黒沢清監督待望のオリジナル脚本による最新作、映画『Chime(チャイム)』が完成。主演に古岡睦雄を迎え、ホラーでもサスペンスでもない、全く新しいジャンルの映画となっています。
同作はDVTという新しい概念でコンテンツを提供するRoadstead初のオリジナル作品。当記事では本日解禁された情報と、関連情報をご紹介いたします。
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黒沢清監督のオリジナル脚本による、摩訶不思議な恐怖を描く最新作
黒沢清監督の最新作は、摩訶不思議な恐怖に支配される映画『Chime』。
黒沢監督と言えば、『スパイの妻』(2020)でヴェネツィア国際映画祭・銀獅子賞を受賞し、世界中に熱狂的なファンを持つ日本を代表する監督の一人。世界的に注目されるきっかけとなった『CURE/キュア』(2097)をはじめ、『回路 』(2001)、『ドッペルゲンガー』(2003)などオリジナルのサスペンス・ホラーを送り出し、高い評価を得てきました。今回発表された『Chime』も過去の系譜に属した作品との事。
主演は名バイプレイヤーとして数多くの作品に出演してきた吉岡睦雄が、黒沢監督作の初主演を飾ります。
チャイムとは何なのか、どこから聞こえてくるのか、人を狂わせるサインなのか……。説明過多にならないことで恐怖のその先を想像させ、観客は例えようのない恐怖に包み込まれます。なお、本作は2023年7月に制作が発表されていましたが、その際に黒沢監督は、
これは見た人があ然となり、見終わった後に恐怖が強く残ることを狙った作品です。通常の物語で必要とされていることは一切説明されません。また、ホラーとかサスペンスといったジャンルにも当てはまりません。狂った映画、世にも異様な映画、それが今回の作品の狙いなのです
とコメントしています。
何が聞こえたのか、それはリアルなのかそれとも妄想なのか
料理教室で目撃する異様な恐怖に、 誰もがあ然となり囚われる
『Chime』あらすじ
料理教室の講師として働いている松岡卓司(吉岡睦雄)。ある日、レッスン中に生徒の1人、田代一郎が「チャイムのような音で、誰かがメッセージを送ってきている」と、不思議なことを言い出す。事務員の間でも、田代は少し変わっていると言われているが、松岡は気にすることなく接していた。しかし別の日の教室で、田代が今度は「僕の脳の半分は入れ替えられて、機械なんです」と言い出し、それを証明するために驚くべき行動に出る。
映画『Chime』 主演は吉岡睦雄
©2023 Roadstead田代の一件後のある日、松岡は若い女性の生徒・菱田明美を教えていた。淡々とレッスンを続ける松岡だったが、丸鶏が気持ち悪いと文句を言う明美に、彼は──。松岡の身にいったい何が起きたのか。料理教室で、松岡の自宅で、ありふれた日常に異様な恐怖がうごめき始めたのだった…。
公式リリースより
黒沢清監督プロフィール
- 1955年生まれ。兵庫県神戸市出身
- 立教大学在学中より8ミリ映画を撮り始め、1983年商業映画デビュー
- 『CURE キュア』(1997年)で世界的な注目を集め、『トウキョウソナタ』(2008年)で第61回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞
- 『岸辺の旅』(2015年)で第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞
- 『スパイの妻』(2020年)で第77回ベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞
『Chime』作品情報
- 監督・脚本:黒沢清
- 主演:吉岡睦雄
- プロデューサー:川村 岬 岡本英之 田中美幸
- 共同プロデューサー:村山えりか
- 製作:Roadstead 企画:Sunborn 制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
DVTと配信プラットフォーム『Roadstead』とは
本作はメディア配信プラットフォームRoadsteadのオリジナル作品第一弾で「自由に作品を制作してほしい」というオーダーから作られた作品。
RoasteadはDVT=Digital Video Trading (デジタル・ビデオ・トレーディング)という新しい概念の作品配信スタイルを提供するプラットフォーム。その最大の特徴は、映像を数量の制限なく配信するプラットフォームと違い、オンライン上に存在する映像作品をDVD等と同じように一意・固有の「アイテム」として扱い、ユーザーは作品を視聴して楽しむだけでなく、第三者に転売やレンタルなど出品者の活動を経済面で直接的に支援するサポーターになることができるそう。
その他、詳細はRoadstead公式サイトにてご確認ください。