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Wizを彷彿とする世界『ダンジョン飯』 ファンタジー漫画は面白い!

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ファンタジー作品というと『剣と魔法とドラゴンと魔王とお姫様』といった煌びやかなイメージを持つ方も居るかもしれません。もちろんそんな不変的なテーマも良いのですが、年期の入った一部のファンタ―ジーオタクにはそれだけでは少し物足りなかったりします。(私の事ですが)

でも、『問答無用の俺TUEEEEE作品はちょっとむず痒い』とか、『魔法があるなら、その原理に納得できる理屈が欲しい』……などと、面倒くさい事を思ってしまう人は私だけでは無いはず。

新しいものを受け付けずに、古い作品ばかり持ち上げてしまっては感性は鈍るばかり。そして世の中では絶えず新しい創作が行われ、素晴らしい作品が生まれているのです。

そこで今回から数回に分けて、浅く広く、uzurea編集部が独断でお勧めする、『現在進行形のファンタジー作品』を紹介していきたいと思います。

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ダンジョン飯

第一回は、既に漫画好きな人達には知れ渡っているであろう、『九井諒子』氏による人気コミック『ダンジョン飯』のご紹介です。

……ダンジョンといえば、ファンタジー世界に大事な要素。

勇者が、ドラゴンや魔王に立ち向かう世界も良いけど、暗く深いダンジョンを宝物を求めて地道に探索する、そんな世界もファンタジーの王道のひとつだと思うのです。

この『ダンジョン飯』は、そんなダンジョン探索をする冒険者パーティの物語です。

ダンジョン飯 1巻 (HARTA COMIX)
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主人公『ライオス』 。主人公であり、一番のトラブルメーカー

この作品では『ヒューマン、ドワーフ、エルフ、ハーフリング(ホビット)、ノーム』といった種族や、『戦士、魔法使い、僧侶、サムライ、忍者』といった職業が登場し、ウィザードリィやD&DといったRPGを連想させます。

そして、そんな世界感に加えて、タイトルからも想像できる通りダンジョンを探索する中での『飯=食事』……特にダンジョン内で倒したモンスターを調理して食べる』という中々強烈なテーマが主軸になっています。空腹の概念と食事の必要性を導入する事で作品にリアリティ―を出すファンタジー作品やゲームはこれまでにも多くありましたが、『ダンジョン飯』ではさらに強烈な”ひとひねり”が加えられているという訳です。

とはいえ、この世界の全ての冒険者が『魔物食』を行っているのでは無く、一度全滅しかけた主人公パーティが資金難(と、ちょっと変わった嗜好のリーダー『ライオス』の思い付き)で、やむを得ずモンスターを食べながらダンジョンに潜る事になります。

主人公パーティに所属する『マルシル(エルフ:魔法使い)』や『チルチャック(ハーフリンク:シーフ)』も始めの頃は嫌がっているのですが、食欲には抗えず……。

ダンジョン飯 2巻 (ビームコミックス)
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有能なエルフ魔法使い『マルシル』……可哀想カワイイ

モンスターの血を抜き、解体し調理していく……その仔細は、是非読んでいただきたい所ですが、グロテスクだったり、リアリティを追及した作品では無く、むしろその絵のタッチや独特の間やギャグセンスで、”ほのぼの”とした雰囲気で描かれています。

ダンジョンのモンスターを調理し食べるという特異な行為を、少しづつ受け入れ(ざるをえない)パーティのメンバー達の葛藤と成長(?)は面白可笑しくもあり、とはいえやっぱり自分だったら嫌だなと。そんな風に読み進められる絶妙なバランスがこの作品の面白さの一端を担っています。

ダンジョン飯 3巻 (HARTA COMIX)
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器用なハーフリング『チルチャック』。実益優先のシーフ職もこのパーティでは振り回される側

下層で死んでしまった仲間を回収に行く……という序盤のストーリー。死体を回収する事で、街の教会や魔法で復活させられるという設定。登場するモンスター。そして城とその地下に広がる魔法のダンジョンとなると、否が応にもウィザードリィを連想してしまいます。登場する魔物(=食材)にも、クリーピングコインが居たりして。

ダンジョン飯 4巻 (ハルタコミックス)
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ドワーフ『センシ』と出会った事でパーティの充実した魔物食生活が始まってしまった……

コミックは2019年1月現在6巻まで発売されており、漫画誌『ハルタ』にて連載も進行中です。狂王の試練場に潜り、気を抜くと簡単に死んでしまう……そんなシビアなファンタジー世界にハマった方たちなら、絶対に楽しめる作品だと思います。

KADOKAEA ComicWalkerにて、第一話が無料で読めますし、Amazon Kindleでは第1巻が50円で販売されていますので、未読の方は是非!

まとめ

若かりし頃にファミリーコンピュータで、ウィザードリィ、ファイナルファンタジー、ドラゴンクエスト、ウルティマ……とファンタジーRPGの洗礼を受けたのに始まり、ロードス島、ドラゴンランス、指輪物語といった名作を辿り、D&D、ソードワールドといったTRPGへと、浅く広く、ひと通り楽しんできた筆者。

そんな私が、最近は作者さん達のバックボーンに近い何かを感じる『会った事は無いけど、もし会ったら旨い酒が飲めそう』なんて勝手な親近感を感じてしまう作品に沢山出会えて、人生何度めか分からない個人的ファンタジーブームが到来しています。


https://www.YouTube.com/watch?v=Vqj8J9XrOR8&feature=emb_logo

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