Anthropicの『Claude Fable 5』が公開3日で米政府指令により利用停止 何が起きたか
Anthropicの『Claude Fable 5』が公開3日で米政府指令により利用停止 何が起きたか

Anthropicの『Claude Fable 5』が公開3日で米政府指令により利用停止 何が起きたか

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2026年6月、Anthropic(アンソロピック)が公開したばかりの最新AIモデル『Claude Fable 5 (クロード・フェイブル5)』が、米政府の輸出管理指令を受けて停止されました。公開からわずか3日での出来事です。

何が起きたのか、止まったのはどのモデルなのか、いつ使えるようになるのか。現時点でわかっている情報を整理してお伝えします。

米政府指令で『Claude Fable 5』停止の概要 何が起きたのか

米政府が国家安全保障上の権限を根拠に出した輸出管理指令により、Anthropicの提供するClaudeの最新モデル『Claude Fable 5』と『Claude Mythos 5』の提供が全利用者に向けて停止となりました。

指令は2026年6月12日の午後5時21分(米東部時間)に届き、米国の内外を問わず、すべての外国籍者によるアクセスを停止するよう求める内容だったそう。Anthropicはこれに従い両モデルの提供を即座に止めましたが、法的な指令には従う一方で、判断そのものには反対の立場を表明しています。

政府が懸念として挙げたのは、『Fable 5』の安全制限をすり抜ける手法、いわゆるジェイルブレイクの存在とされています。

アクセス停止の対象は『アメリカ以外の国籍者』、Anthropicは利用者全員への提供を停止

米政府の指令は、米国の内外を問わず、すべての外国籍者によるアクセスを停止するよう求める内容です。

※基準は国籍であり、居住地・所在地ではない=米国市民でない・米国内に住む外国籍者も含まれます。

対してAnthropicは、外国籍者のみを選んで制限すると自社の外国籍従業員を含む広範な利用者を停止する必要が生じるため、全顧客向けに提供を無効化しました。この判断により、現時点では米国市民を含むすべての利用者が『Fable 5』『Mythos 5』を利用できません

米国政府は、国家安全保障当局を引用し、米国内外を問わず、いかなる外国籍人(Anthropicの外国人社員を含む)によるFable 5およびMythos 5へのすべてのアクセスを停止する輸出管理指令を発行しました。

この命令の実際の効果は、コンプライアンスを確保するため、当社がすべての顧客に対してFable 5およびMythos 5を急遽無効化しなければならないということです。

その他のすべてのClaudeモデルへのアクセスは影響を受けません。

お客様にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。私たちはこれが誤解であると信じており、できるだけ早くアクセスを復旧するよう取り組んでいます。

X投稿のGrok和訳

この指令は、商務長官ハワード・ラトニック氏からAnthropicのCEOダリオ・アモデイ氏に宛てた書面で届いたそう。商務省BISの担当者が作成に関わったとされ、書簡では『Fable 5』と『Mythos 5』が輸出管理の対象になると伝えられています。ただし、停止の根拠とされるジェイルブレイクについては、これまで口頭での説明にとどまっているといいます。指令そのものは書面、その裏づけは口頭での連絡……この食い違いは、記事後半で触れるAnthropicの反論の土台にもなっています。

Fable公開からまだ数日で、多くの人がその性能に驚き、新しいワークフローを模索しているこのタイミングでの全面停止に、AI業界では驚きが広がっています。また本件に関連してか、Claudeの使用制限が一旦リセットされています↓↓

対象は『Fable 5』『Mythos 5』のみ|他のモデルは使える

今回止まったのは『Claude Fable 5』と『Claude Mythos 5』の2つだけです。『Opus』『Sonnet』『Haiku』など他のモデルは通常どおり使えます。

※補足:性能が高すぎて公開を控えていたMythosに安全上の制限をくわえて公開したのがFableです。一部の特別なユーザーや団体以外は今のところMythosは使えていませんでした。

米政府『輸出管理指令』とは?

輸出管理指令は、安全保障に関わる技術が外国へ渡らないよう米政府が出す命令。対象になるのは半導体のような物理的な製品であることが多いのですが、今回はAIモデルへのアクセスそのものが対象になりました。

ただし、Anthropicによると、指令の書面には具体的な懸念の中身が書かれていなかったそう。同社の理解では、政府は『Fable 5』のジェイルブレイク手法を把握したと認識しているとのことで、実演を確認したところ、すでに知られている軽微な脆弱性をいくつか特定する程度のもので、いずれも比較的単純なうえ、ほかの公開モデルでも特別な細工なしに見つけられるレベルだった、とも説明しています。

Anthropicの反論|狭い脆弱性をめぐる主張

Anthropicは指令に従いつつ、判断には強く異議を唱えています。同社によれば、政府から示された証拠は口頭のものだけで、内容は特定のコードベースを読ませてソフトの不具合を直させる、という狭く限定的なジェイルブレイク候補にすぎなかったといいます。

さらに同社は、指令の根拠とみられる報告書を確認したうえで、そこに示された能力は『OpenAI』の『GPT-5.5』を含む他社モデルでも広く使えるもので、システムを守る側が日常的に利用しているレベルだと述べています。数億人に提供している商用モデルを、この程度の狭い脆弱性を理由に取り下げるべきではない、というのが同社が発表している立場。仮にこの基準を業界全体に当てはめれば、フロンティアモデルの新規公開は事実上止まってしまう、とも指摘しています。

その一方で同社は、不安全なモデルの展開を政府が止める権限を持つこと自体には賛成だとしています。ただしそれは、透明で公正、明確かつ技術的事実に基づいた法的プロセスであるべきで、今回はその原則に沿っていない、というわけです。

今後の見通し|アクセスは復旧するのか

Anthropicは利用者への混乱を謝罪し、今回の件は誤解だと考えており、できるだけ早くアクセスを復旧させたいとしています。あわせて、今後24時間でより詳しい技術的な説明を共有する予定だと述べています。

復旧の時期や条件は、本記事の時点では決まっていません。政府と同社の見解が食い違っているため、話し合いの行方次第という状況です。続報が入り次第、追記していきます。

何にせよ、AIの最新モデルは国が制御しなければならないという判断にいたる程のものになったという事です。また同時に、今回の米政府発表のように『自国内』や『自国籍』以外には利用を制限する……というような事が今後も発生するとしたら、各国の技術や文化的な格差は一層広がってしまいそうです。

そもそも『Claude Fable 5』とは|公開からの3日間

『Claude Fable 5』は、2026年6月9日に公開されたAnthropicのMythosクラス最新モデルです。サイバーや生物分野など高リスクの質問には答えず、一段下の『Claude Opus 4.8』に回答を任せる安全弁を備えていました。コーディング能力などは高く評価された一方で、料金の高さ、強制的な30日間のデータ保持、研究用途で“こっそり”性能を落とす隠れた制限などに批判が集まり、同社は一部を撤回して謝罪しています。そして6月12日、今回の停止に至りました。公開からの動きを簡単に振り返ると、次のとおりです。

日付できごと
6月9日『Claude Fable 5』『Claude Mythos 5』を公開
6月10日ごろ隠れた制限などに批判が集中し、一部を撤回して謝罪
6月12日米政府の輸出管理指令によりアクセス停止

参考・出典

ザ・ファブル

ザ・ファブル 作品情報

  • 公開日: 2024年4月6日(土)
  • 話数: 全25話
  • 原作者: 南勝久
  • 監督: 髙橋良輔
  • プロデューサー:
  • 脚本: 高島雄哉, 森田眞由美
  • 制作会社: 手塚プロダクション
  • 作品概要: 
    無敵の殺しの天才・通称“ファブル” ある日、組織のボスから1年間誰も殺してはならないという突然の指令を受けた彼は、人殺しをしない全く新しい生活を送ることになる―。佐藤明と名乗り、プロとして初めて過ごす普通の生活。しかし、平穏な日常の中に蠢く、不穏な空気が明を放っては置かない….。果たして、この最大にして至難のミッションを遂行することはできるのか!?

配信サービス:

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