr)亡き後、初めてとなる来日なのだ。彼が亡くなって以来、バンドは活動休止。改めて活動を行うことがアナウンスされたのはつい先日2023年の1月の話なので、大半のファンはフーファイの現在をここ日本で目撃することになる。往年の名曲をはじめ史上最も爆音のアルバム『Concrete And Gold』、結成25周年目の大名盤『Medicine At Midnight』からの楽曲も取り入れつつ、様々な角度からフーファイらしさを見せ付けてくれるはずだ。

Foo Fighters – The Pretender
Foo Fighters – The Pretender

ヘッドライナー Lizzo(リゾ)

翌日にはポップ界のニューアイコン・リゾが大抜擢!

彼女がポップ最前線に躍り出た契機となったのは、その自信満々な精神性をグワッと見せ付けた“Juice”。ただ一気にブレイクしたアーティストに襲い掛かるワン・ヒット・ワンダー(一発屋)的なイメージもなく、以降も躍進。最新アルバム『Special』では「全員がスペシャル!」をコンセプトに掲げ、ポジティブなメッセージを発信し続けた彼女が遂に来日というのだから感動だ。

またリゾのステージングは、VJによる映像効果と複数人のダンサーも交えた華やかなものになるのも印象深い。これについては彼女の最新の姿を捉えた以下の動画に詳しいが、明らかにレベルアップした映像とリンクするように、歌い踊るリゾの光景が興奮を誘う代物になっている。これがあのグリーンステージで行われるとなれば、もう答えはひとつである。また大のアニメ好きとしても知られるリゾのこと、もしかしたらセーラー服を着てフルートを吹く姿なんかも観られるかも……?

Lizzo – About Damn Time / 2 Be Loved (Am I Ready) [Live from the 2022 MTV VMAs]
Lizzo – About Damn Time / 2 Be Loved (Am I Ready) [Live from the 2022 MTV VMAs]

ヘッドライナー The Strokes(ザ・ストロークス)

ラスト・デイに出演するのは、遂に来たザ・ストロークスである!

The Strokes – The Adults Are Talking (Official Video)
The Strokes – The Adults Are Talking (Official Video)

本来であれば2020年に出演する予定だったがコロナで中止、そして2年ぶりに約束を果たしに戻ってきてくれたのである。事実ソニービジョン渋谷での発表でも驚きの声が巻き起こっていて、どれほど多くのファンが彼らを待ち望んでいたかを表すようでもあった。

ストロークスの来日はなんと12年ぶり。ここ日本では本当に久し振りの公演になるが、おそらく当日はベストアルバムに収録されたようなヒット曲を網羅することに加え、コロナ禍にリリースされグラミー賞も受賞した『The New Abnormal』も軸に据えたセットリストで構成されること必至。ガレージロックの雰囲気も感じるロックの数々でもって、大盛り上がりでフジを締め括りたいところ。

The Strokes – Reptilia (Official HD Video)
The Strokes – Reptilia (Official HD Video)

メインステージ出演必至! 豪華ラインナップの数々

ヘッドライナー以外にも、豪華なラインナップが光るのがフジロックの素晴らしさ。特に今回のアナウンスではメインステージ出演必至の豪華アーティストが多数発表され、思わず「うおお!」と叫びたくなる衝撃が走った。

ルイス・キャパルディ(Lewis Capaldi)

真っ先に「フジの環境に合うなあ」と感じたのは、ルイス・キャパルディ(Lewis Capaldi)。彼の来日は2018年のフジロック以来だが、その翌年には“Someone You Loved”が全英で最も売れたシングルに選出。出身地のイギリスではあのビリーアイリッシュやアリアナ・グランデを抜いたセールスを記録するなど、まさしくフジから爆発したアーティストをまた観ることが出来る感動。

Lewis Capaldi – Someone You Loved
Lewis Capaldi – Someone You Loved

ルイス・コール(Louis Cole)

そして昨年12月に来日チケットを即日完売させるなど人気の高さを見せ付けた、ルイス・コール(Louis Cole)も嬉しい。彼のライブの見どころはやはりルイスの超絶ドラムテク。彼の異次元のドラムがサウンドを牽引する様は、ぜひ刮目してほしい。なお昨年はホーン隊を連れた総勢12名の大所帯でのステージングで度肝を抜いたこともあるので、今年どうなるかも期待大だ。緑に囲まれた環境での“F it up”で、一気に盛り上がるのを観たい!

F it up – Louis Cole (Live Sesh)
F it up – Louis Cole (Live Sesh)

ノーウォーリーズ(NxWorries)、ウィーザー(Weezer)、ヤー・ヤー・ヤーズ(Yeah Yeah Yeahs)、ヨ・ラ・テンゴ(Yo La Tengo)、ゴーゴー・ペンギン(GoGo Penguin)……

アンダーソン・パークとノレッジによるノーウォーリーズ(NxWorries)も昼頃の時間帯に合いそうユニットだし、四季をテーマにしたEP4部作が先日完結したウィーザー(Weezer)も楽しみ。また久方ぶりのニューアルバムをリリースしたヤー・ヤー・ヤーズ(Yeah Yeah Yeahs)、アコースティックな調べで風景に映えそうなヨ・ラ・テンゴ(Yo La Tengo)、ジャズを主体にゆらゆら踊らせるゴーゴー・ペンギン(GoGo Penguin)らも、素晴らしいライブを観せてくれそうだ。

もっとも彼らがどのスロット、どの時間帯でライブを行うかは現時点では不明だが、フジロックのことだ。きっとアーティスト側が最も『刺さる』環境下でパフォーマンスを発揮できるよう、タイムテーブルを組んでくれるだろう。

NxWorries (Anderson.Paak & Knxwledge) "Suede" – Official Video
NxWorries (Anderson.Paak & Knxwledge) “Suede” – Official Video

絶対に見逃せない、新進気鋭の若手アーティストたち

更にフジロックで外せないのはレッド・マーキーやホワイトの前半時間に出演する、新進気鋭のアーティストたちの存在。実際これまでも小さなステージから売れていった例は多く、見逃せないライブが目白押しだ。

レッド・マーキーあたりのステージで観たいのは、ヤード・アクト(Yard Act)ブラック・ミディ(black midi)はサウンド的変態とも呼べる若手2組! ボソボソ喋るタイプのスポークン・ワードを連発するヤード・アクトと、逆に圧倒的言葉数とサウンドで観客の理解能力をどんどん消滅させていくブラック・ミディ。ぜひとも。

black midi – John L (Glastonbury 2022)
black midi – John L (Glastonbury 2022)

『若手』と言えど、遅咲きでブレイクしたフィーバー333(fever 333)アイドルズ(IDLES)だってまだまだ若手株である。

フィーバー333に関してはフジ経験者だが、当時の彼らは音が鳴った瞬間からステージを動き回り、最終的にはステージ外のトレーラーに乗った状態で絶叫。ここ日本で一気に火が点いた存在であり、メンバーが抜けた後のライブは一体どうなるか楽しみ。またアイドルズも、ゴリゴリロックをベースとする男たち。彼らは下積み時代が長く、バンドの存続に悩みながらもようやく最近売れてきた。この2組は客席突入&絶叫連続のアツいバンドなので、個人的には絶対に観てほしい!

他にも日本の音楽をサンプリングしてバズったヤング・ベー(Yung Bae)、歌とピアノで魅せるロミー(Romy)らも最高の起用で、当日はどのアーティストを観ても元が取れる空間になりそう。

IDLES – Danny Nedelko (Glastonbury 2019)
IDLES – Danny Nedelko (Glastonbury 2019)

最後に

音楽好き全体にとってフジロックは、天国のような場所だと勝手に思っている。緑に囲まれた場所でたまにお酒を飲んで、フラっと聴こえた音楽に向けて歩き出す開放感……。日本のフェスはどうしても予定をギッチリ詰めて動き回りがちだけれど、フジロックは何にも縛られず、ゆったり時間が巡っていく最高のフェス。だからこそファンは毎年、この場所に戻ってきたいと考えるのだろうと。

今回の第1弾発表はまだ序章に過ぎず、これからは日本のアーティストや更なるビッグネームの発表も控えるフジロック。また今年は新型コロナウイルスが5類に引き下げられることもあって、昨年以上にフリーダムに楽しめるはず。開催はまだまだ先だけれど、それまで発表されたアーティストたちを聴き込みつつ、期待に胸踊らせる日々を過ごしていこうではないか。我々の夏はもうすぐそこだ。

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キタガワ

島根県在住、会社員兼音楽ライター。rockinon.com、KAI-YOU.netなどに音楽関係の記事を中心に執筆。毎日浴びるほど酒を飲みます。

コメント

  1. 匿名 より:

    こんにちは
    今年初めてフジロックに行きます。
    注目しているのは、フジロック rookie a go go と 出れんの!?サマソニ 両方に選ばれた「カラコルムの山々」です。まだ大学生の4人組で、ここまでスキルが高く、緻密な音楽を作り上げることに驚きを感じています。是非聞いてみてください。最終日の一番最後です。
    https://youtu.be/KmnIdSvdnuI

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