画像NHK紅白歌合戦公式サイト https://www.nhk.or.jp/kouhaku/
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『紅白歌合戦2024』出場歌手が発表! 今年注目の初出場アーティスト10組に注目

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つい先日、今年の締めくくりを飾る『紅白歌合戦2024』の出場歌手が発表された。世の奥様方に愛され続ける演歌歌手から、若者に絶大な人気を誇るバンドまで、今年も幅広いジャンルに対応した素晴らしいラインナップが揃っている。名実ともに『音楽の今』を知ることのできる、重要な年末番組になることは間違いない。

『紅白歌合戦2024』出場歌手が発表! 初出場アーティストをチェック

今回の発表で個人的に注目したいのは急速に人気を集め、『紅白』への切符を手にした初出場組だ。今年は紅組から3組白組から7組、計10組のアーティストが初出場となる。そこで当記事では、彼らの注目点を楽曲とともに紹介していきたい。

ILLIT(アイリット)

ビルボードの『HOT100』にランクインし、TikTokが発表した『今年の夏の歌2024』にも選ばれるなど、現在最も注目されるK-POPユニットのひとつだ。彼女たちがここまで人気を得た理由のひとつに、“Magnetic”のTikTokでのバズが挙げられる。

ILLIT (아일릿) ‘Magnetic’ Official MV
ILLIT (아일릿) ‘Magnetic’ Official MV

手の指を1本1本数えるような独特な動きを取り入れたサビ部分のダンスが話題になり、キャッチーな楽曲とも相まって多くのファンを獲得した。当日のステージではこのダンスと、ボーカルが次々に入れ替わる次世代感あふれるパフォーマンスに注目だ。

tuki.

紅白出場者の中でも最も驚きの声が上がったのは、15歳の高校1年生で顔出しNGのシンガー・tuki.ではないだろうか。しかしながら驚きの一方で、かの代表曲“晩餐歌”がソロアーティストとしては同チャート史上最年少で、ストリーミング累計再生回数が3億を突破したという事実を鑑みれば、納得の起用ではある。

歌唱曲は間違いなく“晩餐歌”。中世的な歌声がテレビを通して届く様にはかなりの期待が高まるものだが、気になるのは当然『どうやって紅白に出るのか』という点。

tuki.『晩餐歌』Official Music Video
tuki.『晩餐歌』Official Music Video

顔を公開しない彼女がバーチャルで登場するのか、実際にステージに立つのか、すべてが謎に包まれた紅白歌合戦。どのような演出で視聴者を魅了するのか楽しみだ。

ME:I(ミーアイ)

JO1やINIをデビューさせた日本最大級のサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』から誕生したジャパニーズガールズグループ・ME:I(ミーアイ)。特に今年のK-POPグループは早期の抜擢が目立つが、ME:Iも例に漏れずCDデビューシングル発売は今年の4月と早く、あまり時を待たずしての抜擢となった。

見所は、計10人が息ピッタリで織りなすダンス。“Click”のMVに顕著だが、ポップな曲調に合わせてキチキチっと踊る様はTWICEやIVEを彷彿とさせる中で、ひとりずつステージ中央に躍り出てソロを披露する姿は画面映えするものだし、個人個人にファンがつきそうな魅力も。

ME:I (ミーアイ) ⊹ 'Click' Official MV
ME:I (ミーアイ) ⊹ ‘Click’ Official MV

快進撃の最中にある彼女たちのライブ。おそらく来年あたりからはテレビに出まくることになりそうなので、観るなら今である。

Omoinotake

島根県松江市出身、紅白を夢見て長年活動を続けてきた若者たちが、遂に憧れの舞台へ……。ギターレスという特殊な編成ながら、ボーカル藤井のファルセット、ピアノを主軸とした粒立ったサウンドでもって、ゆっくりと頭角を現してきた彼ら。特に今年は人気ドラマの主題歌となった“幾億光年”がヒットし、その勢いそのままに紅白へ進むこととなった。

Omoinotake | 幾億光年 【Official Music Video】
Omoinotake | 幾億光年 【Official Music Video】

Omoinotakeに関して言えば、愚直な活動でファイティングポーズを取り続けていた印象が強くある。年間100本以上もの路上ライブを行ったり、地元・松江市でもつい最近まで最もキャパの小さいライブハウスで演奏したり……。SNS含め楽曲以外にも様々な売り方がある現代において、彼らは基本に立ち返った姿勢で戦い、結果として結成当初からの目標へと辿り着いた。素晴らしい。

こっちのけんと

《ギリギリダンス ギリギリダンス 踊れ》……。今年の音楽シーンにおけるキラーフレーズのひとつは、間違いなくこれ。突如現れた新星・こっちのけんとによる“はいよろこんで”。この楽曲を聴いたとき、気付けば毎日口ずさんでしまっていたのは筆者だけではないだろう。MVの中毒性、またTikTokで投稿されるギリギリダンスの動画から急速に拡散され、今やYouTubeの再生数は1億回超え。納得の起用である。

はいよろこんで / こっちのけんと MV
はいよろこんで / こっちのけんと MV

今や俳優・シンガーとしても活動する菅田将暉の弟として何かと注目されがちな彼だが、アカペラの大会で優勝したバックボーンからも分かる通り、特に歌唱の実力は折り紙付き。また重要なのは、この楽曲は自身の双極性障害……いわゆる躁鬱病の経験から生まれたメッセージソングの側面を持っていること。一見するとポジティブなイメージとも取れるこの楽曲に込められた意味を理解しながら、心の中で踊りながら聴きたいなと思う。

Number_i(ナンバーアイ)

平野紫耀・神宮寺勇太・岸優太ら、元King&Princeのメンバー3名が結集したドリームグループ・Number_i(ナンバーアイ)。彼らが初のCDをリリースしたのは今年の1月1日……つまりデビューから間もない中での大抜擢となるのだが、彼らが紅白に起用された背景には別の理由がある。それは純粋にチャート成績の良さであり、ファーストシングル“GOAT”のYouTube再生数は、なんと日本の男性アーティストのデビューシングルとしては史上最速・たった3日間で1000万回再生に到達!他のアーティストをぶっちぎる勢いで駆け抜けたのが印象的だった。

Number_i – GOAT (Official Music Video)
Number_i – GOAT (Official Music Video)

元々の認知度も高い彼らだが、侮るなかれ。矢継ぎ早に繰り出されるラップや電子音全開のサウンドの他、細かな印象部をいくつも散りばめた楽曲の強さが今の人気に繋がっている。……余談だが、今年のサマソニで彼らのライブを観た際、朝イチにも関わらず大勢のファンでひしめきあっていて漠然と「これは紅白確定だなあ」と思ったものである。まさに『今年の顔』と言ってもいい彼らの歩みに要注目だ。

Da-iCE(ダイス)

昨年は“スターマイン”が日本レコード大賞の優秀賞を受賞、今年はその勢いを携えて大規模な全国ツアーを行ってきたDa-iCE(ダイス)が紅白の舞台へ。元々長い下積み時代のあった彼らが頭角を現し始めたのは昨年あたりだったが、ライブを多く行って地力をつけたここにきての、納得の大抜擢だ。

Da-iCE / 「スターマイン」Music Video
Da-iCE / 「スターマイン」Music Video

Da-iCEを語る上で外せないのは『ダンスの実力』と『4人の歌声』。ダンスについてはそのシンクロ感というか、キメるところはキメてアピールするところはする、というメリハリが最大の見せ場。また音源の時点でも圧倒的だった歌声は、ことライブになると4人の高音低音がマッチした求心力の高さでもって、どんどん引き込まれていくのが彼らの唯一無二の強みだ。紅白歌合戦はテレビ番組だけれど、生のライブ感を最も味わえるのは彼らの時間なんじゃなかろうか。

TOMORROW X TOGETHER

ここ数年、毎年出演しそうで出演しなかったK-POPアーティストを挙げるとすれば、TOMORROW X TOGETHERだった。というのも、基本的にここ数年のチャートでも決まって彼らの名前はあったし、CDショップでは例外なく特設コーナーがあったし……という、いわば音楽シーン全体を巻き込んだムーブメントにもなっていたから、ようやくである。

TXT (투모로우바이투게더) 'Over The Moon' Official MV
TXT (투모로우바이투게더) ‘Over The Moon’ Official MV

Over The Moon”の公式映像にもある通り、素人目にも抜群にダンスが上手いなと思わせる流れはサスガ。更には指を唇に当ててカメラをジッと見つめたり、服をはだけさせて敢えて隙を見せたりと、ファンに幾度もアピールする姿勢も印象的で、男の目線から見ても「こりゃ惚れるわ……」と思えるほど。テレビ越しにどれだけの人を虜にさせるのか、今から楽しみだ。

新浜レオン

続いてはガラッと変わって、新人演歌歌手の新浜レオン。話は少し変わるのだけれど、昨今は氷川きよしがドラゴンボールの主題歌で攻めたポップに振り切ったり、小林幸子がボカロとコラボしたりと、今は演歌もこれまでの中高年層以上に『どれだけ若い人にも認知させるか』が重要になってくる時代だと思っている。

そんな中で彼の楽曲“捕まえて、今夜。”は何と名探偵コナンのスピンオフ作品『犯人の犯沢さん』主題歌に抜擢。

新浜レオン「捕まえて、今夜。」ミュージックビデオ(フル Ver.)【公式】
新浜レオン「捕まえて、今夜。」ミュージックビデオ(フル Ver.)【公式】

更にはエンディング部分のダンスが話題を呼び、ギリギリダンスやBBBBダンスに似た形でダンス動画も拡散され……といった要因も重なり、中高生にも少しずつ広がる異例の演歌となった。歌は演歌。ただその中にはポップスの雰囲気もあり、という一風変わった音楽体験をぜひ。

Creepy Nuts

MCバトルでも華々しい成績を残すR-指定と、世界一のDJでもあるDJ松永によるヒップホップユニットが、満を持して紅白に登場!これまでも“のびしろ”や“かつて天才だった俺たちへ”といった楽曲の他、テレビ番組への積極的な出演など知名度を広げていった彼ら。今年はアニメ『マッシュル-MASHLE-』のOPでもある“Bling-Bang-Bang-Born”がTikTokの勢いもあり大ヒット。過去のバズさえも吹き飛ばすかの如きスピードで、大衆に知られるに至った。

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」 × TV Anime「マッシュル-MASHLE-」 Collaboration Music Video #BBBBダンス

彼らにはどんな環境でもマイクとターンテーブルのみで戦ってきた下積みがある。“土産話”では《カウントダウン紅白/まぁ今年も年末空けとくわ》とも歌われていたけれど、今年は彼らにとって悲願の年末になる訳だ『Creepy Nuts(キモい金玉)』の名前から紅白は無理かもと思われていたりもしたが、無事内定とのことでホッと一息。様々なハードルを飛び越えて年末に出る彼らの姿が年末に観られることは、本当に嬉しい。

最後に

例年通り、紅白歌合戦は選考基準として『今年の活躍』『世論の支持』『番組の企画・演出』の3つが設けられている。そんな中で初出場組を見てみると、今年は圧倒的に『世論の支持』……。具体的には動画アプリの再生数を軸としたラインナップで固めた、新時代の起用のように感じた次第だ。中でも“はいよろこんで”や“Bling-Bang-Bang-Born”、“Magnetic”といったTikTokのダンス動画からのバズは、これまで以上に目立った印象である。

旅行、ゲーム、友達とワイワイ……。時代は変わり、人々の年末の過ごし方は多様化した。中には「紅白歌合戦なんて何年も観てない」という人もいるかもしれない。ただアーティストにとって未だ紅白歌合戦は音楽活動をする上での最大の夢であり、目標であることは揺るぎない。だからこそ今年彼らの音楽を聴いていた人は特にだが、ぜひともその勇姿を見届けてほしいと願っている。

画像NHK紅白歌合戦公式サイト https://www.nhk.or.jp/kouhaku/

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キタガワ

島根県在住、会社員兼音楽ライター。rockinon.com、KAI-YOU.netなどに音楽関係の記事を中心に執筆。毎日浴びるほど酒を飲みます。

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