スマートフォンや、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンなどのスペックに記載されている防塵/防水性能を表す『IP6X』や『IPX6』といった表記を見かけた事がある方も多いのではないでしょうか。
何となく、性能が高いのかな……というのは理解できても、いまいちピンとこないという事も多いので、当記事ではこの性能について一覧表にして解説しています。
防水や防塵性能を表すIPコードの一覧解説
IPコード(Ingress Protection Code)は、防水や防塵性能を示す規格です。このコードは通常、”IP”という文字の後に2つの数字を記載する事で、それぞれ防水・防塵の性能試験の結果を表しています。
たとえば『IP68』と記載があれば、先の数字(第一特性数字)が防塵性能で6。後の数字(第二特性数字)が防水性能で8という事を表します。また、一方を省略して表示する場合は『X(エックス)』を入れて『防塵性能 IP6X』や『防水性能 IPX8』のような表記となります。
IPコードの一覧表
防塵/ 第一特性 数字 |
解説 | 防水/ 第二特性 数字 |
解説 |
---|---|---|---|
IP0X |
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IPX0 |
|
IP1X |
|
IPX1 |
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IP2X |
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IPX2 |
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IP3X |
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IPX3 |
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IP4X |
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IPX4 |
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IP5X |
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IPX5 |
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IP6X |
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IPX6 |
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– | IPX7 |
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– | IPX8 |
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- 防水性能については、IPX1~6までの評価(短時間の水圧に対するテスト)と、IPX7、IPX8の評価(一定時間以上の水没テスト)は基準が異なるため、IPX5/IPX8のようにふたつの表記をする事もあるようです
- 日本では日本産業規格 JIS C 0920 で定められており、エンクロージャによる保護等級 IEC 60529 と統一化されています
日本産業規格『JIS C 0920』についての詳細
なお日本産業規格『電気機械器具の外郭による保護等級(JIS C 0920)』では、防塵性能については『外来固形物に対する保護等級』、防水性能については『水に対する保護等級』といった表記がされています。
なお、この等級を製品等に表記するには、規定に従った試験を通過している事が前提となっています。詳しく知りたい人は下記リンク先なども参照してください。
- JISC 日本産業標準調査会 JIS検索
『JIS規格番号からJISを検索』欄に『C0920』を入力すれば抽出可能。PDFの閲覧にはユーザー登録(無料)が必要 - kikakurui.com 内
※JIS規格のPDFをhtml化して閲覧できるWebサイト
まとめ
正直、テスト内容についてはなんのことやらよくわからない……という表記もありますが、数字が大きければそれだけ防塵・防水性能が高い、くらいの認識でも良いと思います。
なお、『生活防水』や『完全防水』という表記や言葉も耳にしますが、これらに明確な指標はないようですが、おおまかに
- 生活防水 IPX3~IPX4
- 完全防水 IPX5~IPX6
くらいだろうと言われているようです。