設定簡単で出先でも快適インターネット。モバイルルータ「Speed Wi-Fi NEXT W04」導入記録

評価:3.5 

UZUREA編集部 アイコン

UZUREA編集部

/ 更新:

当記事の内容および記事中のリンクには、広告目的や当サイトが収益を得るためのものが含まれており、これらの収益によってuzurea.netは運営されています。

早くも21世紀の1/5が経過しようとしている今、世の中に存在する事象すべてがインターネット上の電脳世界と直結しているといっても過言ではない時代になりました。

自宅、オフィスはもちろん、街なかや移動中に至るまで(注:歩きスマホはダメですよ!)場所や時間を問わずさまざまな情報にアクセスできるということは、現代に生きる我々にとって大きな助けになっています。

そうしたネットへの常時接続が日々の常識となった現代では、稀にネット環境がない状況では、ネット・ジャンキーの皆様ならずともなんだか不安になってしまいます。

そんな不安を一掃してくれるのが、モバイルWiFiルーターです。持ち歩けるWiFi。街でフリーWiFiを探さなくてもいつも僕に電波を送り続けてくれる自分だけのWiFi……ISDNがどうとかテレホーダイがどうとか言っていた世代からすると、夢の様な時代です。

ということで、今回、2017年2月中旬に発売された最新モバイルWiFiルーター『Speed Wi-Fi NEXT W04』を4月から導入してみたらあまりに便利かつ有益だったので、諸々とレポートしてみたいと思います。

【Hulu | Disney+ セットプラン(フール― | ディズニー)】

モバイルWiFiルーター導入のきっかけ

冒頭で「常にWiFiを持ち歩けることの利便性」の観点から導入してしまいましたが、実は当初、モバイルWiFiルーター導入に際して求めていたのはその部分ではありませんでした。

それは「月々にかかる通信費の節約」です。

自宅の固定インターネット回線(フレッツ光)とスマートフォン(SoftbankのiPhone)の月額料金の合計がけっこうな金額になっていることに気付きつつもなんとなく放置していましたが、一念発起して自宅/スマホ双方の環境と費用を見直してみようと考えたのでした。

そこで、第一に求めたのは「自宅でもこれまでと変わりなく快適なインターネットができること」。自宅の回線は仕事で大きなデータの送受信することも多いし、プライベートでもオンデマンド映画もよく観るので、その環境を悪くはしたくありません。

ということで以下のその条件で探したのです。

  • 100Mbps以上の実行速度があること
  • データ容量が無制限であること
  • 機器とルーターをLANケーブルで接続できること
  • ルーターに給電しながら使用できること
  • 自宅が利用可能エリア内であること
  • 初期費用など諸々含め現在の通信費を下回ること

これらの条件を満たすものは現状、WiMAX2+を利用想定ではW04とWX03の2機種。そして、W04の方が最新モデル(しかもグリーンの本体がカワイイ!)ということで、結果としては、W04を導入いたしました。

W04の特徴

それでは、まず導入したW04の特徴をみていきましょう。

【WiMAX 2+対応ルーター】Speed Wi-Fi NEXT W04

W04は中国Huawei(ファーウェイ)社の製品です。

Huaweiは近年P9~10シリーズなど高品質なスマートフォンを立て続けにリリースしていることでも注目が集まっており、中国のメーカーの中でも特に高い信頼感を感じさせるメーカーですね。

スペックをピックアップすると……

  • 下り最大440Mbps、上り最大30Mbpsの超高速通信
  • WiMAX2+が繋がりにくいエリアでもau 4G LTEを使った370Mbpsでの通信が可能(別途追加料金が必要)
  • Bluetoothテザリングに対応
  • USB Type-Cの充電ポートで急速充電(QuickCharge3.0)に対応
  • 斬新なスティック型スマートボディ
  • 専用クレードルでLANケーブルでの接続が可能(クレードルは別売り)
  • SIMフリー

こうして並べてみても、不安要素はあまりありません。速度面についても色々なサイトでのレビューもあり安心感があります。また、SIMフリーなので海外でも現地SIMを挿せば利用できる点も嬉しいです。

W04とWX03の機能面での主な違いは?

導入前には念のため、もう一つの候補WX03と一瞬だけ比較をしてみました。

特筆すべきはバッテリーの持ち時間で、例えば通常の「ノーマルモード」での通信時間はW04は約9時間、それに対しWX03は約10時間と、バッテリーの持ちに関しては後者に軍配が上がります。

W04とWX03の連続通信時間比較

機種W04
WX03
ハイパフォーマンス約390分約440分
ノーマルモード約540分約600分
バッテリーセーブ約630分約740分

上記のとおり、稼働時間を優先させるならWX03という選択もアリです。

まあしかし、結果的には外出時にそこまで長時間連続通信する機会も滅多にないだろう、という事で、デザイン優先でグリーン色のイカス奴、W04を迎え入れることになりました。

W04の入手方法

W04は、WiMAX2+通信を扱う各通信業者によって、通信料とセットで販売されています。

いずれの業者も、キャッシュバックなどの特典を打ち出したキャンペーンを、時期によって内容を変えながら開催しているので、各社のWebサイトでマメにチェックしながら最もリーズナブルなプロバイダで契約~入手するのがお得です。

W04を取り扱う主なWiMAXプロバイダ

筆者の場合は、モバイルWiFiとは全く関係ない別件のダイレクトメールの中でたまたま目にしたDrive WiMAX社の「初期費用無料、月額料金6ヶ月間無料」という目先の特典(笑)に惹かれ、あまり他社と比較することなく即決してしまいました。

※2017年7月19日現在、月額料金6ヶ月間無料キャンペーンは終了しているようです

W04 開通!

電話とメールで契約を済ませると、翌日には早くも端末が自宅に届きます。素早い! この迅速なスピードは上記の他社プロバイダでもほぼ同様な模様です。
本体契約完了後すぐにYodobashi.netで注文していたW04用クレードルも、翌日ほぼ同時に届くという神がかったタイミング。

梱包から開封すると、鮮やかな緑色のボディが現れました。その光沢を眺めてたらこの時点で概ね満足してしまいましたが(笑)、とりあえず動作確認をするため、付属のSIMカードを挿入してから電源スイッチを押し起動します。ちなみに届いて開梱した時点での電池は、70%ほど充電済の状態でした。

取説に従い、タッチパネルの操作画面からSIMカードのPINコードを入力すると、本体側は速攻でReadyとなった様子。

そこでまずはiPhoneのWiFi設定画面でSSIDを選択してパスワードを入力すると……えー、拍子抜けするほど何の障壁もなく、あっさりと接続されてしまいました。

iPhoneで設定

続いて筆者のメインマシンであるMacBook Proでも同様にSSIDとパスワードで接続を試みると、こちらもまたなんの問題もなく接続が完了。

MacBook Proで設定

届いてから時間にしてわずか5分ほどでホームWiFiネット環境が実現とは……なんという手軽さ!

クレードルも使ってみよう

WiFi経由では、iPhone/MacBook Proからあまりにもあっけなく接続することができました。続いてクレードルに挿した状態でLANケーブルでの接続確認をしてみましょう。

クレードルはホルダー部にW04本体に挿す端子がそびえ立ち、前面には動作を知らせるLEDがついています。

背面にはUSB Type-Cの充電用端子とETHERNETポートが。

ついでに充電もしようと、USBケーブルを接続……あれ? USBケーブル?

あ……

なんと充電用のケーブルはさらに別売りでした。

しかも背面はUSB Type-C……Type-C……そんなの家にない!(焦)

Type-AポートのACアダプタとMicroBのケーブルは家に山ほどあるのですが、仕方なく自転車を飛ばして近所の大型電気店にてMicroB~Type-Cの変換コネクタを無事ゲット。

USB-A → Type-C 変換コネクタ

コネクタを使ってUSBケーブルを接続すると、無事緑色のLEDが点灯してホッと一安心。

クレードルにW04を設置すると、さっきまで縦方向だった操作パネル内の表示が横向きの表示に変化するという芸の細かさも嬉しいです。

気を取り直してLANケーブルでのネット接続の続きです。クレードルのETHERNETポートにLANケーブルの片側を挿し、もう片側を先ほどのMacBook ProのETHERNETポートに接続。

念のため事前にMacBook ProのWiFi機能はオフにしました。

MacBook ProのETHERNETポートにLANケーブルを接続して数秒後、ブラウザを起動すると……何事もなかったようにYahooのトップページが表示されました。いやもう「簡単」という言葉では表現できないほど何のトラブルの無く大満足です。
(この際、Type-Cの件は考えないものとする)

その後、MacBook Pro側でApple TVにもLAN接続してみましたが、こちらも以前のフレッツ時代と何も変わらず、すんなりと起動~接続に成功しました。

現在はでW04(+クレードル(を有線ルーターにLAN接続し、そのルーターからTV(Bravia)/AppleTV/MacBook Pro/NASそれぞれに分岐するという宅内LAN構成となっていますが、以前のフレッツ光時代となんら変わらぬ安定した使い勝手となっています。

W04の通信速度実測について

W04は、複数のLTE回線を同時利用する「キャリアアグリゲーション技術」で、WiMAX2+の下り最大220Mbpsの2つの電波を束ね、下り最大440Mbpsもの高速通信を実現しています。

出典 UQコミュニケーションズ:http://www.uqwimax.jp/

また、2017年05月16日のファームウェアアップデートでは、その2本にさらに4G LTEの最大150Mbpsを束ねることにより、最大590Mbpsの通信を可能としています。
(利用には別途追加料金が必要・東京都、愛知県、大阪府の一部エリアで提供)

このようにスペック値的には文句なしの速度ですが、実際に使ってみた体感速度はどうでしょうか?

結論から言うと、上下ともに最大1Gbpsというスペック値だったフレッツ光時代と比較して、下り速度では劣っていると感じることはありません

YouTubeの動画は動画はもちろん、iTunesやhuluの高画質な映像も、プレイボタンを押した瞬間に再生開始され、途中コマ落ちすることも皆無です。

ただ、上りに関しては「最大30Mbps」という数値通りにかなり遅めな印象です。フレッツは上りも最大1Gbpsだったので数ギガバイトの巨大ファイルのアップロードもスムースだったのですが、それと比較すると数倍の待ち時間が発生します。

といっても、自分はそこまで大きなファイルを扱う頻度はめったにないので、あまり気にならないと言えます。

Speedtestアプリでベンチマークも取ってみました。

iPhone(WiFi接続)

実効速度として下り約45Mbpsの数値はなかなか優秀です。上りは約10Mbpsとなっています。自分はiPhoneで上りを使うことはSNSへの投稿くらいなので、実用的にはほぼ問題ない範囲内だと思います。

MacBook Pro(有線LAN接続)


有線接続ではなんと実効速度下り約103Mbpsと、iPhoneの約2倍をマークしました。上りも約11Mbps出ていれば、通常サイズのファイルアップロードでは特別遅いと感じることはないでしょう。

導入前にW04情報を検索していた時、WiFi接続時よりクレードル経由の有線LAN接続時の方が、高速かつ安定した通信ができると書かれている記事を複数目にしましたが、現状ではあまり差異はかんじませんでした。

容量無制限について 使い放題……ではない?

W04のギガ放題プランには、一般的な「月の上限は○GB、それを超えると低速になる」という1月あたりの通信容量の制限はありません。なので、月次の総容量としては確かに「制限なしの使い放題」と言えます。

しかし、短期間に集中して多くのデータ通信を行った場合に発生する制限が存在します。

それは、

「連続した3日間の通信容量の合計が10GBを超えると、通信速度が最大1Mbpsに制限される」

というものです。

が、その制限内容はとてもユーザーフレンドリー。

まず、直近の3日間の通信量の合計が10GBを超えた場合、翌日の18時〜26時までの「8時間だけ」通信速度が最大1Mbpsまで速度制限されます。

直近の3日間の通信量の合計が10GBを下回れば制限は解除されますが、もし制限がかかった状態が続いてしまっても、夜中の2時から翌日夕方6時の間は普段通り高速で通信することができるのです。

さらに、制限中の通信速度も、他のサービスでの平均的な制限時速度が128Kbpsなのに対し、その8倍にも及ぶ最大1Mbpsで通信可能であることも大きなメリットです。

最大1Mbpsの速度では、動画などのメディア視聴は正直厳しいですが、メールやTwitter、LINEなどはほぼ問題なく利用できます。Facebookやインスタグラム、他の一般webサイトなど画像が多めのサービスではやや表示がもたつく印象ながら、普段よりちょっと待てばすべての情報を表示させることができるでしょう。

そのそも、一日中動画を見続けたりギガ超えの巨大データファイルのやり取りを頻繁にしない限り、連続した3日間の通信量の合計が10GBを超えてしまうことは滅多にないと考えてよいでしょう。

筆者は導入4月からこの7月までの間で制限がかかったのは、週末に2日間ほぼぶっ通しでhuluで映画三昧してしまった時、その翌日の1日だけでした。

ちなみに直近3日間の合計通信量は、本体ディスプレイで常に確認できます。

このように、厳密に言えば「使い放題」ではないとはいえ、普段普通に使っている分には特に通信量や制限を気にすることなく利用できるのは間違いないでしょう。

もちろん外出先でも大活躍!

前述したように、当初の狙いは自宅インターネット回線のフレッツ光との置き換えでしたが、せっかくモバイルWiFi環境をゲットしたのだからこれをフル活用しない手はない、と、外出時も積極的に携帯して利用しています。

筆者のスマートフォンは、データ定額上限5GBのiPhoneでした。これまでLTE通信での月々の使用データ量はだいたい約3GB、多い月でも5GBの上限ギリギリで収まっていたこともあり、この機に格安SIM(OCNモバイルOne)の上限3GBプランに移行し、データ通信はこのW04を併用するようにしてみました。

街中では接続可能なフリーWiFiが飛んでいる事も多いですが、速度が極端に遅かったり、セキュリティ面で不安があるものも少なくありません。

そういった懸念点は、このW04を持ち歩くようになってからは一気に解消しました。

なんといっても、iPhoneのステータスバーのWiFiピクトが常にフル表示されている安心感といったら! フリーWiFiの質の悪さに失望することもなく、速度も常に非常に高速で、外出時のストレスは確実に減少しました。

待ち合わせ時間の変更などで長めの待ち時間ができてしまった場合でも、データ量を気にすることなく映画やTVドラマなどの動画を観ながら、有益なひと時を過ごすことができます。

余談ですが、W04は10台まで同時接続可能なので、キャリアのLTE通信量が上限に達して速度制限がかかってしまった友人たちに接続させてあげると、本当にめちゃくちゃ感謝されますよ。気を良くした彼らはきっとビールの一杯も奢ってくれる暮れる事でしょう(奢ってくれ!)

肝心の通信費はどう変わった?

さて、当初の狙いだった通信費の削減については、以下のようになりました。

構成W04導入前W04導入前後
基本料金フレッツ 光ネクスト戸建てタイプ
約5,500円/月
W04 (Drive WiMAX)
無料
※6ヶ月無料キャンペーンの期間中。
※10月から毎月約3,500円
プロバイダー料金Yahoo! BB
約1,300円/月
利用プランiPhone
(ソフトバンク スマ放題+データ定額5GB)
約9,000円/月
iPhone
(OCNモバイルOne 3GB/月コース)
約1,600円/月
合計約15,800円/月約1,600円/月
(10月から約5,100円/月)

いやもう!圧倒的に安くなりました!

無料キャンペーンが終了する10月以降で比較しても、従来の約1/3の通信費になります。費用面では文句なしにリーズナブルですね。

気になる点もいくつか

そんな風にメリットだらけのW04ですが、この3ヶ月使ってきてやはり気になる点も幾つかあります。ここではそれらに注目してみましょう。

電波が弱い場所がある

サービス開始当初は対象エリアの狭さが取り沙汰されていたWiMAXですが、加入者の飛躍的な増加に否定するように設備増強を重ね、現在では全国政令指定都市での実人口カバー率も99%以上と、ほぼ全国の都市圏で利用できるようになってきました。

筆者は東京都内に住んでいますが、大きな建物の奥まった部分や地下、地下鉄ホームなどでは電波が弱くなる場所があります。鉄道駅や多くヒチが集まる公共の場所については、かつて各キャリアが独自にLTE網を設置したように、WiMAXについても追って増強されるのは間違いないでしょう。

タッチパネルの操作の反応が悪い

普段利用していて本体ディスプレイを操作することは「電源のOFF」程度しかないのですが、毎回なかなか反応してくれなくて少々イライラします。タッチするエリアや指の角度を変えてみたりと色々やっているのですが、特にこれといったコツもなく……。

まあ頻度も少ないし、まぁこれは慣れるしかないですね。(^^;

本体がけっこう熱くなる

自宅でクレードルに挿して給電しながら連続使用していると、本体がかなりの熱を持ちます。手で持てない程ではないけれど、精密機器なので少々心配になります。

使用していない時はこまめに電源を落としたほうがよいのかもしれません。

まとめ

と、W04を3ヶ月使ってみた所感をつらつらとまとめてみましたが、感想としては「導入してよかった!」の一言に尽きますね。

費用面、データ量、速度、すべての側面を総合して、以前に感じることがストレスの多くから開放された気がします。

現在の月々の通信費が高いと感じている方、頻繁にキャリアのデータ通信の上限に達してしまいがちな方など、一度このW04の導入を検討してみてはいかがでしょうか?

この記事をシェアする

この記事のタイトルとアドレスをコピー

この記事を気に入ったらハートマークで応援してください

この記事の執筆は……

UZUREA編集部 アイコン

UZUREA編集部

UZUREA.NET 編集部アカウント。運営会社スタッフ及び契約ライターによる匿名寄稿を含みます。

関連する記事



page top