出﨑統・杉野昭夫 著 『アニメーション制作技法 4701白鯨 を創る』が2020年3月 復刻版で刊行

アニメ制作専門書『アニメーション制作技法 -『4701白鯨』を創る』の復刻版発売が決定しました。

本書は『あしたのジョー』『エースをねらえ』『ガンバの冒険』など数々の名作アニメの監督を務め、カリスマ的存在として語り継がれる出﨑統氏が、永年コンビを組んだ杉野昭夫氏と二人でセルアニメーションが出来るまでを解説した技法書。 復刊ドットコムより、2020年3月中旬に刊行予定です。

アニメーション制作技法 『4701白鯨』を創る 復刻版

出﨑氏の未完の作品として有名な『4701白鯨』は、本書を書くために企画したと言われています。

「読者にアニメ制作の現場にいるような臨場感を体験してもらいたかった」と、二人が前書きで述べているとおり、本文では出﨑節が炸裂！ 読者は、出﨑・杉野とともにスタッフの一員としてアニメ制作に携わる感覚を味わえます。もちろん、演出例では透過光、ハーモニーをはじめとする出﨑演出の効果と技法を細かく解説。こんな貴重な本、きっと誰も知らなかったに違いない……。

アニメーション制作技法 -『4701白鯨』を創る- 復刻版 内容

• はじめに
• アニメーションを制作するために
• 制作準備［アニメーションの企画書・ストーリィ設定について他］
• シナリオ［シナリオを作る 他］／設定書を作る［キャラクター設定・メカニック設定］
• 絵コンテ［絵コンテを切る］
• 作画（原画・動画）［作画での演出・タイムシートとは・原画を描く・中割りとは文字どおりの中割りではない・カット袋 他］
• 作画演出例［密着マルチ・透過光・マルチプレーン撮影・ハーモニーについて 他］
• 美術・彩色・特殊効果［背景原図を集めて、背景を描く・キャラクター色設定書・特殊効果 他］
• 撮影・編集・録音［特殊撮影テクニックの一例・フィルム編集・アフレコ・ダビング 他］

※本書は、1994年・創芸社刊『アニメーション制作技法 -『4701白鯨』を創る-』を復刻するものです。
※カバー画像は原本のものです。

出崎統 プロフィール

出﨑統（でざき おさむ）氏は、アニメ監督、演出家、脚本家。”出﨑演出”と総称される独創的なアニメーション技法を編み出し、後の日本アニメに多大なる影響を与えた人物。 崎枕、さきまくら、斉九洋、斎九陽、松戸館、松戸完、矢吹徹、多井雲、といった別名義も持つ。

テレビアニメの草創期より制作現場に入り、1970年に26歳で『あしたのジョー』（テレビ版）を監督。『エースをねらえ!』『ガンバの冒険』『立体アニメーション　家なき子』『宝島』『ベルサイユのばら』『あしたのジョー2』など1970年代～1980年代のテレビ／劇場版アニメをはじめ、67歳で死去するまでにテレビシリーズ、劇場用映画、OVAアニメを30タイトル以上監督した。全キャリアを通じ、作品発表のインターバルが1年以上空いたことは稀で、ときには2本以上のテレビシリーズ監督（チーフディレクター）を掛け持ちしたこともある。

出崎統 – Wikipedia より

杉野昭夫 プロフィール

杉野昭夫（すぎの あきお）氏は、日本のTVアニメ黎明期から現代に至るまで第一線で活躍しているアニメーター、アニメ監督。 出崎統氏とコンビを組んでキャラクターデザイン・作画監督を務めた作品群で知られています。

※杉野昭夫氏は、アニメ制作業界を舞台にしたTVアニメシリーズSHIROBAKOに登場するベテランアニメーター杉江茂（杉江さん）のモデルとなった人物とも言われています。

杉野の線描は、ある者は硬質と評し、またある者は柔らかいと評する独特のタッチ。映画『ブラック・ジャック ふたりの黒い医者』などで杉野と仕事をした手塚眞は、杉野の絵柄を自在に変えられる技術を指摘している。たとえば手塚治虫原作のキャラクターデザインにおいては、『ブラック・ジャック 』では原作と異なる印象の劇画調の絵柄、『ユニコ』『ジャングル大帝』などでは原作のイメージを踏まえた曲線的な絵柄と、スタイルを使い分けている。

杉野昭夫 – Wikipedia より

書籍情報

• 著者: 出﨑統 / 杉野昭夫
• 判型: B5・上製
• 頁数: 160 頁
• ジャンル: 専門書
• 予価: 4,400円（税込） （本体価格 4,000 円 + 消費税10%）
• 配送時期: 2020/03/中旬
• ISBNコード: 9784835457246