7月24、25、26日開催! 2026年フジロック 絶対に観たい注目アーティストピックアップ! 【FUJI ROCK FESTIVAL '26】
画像 フジロック2026 公式サイト スクリーンショット https://www.fujirockfestival.com

7月24、25、26日開催! 2026年フジロック 絶対に観たい注目アーティストピックアップ! 【FUJI ROCK FESTIVAL ’26】

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さあ、今年もフジロックの季節がやってくる! 気付けば『FUJI ROCK FESTIVAL 2026』の開催までもう間もなく! 今からワクワクしっぱなしという音楽好きはきっと多いはずで、すでに当日の動きを細かにシミュレーションしている人もいるかもしれない。

今年のフジロックも、全方向に抜かりない極上のラインナップ! 1ドル160円超えという苦しい円安状況の中で、大物アーティストをドン!ドン!と招聘するのではなく、若手〜中堅アーティストも積極的にオファーし、蓋を開けて見れば「さすが!」と称賛したくなってしまう、素晴らしいブッキングとなっている。

すでにタイムテーブルも発表された中で、やはり気になるのは「当日どのアーティストを観ようか?」というところだろう。そこで今回は筆者の独断で、今年絶対に観ておきたいアーティストを、時系列順にピックアップしてみた。

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2026年7月24日(金) 注目アーティスト

テレビ大陸音頭 | RED MARQUEE 11:40〜

まずは初日、24日。フジロックの開幕を飾る日ということもあり、様々なジャンルが勢揃いするが、「やっぱり最初はロックバンドがみたい!」と感じる人もきっと多いことだろう。そんな方々にうってつけなのが、レッドマーキーのトッパー、テレビ大陸音頭である。

その荒々しくも重厚なサウンドメイク……ノイズ、サイケデリック、パンクといった様々なロックジャンル経験したベテランプログレアーティストのようなスタイルは、札幌厚別高校の軽音部で2023年に結成した若い才能から生み出されているという事実。まさに新時代を感じさせる若き才能だ。

ライブで必ず披露される“俺に真実を教えてくれ!!”はその最たるもので、どしゃめしゃな音に意味不明な歌詞が乗る様は唯一無二の存在感を放っている。

テレビ大陸音頭 – 俺に真実を教えてくれ!!(Official Music Video)
テレビ大陸音頭 – 俺に真実を教えてくれ!!(Official Music Video)

前回はWEB投票を勝ち抜き、新人アーティストの登竜門たる『ROOKIE A GO-GO』に出演した彼ら。今年は一気に躍進してメインステージへ抜擢……という事実からも、彼らに注がれる熱視線は相当のものだろう。何をしでかすか分からない、衝動にまかせたロックンロールを体験してみてほしい。

Altın Gün | FIELD OF HEAVEN 15:40〜

メインステージ群から少し離れ、緑に囲まれたステージ:フィールド・オブ・ヘブン。穏やかな音楽性を持つバンドが多く、ゆったりと体を揺らすのに最適な空間だ。そんな中から、ぜひ体験しておきたいと思っているのが、トルコとオランダの混成バンド・Altın Gün(アルトゥン・ギュン)だ。

2022年に続きフジロックには2度目の出演となる彼らだが、今回は新作トリビュートアルバム『Garip』をリリースした直後の来日であるということだ。 ’50年代に活躍したアナトリア民謡の巨匠、ネシェット・エルタシュの楽曲のみで構成されたという意欲作。ここ日本での認知度はほとんどないけれど、海外ではネシェット音楽の新解釈として多くの注目あつめている。

Altın Gün – Öldürme Beni (live in Studio Jan Schenk)
Altın Gün – Öldürme Beni (live in Studio Jan Schenk)

だからこそ、今回の彼らのライブのセットリストは予想が難しい。前作に引き続き、サイケデリックな楽曲を中心に構成されるのか。それとも新作『Garip』の世界観でくるのか。どちらにせよ、日本に住んでいればほぼ聴くことのないような、幻想的な音にどっぷりと浸れる時間になりそうだ。

Turnstile | GREEN STAGE 17:00〜

2024年のホワイトステージのラスト。最前列のファンを次々にステージに上げるパフォーマンスで、フジロックのひとつの伝説を作り出したTurnstile(ターンスタイル)。それから2年……4枚目のアルバム『Never Enough』が3部門すべてでグラミーにノミネートされる前人未到の偉業を達成して、再びフジロックに彼らが戻ってくる!

その見所は、何と言っても荒々しくもキャッチーな楽曲で魅せるライブパフォーマンス。ボーカルのブレンダンはまるで自分の命を捧げるような激しい動きで盛り上げ、バンドメンバーはとにかく爆音で音を鳴らす……。文章で書けば陳腐に思えるが、これが現地のライブだと観客はモッシュもダイブもおかまいなしの無法地帯になる。それこそがターンスタイルらしさであり、ロックの救世主とも呼ばれる所以でもある。また激しいだけではない、緩やかな楽曲も随所に織り交ぜる構成も心ニクい。

TURNSTILE – SEEIN’ STARS / BIRDS [OFFICIAL VIDEO]

前回はノエル・ギャラガーの真裏という絶妙な出順だったが、今回は「暴れたい奴はこっちに来い!」とばかりに、フジロックにおいて最も大きいグリーンステージに抜擢された彼ら。公式的にはダイブ&モッシュは制限事項ではあれど、一体どれほどのルールが破壊され、彼らの前で再構築されるのか。……新たな伝説の目撃者になろうじゃないか。

Hi-STANDARD | GREEN STAGE 19:00〜

日本にメロコア旋風を巻き起こした最重要バンドであり、今なお多大な影響を与え続けているHi-STANDARDが、遂にフジロックに登場する! しかもターンスタイルの出番の後に、日本を代表するハイスタが出演する流れは、「もう完全に狙ってるだろ」と言わざるを得ない。フジロックに集まる多くのロックァンに向けた、見事な構成であると言わざるを得ない。

彼らが前回フジロックに出演したのは1999年だから、何と今回は約27年ぶりのフジロック出演。その間に横山健、難波章浩ともにソロとしては登場しているものの、である。彼らも単なる復活劇としてではなく、再結成後は新曲も精力的にリリースし、現在進行形の伝説として、その名を更に広めていこうとしているタイミングなのだから感動もひとしおだ。

Hi-STANDARD – Stay Gold [OFFICIAL MUSIC VIDEO]
Hi-STANDARD – Stay Gold [OFFICIAL MUSIC VIDEO]

演奏時間が70分尺のようなので、当日は再結成後の楽曲を織り交ぜながらも、基本的には代表曲を網羅するセットリストになるのではないだろうか。学校の帰り道で聴いた、仕事帰りのプラットフォームで聴いた……かつてハイスタを聴いていた頃のそれぞれの思いを馳せながら、“STAY GOLD”や“DEAR MY FRIEND”といった楽曲群を、2026年の今、全身全霊で浴びたい。

The xx | GREEN STAGE 21:25〜

この日のヘッドライナーとなるのは、The xx(ザ・エックスエックス)。2017年以来、約9年ぶりのフジロック出演である。彼らの活動ペースは緩やかで、フルアルバムのリリースは現状3枚。しかもその最新作と呼ばれる『I See You』も2017年のリリースと前回来日と同時期で、それ以降は楽曲自体の発表も完全に途絶えている。

この間約8年の活動休止期間も挟んでおり、ともすれば「前のフジロックと同じ感じなのでは?」と感じてしまう人も多いかもしれない。ただ彼らはこのタイミングで、新たな歩みを試みている。その証明となったのが、先日行われた『コーチェラ・フェスティバル』でのパフォーマンスである。

そこで彼らは“VCR”や“Intro”といった代表曲のアレンジを披露し、これまでとは違ったダンサブルな雰囲気をも纏い始めたのだ。そして、それまでの活動休止が嘘のように、2026年は様々なフェスに出演を快諾しているのも、彼ら自身の更なる高みを目指さんとする決意の表れだろう。

The xx – "On Hold" / Live at Fuji Rock

モノクロの映像の下、彼らが鳴らすのはミニマルなロック。如何に音数を多くして音圧を生むかが美徳とされてきたロックシーンにおいて、彼らのサウンドはある種の革命だった。あれから何年も経ち、情報量の多い音楽が溢れるようになった今だからこそ、彼らの音楽は原点に立ち返るかのように、参加者にとって新鮮に映るかもしれない。

2026年7月25日(土) 注目アーティスト

Bialystocks | GREEN STAGE 11:00〜

フジロック2日目、真昼の絶妙な時間帯にグリーンステージでその幕開けを飾るのは、日本のポップデュオ・Bialystocks(ビアリストックス)だ。日本武道館公演を終えた直後のタイミングの今回のフジロックは、初出演にも関わらず、最も大きいステージへの出演となる。

楽曲“差し色”が『キリン 生茶』のCMに起用されたことを契機とし、音楽好きのみならず、多くの人々から注目を集めた彼ら。その魅力は何と言っても、キャッチーなメロと甫木元の歌声。若干の懐かしさも感じつつ、耳の奥までスッと響く聞き馴染みの良さは、自然が溢れるフジロックにまさに求めていたもの。この時間帯は虫の声が聞こえたり、トンボが指に止まったり……といった幻想的な時間でもあるので、彼らの音楽は環境とも絶妙にマッチするはず。

Bialystocks – 差し色【Music Video】
Bialystocks – 差し色【Music Video】

今年に入って彼らはライブ活動の他にも、シングルを複数リリースするなど精力的に活動中。セットリストに関しても今の彼らの現在地を示すものになるのは間違いなく、“Everyday”や“一瞬”といったミドルテンポな新曲群がどう届けられるのかも見もの。また今回は2人編成ではなく、フルバンド編成でのパフォーマンス。その音の厚さにも期待したいところ。

The Beths | RED MARQUEE 14:00〜

朝から音楽を浴び、若干落ち着く頃合いの昼過ぎーーRED MARQUEEで演奏する事が決定している、ニュージーランド出身のバンドThe Beths(ザ・ベス)をぜひとも推したい。

昨今、打ち込みの多用や、シューゲイザーなど、一重に『ロック』と囲いきれないジャンルレスなバンドが登場してきているが、そんな中このThe Bethsは徹底的にギターポップを貫いており、『とにかくキャッチー!とにかく歌える!』な日本人好みの楽曲がてんこ盛りだ。

個人的にも、今年2月に大阪で来日ライブを観る機会があったのだが、本当に素晴らしかった。“Metal”や“Straight Line Was A Lie”といった楽曲を来場者全員が口ずさんでいるのをみて、「フジロックも凄いことになりそう」と思ったものだ。

The Beths – "Metal" (Official)

彼らはライブでも奇をてらったことはしない。純粋に曲を演奏し、その楽曲の力でオーディエンスを引き込む。そのセットリストに関しても、音楽サブスクで『The Beths』を検索し、上位に出てきた楽曲をまとめたような構成で、非常に良心的。いい意味で安心して楽しめるアーティストだ。

XG | WHITE STAGE 19:50〜

ホワイトステージにXGが出演する……。出演者の第一弾発表があった際、この事実に心底驚いた人も少なくないだろう。なぜならフジロックはK-POPやアイドルとは長らく距離を置いてきたフェスだからだ。

これらのアーティストを積極的に起用するサマソニとは対照的に、ファンとしても漠然とした『K-POPアーティストはフジに来ないのでは?』という共通認識が存在していただろうからだ。

XG – IYKYK (Official Music Video)
XG – IYKYK (Official Music Video)

この起用についてはフジロックのホワイトステージを担当する山本紀行氏いわく、「過去のフジロックには出演してこなかったテイストのアーティストかもしれませんが、そういう出演者も受け入れて、やってもらえるようになれば、フジロックの可能性もさらに広がっていくはず」と語っており、将来を見据えた意欲的な起用であることが分かる。

とはいえ、XGはK-POPではなく、メンバーも日本人オンリー。かねてより自分たちのサウンドをJ-POPでもK-POPでもない『X-POP』と定義している。今後のフジロックの変革を占う試金石としても、一度は観ておきたいアクトだと思う。

※ただこの日は次に紹介する藤井風の真裏という時間帯! しかもグリーンステージと、XGが出演するホワイトステージは混雑も考えれば移動に20分以上はかかるため、実質どちらか片方しか観られないだろう……

藤井風 | GREEN STAGE 19:00〜

100を超えるアーティストが出演するフジロックの中でも今年を代表する出演者のひとりは、間違いなく藤井風だろう。昨年、山下達郎のライブがとんでもない客入りになり、移動さえも困難になったことは記憶に新しいが、今年は藤井風のライブ中〜終了後に同様の状況になるのではないだろうか。土曜日のチケットが異常なスピードで売り切れたのも、さもありなん。

そもそもフェス出演自体がレアなアーティストである。特に今年は稼働が少ないばかりか、ツアーもとんでもないチケット倍率となっているので、フジロックで観られるのは本当に貴重だ。

Fujii Kaze – Michi Teyu Ku (Overflowing) / Official Video
Fujii Kaze – Michi Teyu Ku (Overflowing) / Official Video

昨年に全英語詞のフルアルバム『Prema』をリリースし、いよいよ海外を見据えた活動を本格化している状況なだけに、期待も高まるところ。フジロックでの割り当て時間は70分だが、今年に入ってからの海外フェスでのセットリストを見るに、どうやら“何なんw”や“死ぬのがいいわ”といった既存曲の他、新作の『Prema』から多くの楽曲が演奏される可能性が高そうだ。

昨年、山下達郎が出演したGREEN STAGEの混雑は相当なものだったが、今年も同様にライブを見る場所や、前後の移動なども考えて行動する必要がありそうだ。

TOMORA | WHITE STAGE 22:00〜

フジロック2日目、ラストの時間帯には、おそらく初見の人も多いであろう新人ユニット・TOMORA(トモーラ)が登場する。新人であるはずの彼らがなぜ、ここまで注目されているのか……。それはこのユニットがノルウェー出身の有名SSWであるオーロラと、ここフジロックでもヘッドライナー経験のあるThe Chemical Brothersのトム・ローランズがタッグを組んだ、コラボレーションプロジェクトであるためだ。

ケミカルの代表曲“Eve of Destruction”のボーカルにオーロラを起用したことから、交流が始まったとされる彼ら。ライブではこの楽曲も披露されるものの、多くの時間は今年リリースされた『COME CLOSER』からだろう。

TOMORA – RING THE ALARM (Official Video)
TOMORA – RING THE ALARM (Official Video)

ファンの大半が初見(今年に結成されたユニットなので当然だが)という状況で、電子音×オーロラの透き通る歌声が響き渡る素晴らしいライブになるのは確実だ。

実際のところ、TOMORAは経験時代がまだまだ少ないユニットであるため、どんなライブになるかは未知数。このユニット自体がいつまで活動するのかも未定な状況で、フジロックと親和性の高いダンスミュージックを、彼らが鳴らしてくれること自体に大きな意味がある。そうそう、オーロラの流暢な日本語MCも含めて、彼らの楽曲にどっぷりと浸りたい。

2026年7月26日(日) 注目アーティスト

US | RED MARQUEE 11:30〜

泣いても笑っても最終日。その26日の早い時間に演奏するのは、フィンランド出身のロックバンド・US(アス)だ。彼らの初出演は2024年。当時まだまだ世界的には注目度の低かったが、彼らの映像を動画で観たフジロックをプロデューサー・日高正博氏が「これは絶対やる!」と強い気持ちでオファー。毎年ブッキングされているだけでなく、フジロック期間中、他のステージにもバンバン出演する、まさにフジロックアーティスト。

※今年も同日の深夜23:00-23:45のレッドマーキーにもう一度出演する(笑)

USの音楽性はいわゆるガレージロックだ。世界的に見ても減少傾向にあるシンプルなロックサウンドではあるが、ミッシェル・ガン・エレファント、BLANKEY JET CITY、ギターウルフといったロックバンドに触れてきた我々日本人にとっては、実に親近感をかんじる音楽性だ。

事実、今年はミッシェルの“Baby, please go home”を正式なカバー音源としてリリース。更にはライブSEも日本では常に“スモーキン・ビリー”にする徹底ぶりで、今年も真っ昼間から盛り上げる準備は万全だ。

Baby, please go home

The Lemon Twigs | RED MARQUEE 14:00〜

続いてはアメリカ出身、ダダリオ兄弟を中心としたバンド・The Lemon Twigs(ザ・レモン・ツイッグス)。フジロックの前回出演は2017年と、実に9年ぶりの出演となる。

彼らのスタイルは……動画や楽曲を聞けばわかるとおり、ザ・ビートルズやザ・ビーチ・ボーイズが活躍した1960年代ロックを彷彿とさせるその(あえて変な言い方をすると)ダサカッコいいサウンドだ。

初めて聴く人でも、「あ、昔聴いたことあるかも……」と錯覚してしまうそのキャッチーな楽曲の数々は、たとえ極東の島国であっても音楽が全てを共有してくれる、ひとつの結果であるようにも思える。

しかも今年は“I Just Can’t Get Over Losing You”という「どう聞いてもThe Rutles(ラトレス)じゃん!」と笑ってしまうような最強の楽曲を発表したりもしており、また一段階先へと進んだ感も。

The Lemon Twigs – I Just Can't Get Over Losing You (Official Video)
The Lemon Twigs – I Just Can’t Get Over Losing You (Official Video)

余談だが、この日のレッドマーキーは先述の『US→浅井健一(元BLANKEY JET CITYのフロントマン)→ザ・レモン・ツイッグス→the cabs→Friko』という、邦洋ロック好き大歓喜な出順で構成されている。これはフジロック全体を見てもかなり異例のタイムテーブルであり、同時にこの中心部を担うのが彼らである、という嬉しさも感じずにはいられない。

Geordie Greep | WHITE STAGE 18:10〜

若手ながら多くの音楽好きを虜にした変拍子乱発バンド・Black Midi(ブラック・ミディ)。2024年の突然の活動休止以降、メンバーは各々の活動に以降。思えばそんな中でひときわソロ活動に積極的な姿勢を見せていたのが、バンドの中心人物でありボーカルギターを担当していたのがこのGeordie Greep(ジョーディ・グリープ)だった。

そもそもブラック・ミディ自体がカオティックな音楽を鳴らしていた珍しいバンドだったけれど、ソロになって彼の音楽性は更に多様に。2024年にリリースされたその名も『The New Sound』なるアルバムでは、ロックやジャズ、ラテンといった要素をごった煮した新時代的なアルバムで、新たな注目を集めた。

昨今のアーティストは海外遠征であっても、バックバンドのメンバーも引き連れて行うの当たり前となってきているが、彼はリリース直後の来日ツアーでサポートメンバーをほとんど連れず、日本で出会った演奏家を公演ごとに入れ替えるというスタイルを実施した。

Geordie Greep – Holy, Holy

とはいえ、今回のフジロックでのライブパフォーマンスがどうなるかは全くの未知数だ。新曲が披露されるかもしれないし、ブラック・ミディの曲をやるかもしれない。はたまた、全く異なる構成になっている可能性さえある。何にせよ、巧みなリズムキープから織り成すキメキメのサウンドに、ぜひ酔いしれてほしい。

平沢進+会人 | GREEN STAGE 19:00〜

フェスも終盤戦。すっかり暗くなった時間帯に満を持して出演するのが、我らが平沢進師匠! 御年72歳、世間一般の音楽常識から逸脱した独自の音楽性でもって、今なおカルト的人気を獲得し続けている彼が今年もフジロックに出演する。そして今年も正体不明のメンバー『会人(えじん)』を引き連れて。

ダークな電子音、突然入り込む語り……。平沢進の音楽は、テレビで流れているような大衆的な音楽からは対極に位置する存在だ。にも関わらず、過去フジロック参加者の多くがベストアクトに選んでいるのは、そのライブパフォーマンスの稀有さがあると思う。テスラコイル(以下の動画参照。音を波形で表現する)やレーザーハープ(触ることで録音した音を流せる装置)といったユニークな楽器でライブを奏でる様は、それだけで圧倒されること間違いなしだ。

平沢進+会人(EJIN) – 夢みる機械(FUJI ROCK 21)
平沢進+会人(EJIN) – 夢みる機械(FUJI ROCK 21)

ただし、後述のアンジーヌ・ド・ポワトリーヌが同時間帯のFIELD OF HEAVENに出演会場変更となったこともあり、参加者にとってはかなり難しい選択を迫られるのではないだろうか。独特な音楽性で攻める両者、そのどちらを観てどちらかを諦めざるを得ない状況は、まさに『究極の選択』と言える悩ましさだ。

Angine de Poitrine | FIELD OF HEAVEN 19:00〜

ロックやヒップホップ、ポップス……。今年も様々な音楽性が入り乱れるフジロックだが、とりわけ今年の出演者の中で、おそらく最も今注目されている謎のデュオがいる。その名はアンジーヌ・ド・ポワトリーヌ。カナダ出身、ミニマルな楽器で音楽を紡ぎ出すミステリアスなふたりである。

まず印象的なのは、その見た目。水玉模様と白黒を基調としたカオスさは一度見れば忘れられない。実際彼らはインタビューでも謎の言語を話し、完全に自らを別次元の存在として作り出しているようにも思える。けれども一度音楽を鳴らすとそのスタイルの奇抜さも相まって、とてつもない衝撃を与えてくれる。その秘密は左側のクン・ド・ポワトリーヌによるツインネックでの演奏にあり、彼はエド・シーランよろしく足元のルーパーで一度弾いたフレーズを重ね合わせることで、たったふたりにも関わらずまるで大人数で演奏したかのような音の厚みを生み出すのだ。

Angine de Poitrine – Sarniezz (Live on KEXP)
Angine de Poitrine – Sarniezz (Live on KEXP)

曲はインストだが、それも変拍子の乱発なので超サイケ。本当に『これまで観たことのない音楽』を産み落とす存在なのだなと、改めて実感する。

元々の彼らのステージは屋内のレッドマーキー。ただつい先日、彼らは野外で広く見渡せるフィールド・オブ・ヘブンへの移動が決定した。その背景にあるのはもちろん、国外人気の異様な高まりにある。事実、6月27日に行われたとあるフェスでは最大級の観客動員数を記録。運営側によると、これほどの規模の集客は2009年のスティーヴィー・ワンダー以来であったという。つまり今回のフジロックもとてつもない数の人が集まるのは確実であり、そうした点も含めて、ぜひ観ておきたいデュオだなと感じる次第だ。

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キタガワ

島根県在住、会社員兼音楽ライター。rockinon.com、KAI-YOU.netなどに音楽関係の記事を中心に執筆。毎日浴びるほど酒を飲みます。

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